6.2.12.12 mkvolume

ボリュームを作成したり、ボリューム・スナップショットをクローニングします。

用途

mkvolumeコマンドを使用すると、新しいExascaleボリュームの作成、ボリューム・スナップショットのクローニング、または既存のボリュームの直接クローニングを行うことができます。

構文

新しいボリュームを作成するには:

mkvolume size --vault vault [ --attributes attribute=value[,attribute=value] ... ]

ボリューム・スナップショットをクローニングするには:

mkvolume --attributes volumeSnapshot=parent_snapshot_id[,name=clone_name][,iopsProvisioned=integer_value][,iopsInherited={true|false}]

既存のボリュームを直接クローニングするには:

mkvolume --attributes volumeSource=parent_volume_id[,name=clone_name][,iopsProvisioned=integer_value][,iopsInherited={true|false}]

ノート:

既存のボリュームを直接クローニングするには、Oracle Exadata System Softwareリリース25.1.0以降を使用する必要があります。

コマンド・オプション

mkvolumeコマンドのオプションは、次のとおりです:

  • size: ボリュームのサイズを指定します。sizeは、接尾辞KKBMMBGGBTTBを使用して指定できます。接尾辞は、大/小文字が区別されません。

    ノート:

    ボリュームを使用してOracle ACFSをサポートする場合は、ACFSに512 MBの最小ボリューム・サイズが必要であることに注意してください。
  • --vault: ボリュームを作成するボールトを指定します。

  • --attributes: オプションで、ボリュームの属性を指定します。

    describe mkvolumeコマンドを使用して、mkvolumeで設定できるすべてのボリューム属性の詳細を表示します。

使用上のノート

  • 必要に応じて、ボリュームを所有するExascaleユーザーの名前にowners属性を設定することで、最大2人のボリューム所有者を指定できます。

    唯一の所有者を設定するには、次を使用します:

    @> mkvolume ... --attributes owners=owner1

    2人の所有者を設定するには、次を使用します:

    @> mkvolume ... --attributes owners=owner1,owner2
  • 次の使用上のノートは、mkvolumeコマンドを使用してボリュームをクローニングする場合にのみ適用されます。

    • ボリューム・スナップショットをクローニングする場合、volumeSnapshot=parent_snapshot_idはクローニングするボリューム・スナップショットを識別します。

    • 既存のボリュームを直接クローニングする場合、volumeSource=parent_volume_idはクローニングするボリュームを識別します。

    • ボリュームを直接またはボリューム・スナップショットを使用してクローニングする場合、必要に応じて次の属性設定を指定できます。追加のコマンド・オプションや属性設定は不要であり、許可されません。

      • name=clone_name: オプションで、ボリューム・クローンの名前を指定します。これにより、後で識別しやすくなります。指定しない場合、システム生成の名前が割り当てられます。

      • iopsProvisioned=integer_value: オプションで、ボリューム・クローン用にプロビジョニングされるI/O帯域幅を指定します。I/O帯域幅は、1秒当たりのI/O数(IOPS)で表されます。

      • iopsInherited={true|false}: オプションで、ボリューム・クローンが、プロビジョニングされた(継承されていない) I/O帯域幅を保持するボリューム階層内の最も近い祖先からI/O帯域幅を継承するかどうかを指定します。

    • ボリュームを直接またはボリューム・スナップショットを使用してクローニングする場合、iopsProvisioned属性設定とiopsInherited属性設定の関係を次に示します:

      • iopsProvisionedを指定せず、iopsInheritedfalseに設定されていない(iopsInheritedが未指定またはiopsInherited=true)場合、次のようになります:

        • ボリューム・クローンは、最も近い祖先からI/O帯域幅を継承します。

        • ボリューム・クローンの設定は、iopsInherited=trueです。

      • iopsProvisionedを指定せず、iopsInherited=falseの場合、次のようになります:

        • ボリューム・クローンには、無制限のiopsProvisionedがプロビジョニングされます。

        • ボリューム・クローンの設定は、iopsInherited=falseです。

      • iopsProvisionedの値を指定し、iopsInheritedtrueに設定されていない(iopsInheritedが未指定またはiopsInherited=false)場合、次のようになります:

        • ボリューム・クローンは、指定されたiopsProvisioned値によって制御されます。

        • ボリューム・クローンの設定は、iopsInherited=falseです。

      • iopsProvisionedの値およびiopsInherited=trueを指定すると、エラーが発生します。これは無効な組合せです。

例6-166 ボリュームの作成

この例では、サイズが100 MBで、MYVOLSという名前のボールトに配置されるボリュームを作成します。

@> mkvolume 100m --vault MYVOLS

例6-167 属性設定を使用したボリュームの作成

この例では、サイズが200 MBで、MYVOLSという名前のボールトに配置されるボリュームを作成します。この例には、次の特定の属性設定も含まれています:

  • ボリューム名はvol2に設定されます。

  • ボリュームは1000 IOPS (IO/秒)でプロビジョニングされます。

  • ボリュームは、2人の所有者(scottおよびdaveという名前のExascaleユーザー)を使用して作成されます。

@> mkvolume 200m --vault MYVOLS --attributes name=vol2,iopsProvisioned=1000,owners=scott,dave