Samba構成ファイルでのIDマッピングの概要
マッピングは、Samba構成ファイル/etc/samba/smb.confの[global]セクションで構成します。
次のsmb.confファイルからの抽出の例を考えてみます:
#========== Global Settings =======
[global]
security = ADS
.
.
.
#..........................................
# Using tdb backend for default* domain.
# UID/GID range 1000000-2000000
#..........................................
idmap config * : backend = tdb
idmap config * : range = 1000000-2000000
#..........................................
# Using rid backend to map EXAMPLE.COM users
# UID/GID range 10000-49999
#..........................................
idmap config EXAMPLE.COM : backend = rid
idmap config EXAMPLE.COM: range = 10000-49999
#..........................................
# Using rid backend to map EXAMPLE.NET users
# UID/GID range 50000-99999
#..........................................
idmap config EXAMPLE.NET : backend = rid
idmap config EXAMPLE.NET : range = 50000 -99999
前述の抽出例では、次の構成が示されています。
-
SambaサーバーはEXAMPLE.COM ADドメインのメンバーであり、
ridバックエンドを使用して、そのドメインに属するSIDをマップします。 バックエンドは、ridメソッドによりファイルに指定されている範囲内(10000-49999)のUIDおよびGIDに変換されるSIDに対して権限があります。 -
Sambaサーバーは、信頼できるADドメインEXAMPLE.NETへの共有アクセスも提供します。 また、信頼できるドメインは、
ridバックエンドを使用するように構成されます。 EXAMPLE.NETの範囲は50000-99999です。 -
デフォルトの
*ドメインでは、バックエンドtdbが使用されます。tdbの範囲は、1000000-2000000として指定されます
警告:
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ID範囲は重複できません。
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1つのドメインに割当可能な範囲は1つのみです。
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範囲が設定され、Sambaが範囲の使用を開始したら、範囲の上限数だけ増やすことができます。 範囲にその他の変更を加えると、新しいIDが割り当てられるため、ファイルの所有権データが失われる可能性があります。
次の項では、様々なバックエンドを使用したドメインのIDマッピングの構成について概要を説明します。
詳細は、/etc/samba/smb.conf.exampleおよびsmb.conf(5)のマニュアル・ページを参照してください。 https://wiki.samba.org/index.php/User_Documentationおよびアップストリームのドキュメントも参照してください。