4.2.3 トランザクション・コーディネータのプロパティ

tmmConfiguration下に、MicroTxを構成するための情報を指定します。

プロパティ 説明
tmmAppName 作成するMicroTxアプリケーションの名前を入力します。MicroTxをインストールすると、Helmによって、指定した名前のMicroTxアプリケーションが作成されます。後で指定する必要があるため、この名前を書き留めておきます。たとえば、tmm-appです。
tmmid インストールするMicroTxの各インスタンスを一意に識別する値を入力します。この一意識別子は5文字で指定する必要があり、使用できるのは英数字(a-z、A-Zおよび0-9)のみです。たとえば、TMM01です。

このIDを使用して、複数のインストールがある場合にMicroTxを識別します。すべてのレプリカが同じIDを持つため、このIDを使用して、MicroTxインストールの単一インスタンスのレプリカを区別することはできません。MicroTxをインストールした後は、この値を変更できません。

port このサービスをインストールするKubernetesクラスタ内のMicroTxに内部的にアクセスするポートを入力します。このポートでインバウンドおよびアウトバウンド・トラフィックを許可するために必要なネットワーク・ルールを作成します。後で指定する必要があるため、この番号を書き留めておきます。たとえば、9000です。
tmmExternalURL サービスをデプロイしたKubernetesクラスタの外部からMicroTxにアクセスするために、外部URLの作成に必要な詳細を入力します。Istioイングレス・ゲートウェイにアクセスするためのプロトコル、ホストおよびポート番号を入力します。「MicroTxへのアクセス」を参照してください。
httpClientTimeoutInSecs MicroTxコーディネータから参加側サービスに送信されるHTTPコールバックAPIリクエストをアクティブにしておく最長期間(秒)を指定します。0から900までの整数を入力してください。デフォルト値は180秒、最大値は900秒です。この値を0に設定すると、MicroTxによって制限が適用されません。コーディネータがHTTPコールバックAPIリクエストを参加側サービスに送信したとき、参加側サービスは指定の期間内に応答する必要があります。指定した期間内に参加側サービスが応答しないと、コーディネータによって送信されたHTTPリクエストはタイムアウトします。
xaCoordinatorlraCoordinatorまたはtccCoordinator マイクロサービスで使用するトランザクション・プロトコルに対してenabled: "true"を設定します。MicroTxは、XASagaおよびTCCの3つの分散トランザクション・プロトコルをサポートしています。XAトランザクションをSagaトランザクション内にネストする場合は、enabled: "true"xaCoordinatorlraCoordinatorの両方に対して設定します。
txMaxTimeout XAトランザクション・プロトコルのみ。トランザクションをアクティブにしておく最長期間(ミリ秒)を指定します。トランザクションのコミットまたはロールバックが指定した期間内に行われないと、トランザクションはロールバックされます。デフォルト値は600000 msです。
narayanaLraCompatibilityMode Sagaトランザクション・プロトコルのみ。enabledtrueに設定するのは、Narayana LRAコーディネータと連携するように実装され、MicroTxを使用してSagaトランザクションに参加するSaga参加側アプリケーションを使用する場合のみです。このモードを有効にすると、MicroTx Saga APIがNarayana LRAコーディネータAPIが返すのと同じレスポンス・データを返すことが保証されます。
maxRetryCount 障害が発生した場合にトランザクション・コーディネータが同じリクエストの送信を再試行する最大回数。たとえば、10です。
minRetryInterval 障害が発生した後でトランザクション・コーディネータが同じリクエストの送信を再試行するまでの最小間隔(ミリ秒)。デフォルト値は1000ミリ秒です。
maxRetryInterval 障害が発生した後でトランザクション・コーディネータが同じリクエストの送信を再試行するまでの最大再試行間隔(ミリ秒)。たとえば、10000です。
skipVerifyInsecureTLS

この値をfalseに設定し、安全なアクセスのために信頼できる認証局によって署名された有効な証明書を設定することをお薦めします。この値をfalseに設定すると、トランザクション・コーディネータは、信頼できる認証局によって署名された有効な証明書を使用して、HTTPSプロトコルを介して参加側アプリケーションにアクセスします。デフォルト値はfalseです。

この値をtrueに設定すると、トランザクション・コーディネータは、有効なSSL証明書を使用せずに、参加側アプリケーションのコールバックURLに安全でない方法でアクセスします。

注意:

本番環境では、この値をtrueに設定しないでください。
countersUpdateInterval データ収集時間間隔、またはMicroTxコンソールで最新のトランザクションに関する情報が更新されるレートを指定するため、120秒から1800秒までの値を入力します。300秒と入力すると、最新のトランザクションに関する情報がコンソールで300秒ごとに更新されます。デフォルト値は120秒です。MicroTxコンソールで「間隔」ボックスの値を変更して、この値を更新することもできます。