電子メールおよびエージェントの構成

コンソールのメール設定ページを使用して、アナリストがOracle Analyticsから直接レポートおよびデータ・ビジュアライゼーションを電子メールで送信できるようにSMTPメール・サーバーを構成できます。

コンソールのシステム設定ページを使用して、「エージェントによって配信される電子メール・オプション」をカスタマイズすることもできます。

コンソールを使用したSMTPメール・サーバーの構成によるレポートの配信

組織のメール・サーバーに接続して、アナリストがOracle Analyticsからレポートおよびデータ・ビジュアライゼーションを電子メールで直接送信できるようにします。

Oracle Analyticsは、Microsoft Exchange Onlineを除き(2025年9月以降)、Basic認証を使用してメール・サーバーに接続できます。Microsoftは、2025年9月までにBasic認証のサポートを完全に削除する予定です。Oracle AnalyticsでMicrosoft Exchange Online (Microsoft 365の一部)によって提供されるメール・サービスを使用する場合は、認証にOAuth2 (クライアント資格証明フロー)を設定して使用する必要があります。

  1. Oracle Analyticsホーム・ページで、「ナビゲータ」ナビゲータの表示に使用される「ナビゲータ」アイコンをクリックしてから、「コンソール」をクリックします。
  2. 「メール設定」をクリックします。
  3. 電子メールの配信に使用する「SMTPサーバー」の名前を入力します。

    たとえば、mymail.example.comです。

    電子メール・サーバーにパブリックIPアドレスがある場合は、サーバー名のかわりにパブリックIPアドレスをここに入力できます。

  4. 「ポート」番号を入力します。

    一般的なSMTPポートには次が含まれます。

    • 25 (接続セキュリティ = None)
    • 465 (接続セキュリティ = SSL/TLS)
    • 587 (接続セキュリティ = STARTTLS)
  5. レポートを送信する電子メールの「送信元」フィールドに表示する名前および電子メール・アドレスを入力します(「送信者の表示名」および「送信者の電子メール・アドレス」)。
    たとえば、Joe Brownおよびjoseph.brown@example.comです。
  6. 「テスト」をクリックして接続を確認します。

    接続をテストする場合、「接続セキュリティ」設定を構成するに行う必要があります。メール・サーバー・プロバイダでOAuth2を使用する場合は、テスト機能を使用できません。

    ノート:

    「削除」をクリックすれば、いつでもメール・サーバーの設定をすべてクリアし、再び開始することができます。

  7. オプション: メール・サーバーで認証が必要な場合:
    1. 「認証」で、メール・サーバーに必要な認証のタイプを選択します。「基本」または「OAuth2」のいずれかです。

      ノート:

      OAuth2のサポートは、2025年7月以降のOracle Analytics Serverパッチで使用可能になります。OAuth2オプションが表示されない場合は、2025年7月以降のパッチをダウンロードしてインストールします。「Oracle Analytics Serverシステムへのパッチ適用」を参照してください。Oracle Analytics Serverのクリティカル・パッチ・アップデート(CPU)のアドバイスも参照してください。
    2. Basic認証の場合は、メール・サーバーへのアクセス権を持つユーザーの「ユーザー名」および「パスワード」を入力します。

      パスワードは8文字から255文字である必要があります。

    3. OAuth2認証の場合、メール・サーバー・プロバイダに必要なプロパティを構成します。

      ノート:

      現在、Oracle Analyticsでは、単一のプロバイダ(Microsoft - クライアント資格証明フロー)に対してOAuth2がサポートされています。「Microsoft Exchange Online - Basic認証で構成された既存のSMTPメール・サーバーを、OAuth2を使用するように再構成」を参照してください。
      • ユーザー名: メール・サーバーへのアクセスを認証するために必要なユーザー名。メール・サーバーにアクセスできる任意の有効なユーザー。
      • プロバイダ: Microsoft Exchange Online (Microsoft 365)のプロバイダとして「Microsoft」を選択します。
      • 権限タイプ: 「クライアント資格証明」を選択します。
      • クライアントID: メール・サーバーへのアクセスに必要なクライアントIDを入力します。
      • クライアント・シークレット: メール・サーバーへのアクセスに必要なクライアント・シークレットを入力します。
      • ディレクトリ(テナント) ID: (Microsoftのみ)メール・サーバーのテナントの識別子。
  8. オプション: セキュアなメール・サーバーを設定するには:
    1. 「接続セキュリティ」をクリックし、メール・サーバーに適切なセキュリティ・プロトコルを選択します。
      • SSL/TLS: メール・サーバーがSSLとTLSのいずれを使用しているかを選択します。ポート値のデフォルトは465です。
      • STARTTLS: STARTTLSでは、既存のセキュアでない接続を取得し、これをSSLまたはTLSを使用したセキュアな接続にアップグレードできます。ポート値のデフォルトは587です。

      「TLS証明書」では、「デフォルトの証明書」が選択されています。デフォルトの証明書は、暗号化されたメール・サーバー通信に対応しています。Office 365など、ほとんどのメール・サーバーはデフォルトの証明書を使用できるため、ほとんどの場合、互換証明書を提供する必要はありません。

    2. オプション: カスタムTLS証明書をアップロードします。「TLS証明書」で、「カスタム証明書」を選択して、「選択」をクリックして証明書ファイル(.pem)に移動します。
      ウィルス・スキャナを構成していない場合、ここで構成するか、ウィルス・スキャナなしで続行するかを尋ねるプロンプトが表示されます。
  9. 「保存」をクリックします。

    成功すると、「SMTP構成が更新されました。」というメッセージが表示されます。変更が適用されてシステムがリフレッシュされ、「電子メール」メニュー・オプションが表示されるまで待機します。

    メール・サーバーでOAuth2認証が使用され、Oracle AnalyticsでOAuth2トークンを取得できない場合は、「無効な構成: SMTP構成が更新されましたが無効です。」というメッセージが表示されます。この場合、メール・サーバー・プロバイダのOAuth2設定を検証し、ここで入力した「ユーザー名」「クライアントID」「クライアント・シークレット」および「ディレクトリ(テナント) ID」設定が正しいことを確認してから、メール・サーバー構成の再保存を試行します。

Microsoft Exchange Online - Basic認証で構成された既存のSMTPメール・サーバーを、OAuth2を使用するように再構成

現在、Oracle AnalyticsでMicrosoft Exchange Onlineを使用してBasic認証の電子メールを送信している場合は、2025年9月よりOAuth2認証を使用するようにメール・サーバー構成を更新する必要があります。

Microsoft Exchange Onlineは、クラウドベースの電子メールおよびカレンダ・サービスであり、Microsoft 365の一部です。Microsoftは、Microsoft 365のBasic認証(SMTPを含む)を非推奨として最新の認証(OAuth2)を優先し、2025年9月までにBasic認証のサポートを完全に削除します。Microsoft Exchange OnlineでのBasic認証の非推奨化を参照してください。

Exchange Onlineを介して電子メールの送信を続行するには、Oracle Analytics Serverパッチ(2025年7月以降)をダウンロードしてインストールし、OAuth2認証を使用するように電子メール・サーバーを再構成してから、Oracle Analyticsでメール設定を更新する必要があります。電子メール機能が2025年9月より後もOracle Analyticsで動作し続けるように、できるだけ早くOAuth2に移行することをお薦めします。

  1. Oracle Analytics Serverパッチ(2025年7月以降)をダウンロードして適用します。
  2. Microsoft Exchangeで、Oracle Analytics用のクライアント資格証明OAuth2フローを設定します。
  3. Oracle Analyticsをクライアント・アプリケーションとして登録した後、クライアントID、クライアント・シークレットおよびディレクトリ(テナント) IDをメモしておきます。Oracle Analyticsでは、Microsoft Exchangeに接続するためにこの情報が必要です。
  4. Oracle Analyticsで、コンソールに移動し、「メール設定」をクリックします。
  5. 「認証」に移動し、「基本」「OAuth2」に変更します。
  6. 「プロバイダ」で、「Microsoft」を選択します。「権限タイプ」で、「クライアント資格証明」を選択します。
  7. 「クライアントID」「クライアント・シークレット」および「ディレクトリ(テナント) ID」の値を指定します。
  8. 「保存」をクリックします。

電子メールによるコンテンツ(またはコンテンツへのリンク)の配信が可能なユーザーの制御

デフォルトでは、電子メール・サーバーを設定した後、すべてのユーザーが電子メールでコンテンツを配信および受信できます。電子メール配信を制限する場合は、特定のユーザーおよびアプリケーション・ロールにのみ「電子メールでのコンテンツの配信」権限を付与するか、すべてのユーザーに対してこの機能を無効にできます。

電子メールのコンテンツにリンクを配信するオプションは、デフォルトでは有効になっていません。そのため、ユーザーにコンテンツ・リンクの電子メール送信を許可する場合は、「電子メールでのコンテンツ・リンクの配信」権限を1人以上のユーザーまたはアプリケーション・ロールに明示的に付与する必要があります。

ノート:

「電子メールでのコンテンツの配信」および「電子メールでのコンテンツ・リンクの配信」権限は、クラシック・ホーム・ページから作成したコンテンツ(分析、ダッシュボード、ピクセルパーフェクト・レポート、ブリーフィング・ブックなど)にのみ適用されます。

  1. クラシック・ホーム・ページで、ユーザー・プロファイル・アイコンをクリックした後、「管理」をクリックします。
  2. 「権限の管理」をクリックし、「デリバー」セクションに移動します。
  3. 電子メールでコンテンツを送受信できるユーザーを制限するには、「電子メールでのコンテンツの配信」権限を構成します。
    • 特定のユーザーとアプリケーション・ロールを選択し、権限を「権限付与」(または「拒否」)に設定します。
    • 認証済ユーザー - すべてのユーザーのアクセスを防止するには、「拒否」に設定します。
    「電子メールでのコンテンツの配信」権限が付与されたユーザーのみに、「電子メール」オプションが表示されます。
  4. ユーザーが電子メールでコンテンツ・リンクを送信できるようにするには、「電子メールでのコンテンツ・リンクの配信」権限を構成します。
    • 特定のユーザーとアプリケーション・ロールを選択し、権限を「権限付与」(または「拒否」)に設定します。
    • 認証済ユーザー - すべてのユーザーがコンテンツ・リンクを配信できるようにするには、「権限付与」に設定します。

    配信エージェントの構成時に「電子メールでのコンテンツ・リンクの配信」権限が付与されたユーザーのみに「結果へのリンクを配信」オプションが表示されます。