1.2 Workspace Managerのセッション・コンテキスト情報

ユーザーは、標準のOracleセッション内でWorkspace Managerの操作を実行します。

セッションとは、ユーザー・プロセスを使用した、ユーザーからOracleインスタンスへの特定の接続です。セッションは、ユーザーが接続した時点から、接続を切断するかデータベース・アプリケーションが終了する時点まで続きます。Workspace Managerの操作を実行すると、セッション・コンテキストに関連する情報が自動的に記録されます。

セッション・コンテキスト情報には、作業領域名およびコンテキスト値が含まれます。この情報により、作業領域内のセッションに表示できるデータ、およびセッションが入ることができる作業領域が決まります。コンテキスト値は次のいずれかです。

  • LATEST: セッションが現在LATESTセーブポイント(「セーブポイントの使用」を参照)に設定され、作業領域内で行われた変更がセッションに表示されます。セッションが作業領域に入ると(GotoWorkspaceプロシージャを使用)、コンテキストは自動的にLATESTに設定されます。

  • セーブポイント名: 現在、セッションが作業領域内のセーブポイントに設定されています。最新バージョンの作業領域で変更が行われても、セッションではこれらの変更は表示されませんが、セーブポイント作成時のデータの静的ビューが表示されます。GotoDateプロシージャがコールされた後、セッション・コンテキストはセーブポイント名に設定されます。

  • 特定の時点: 現在、セッションは特定の時点に設定されています。最新バージョンの作業領域で変更が行われても、セッションではこれらの変更は表示されませんが、特定の時点におけるデータの静的ビューが表示されます。GotoDateプロシージャがコールされた後、セッション・コンテキストはある時点に設定されます。(正確な時点は、EnableVersioning プロシージャで設定されるか、あるいはSetWoOverwriteOFFプロシージャまたはSetWoOverwriteONプロシージャで変更される、変更追跡用の履歴オプションによって異なります。)

セッション・コンテキストに関する情報は、GetSessionInfoプロシージャを使用して取得できます。この情報を取得すると、GotoWorkspace操作、GotoSavepoint操作およびGotoDate操作を組み合せて実行した後など、セッションの場所(作業領域およびコンテキスト)を知る必要がある場合に有効です。