B.7.1 トランザクション・コーディネータのプロパティ

MicroTxを構成するための情報を指定します。

プロパティ 説明
tmmAppName 作成するMicroTxアプリケーションの名前を入力します。MicroTxをインストールすると、MicroTxアプリケーションが指定した名前で作成されます。後で指定する必要があるため、この名前を書き留めておきます。たとえば、tmm-appです。
listenAddr MicroTxにアクセスするポートを入力します。このポートでインバウンドおよびアウトバウンド・トラフィックを許可するために必要なネットワーク・ルールを作成します。後で指定する必要があるため、この番号を書き留めておきます。たとえば、0.0.0.0:9000です。この例に示すように、リスナー・アドレスを<IP_address>:<port>の形式で指定します。
internalAddr サービスをインストールするDockerリポジトリ内からMicroTxにアクセスするための内部URLを入力します。「Docker SwarmでのMicroTxへのアクセス」を参照してください。
externalUrl サービスをインストールするDockerリポジトリの外部からMicroTxにアクセスするための外部URLを入力します。「Docker SwarmでのMicroTxへのアクセス」を参照してください。
httpClientTimeoutInSecs MicroTxコーディネータから参加側サービスに送信されるHTTPコールバックAPIリクエストをアクティブにしておく最長期間(秒)を指定します。0から900までの整数を入力してください。デフォルト値は180秒、最大値は900秒です。この値を0に設定すると、MicroTxによって制限が適用されません。コーディネータがHTTPコールバックAPIリクエストを参加側サービスに送信したとき、参加側サービスは指定の期間内に応答する必要があります。指定した期間内に参加側サービスが応答しないと、コーディネータによって送信されたHTTPリクエストはタイムアウトします。
xaCoordinator.enabledlraCoordinator.enabledまたはtccCoordinator.enabled 使用するトランザクション・プロトコルに対してenabled: trueを設定します。MicroTxは、XASagaおよびTCCの3つの分散トランザクション・プロトコルをサポートしています。XAトランザクションをSagaトランザクション内にネストする場合は、enabled: truexaCoordinatorlraCoordinatorの両方に対して設定します。
xaCoordinator.txMaxTimeout XAトランザクション・プロトコルのみ。トランザクションをアクティブにしておく最長期間(ミリ秒)を指定します。トランザクションのコミットまたはロールバックが指定した期間内に行われないと、トランザクションはロールバックされます。デフォルト値は600000 msです。
narayanaLraCompatibilityMode.enabled Sagaトランザクション・プロトコルのみ。Narayana LRAコーディネータと連携するように実装され、MicroTxを使用してSagaトランザクションに参加するSaga参加側アプリケーションを使用する場合は、このプロパティをtrueに設定します。このモードを有効にすると、MicroTx Saga APIがNarayana LRAコーディネータAPIが返すのと同じレスポンス・データを返すことが保証されます。
logging.level 次のいずれかのタイプを入力して、MicroTxのログ・レベルを指定します:
  • info: MicroTxの通常の操作中に発生するイベントを記録します。この設定では、最小限の情報を記録します。これはデフォルトの設定です。
  • warning: 有害な状況を引き起こす可能性のあるイベントをログに記録します。
  • error: トラブルシューティングが必要な問題があることを示すためにイベントをログに記録します。
  • debug: すべてのイベントをログに記録します。この設定は、問題をデバッグする場合に使用します。
logging.httpTraceEnabled デバッグ時にMicroTx内のすべてのHTTPリクエストおよびレスポンスをログに記録するには、これをTrueに設定します。これをTrueに設定する場合、logging: level:debugに設定する必要もあります。
logging.devMode これは、テスト環境でデバッグのために詳細情報を取得する場合のみ、Trueに設定します。本番環境では、これをFalseに設定する必要があります。
maxRetryCount 障害が発生した場合にトランザクション・コーディネータが同じリクエストの送信を再試行する最大回数。たとえば、10です。
minRetryInterval 障害が発生した後でトランザクション・コーディネータが同じリクエストの送信を再試行するまでの最小間隔(ミリ秒)。デフォルト値は1000ミリ秒です。
maxRetryInterval 障害が発生した後でトランザクション・コーディネータが同じリクエストの送信を再試行するまでの最大再試行間隔(ミリ秒)。たとえば、10000です。
skipVerifyInsecureTLS

この値をfalseに設定し、安全なアクセスのために信頼できる認証局によって署名された有効な証明書を設定することをお薦めします。この値をfalseに設定すると、トランザクション・コーディネータは、信頼できる認証局によって署名された有効な証明書を使用して、HTTPSプロトコルを介して参加側アプリケーションにアクセスします。デフォルト値はfalseです。

この値をtrueに設定すると、トランザクション・コーディネータは、有効なSSL証明書を使用せずに、参加側アプリケーションのコールバックURLに安全でない方法でアクセスします。

注意:

本番環境では、この値をtrueに設定しないでください。