3.1.5 Exadataキャッシュの可観測性

Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0では、Exadataストレージ・キャッシュ統計ユーティリティ(ecstat)が導入されており、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュに関するリアルタイム統計が提供されます。

ecstatユーティリティを使用すると、各Exadataストレージ・サーバーでのキャッシュの可観測性が向上し、管理者は次のことを把握できるようになります:

  • メイン・ストレージとExadataスマート・フラッシュ・キャッシュ間のI/O操作のバランスはどの程度か。

  • ストレージ・サーバーでは、様々なタイプのI/O操作(小規模の読取り、大規模の読取り、小規模の書込みおよび大規模の書込み)はどのように処理されるか。

  • メイン・ストレージおよびExadataスマート・フラッシュ・キャッシュによって処理される1秒当たりのI/O数(IOPS)および1秒当たりのMB数(MB/秒)におけるI/Oスループットはいくつか。

  • Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュのサイズが小さいか、許容範囲内で実行されているか。

ecstatユーティリティは、概念的にはLinux iostatユーティリティと似ており、ストレージおよびキャッシュ・デバイスごとにI/Oパフォーマンスの定期的なスナップショットが提供されます。ストレージ管理者は、ecstatをオンデマンドで実行して、リアルタイムのI/Oパフォーマンスを把握できます。また、Exawatcherでは、ログ・ファイルにecstat出力が含まれます。