リカバリ・アプライアンスに対応したREDO転送サービスの管理

Zero Data Loss Recovery Appliance (リカバリ・アプライアンス)に対するREDO転送サービスは、スタンバイ・データベースの場合と同じ方法で管理されます。

ブローカを使用して、構成内の任意のメンバーからリカバリ・アプライアンスへのREDO転送サービスを管理できます。たとえば、リカバリ・アプライアンスをブローカ構成に追加して有効化するには、次のステップを実行します。

  1. リカバリ・アプライアンスをブローカ構成に追加します。
    DGMGRL> ADD RECOVERY_APPLIANCE EnterpriseRecoveryAppliance AS CONNECT IDENTIFIER IS
    EnterpriseRecoveryAppliance.example.com;
    Oracle Recovery Appliance "EnterpriseRecoveryAppliance" added
     
    DGMGRL> SHOW RECOVERY_APPLIANCE 'EnterpriseRecoveryAppliance';
     Oracle Recovery Appliance - EnterpriseRecoveryAppliance
       Transport Lag: 0 seconds
      Redo Source: North_Sales
     
    Oracle Recovery Appliance Status:
    DISABLED
    
  2. リカバリ・アプライアンスを有効にします。
    DGMGRL> ENABLE RECOVERY_APPLIANCE 'EnterpriseRecoveryAppliance';
     
    DGMGRL> SHOW RECOVERY_APPLIANCE 'EnterpriseRecoveryAppliance';
     Oracle Recovery Appliance - EnterpriseRecoveryAppliance
       Transport Lag: 0 seconds
      Redo Source: North_Sales
     
    Oracle Recovery Appliance Status:
    SUCCESS
    
  3. 転送ラグのしきい値を設定します。

    構成可能なデータベース・プロパティTransportLagThresholdを設定すると、リカバリ・アプライアンスへのREDOデータの転送がソース・データベース上でのREDOデータの生成より遅れる場合にヘルス・チェック警告が生成されます。このステップは省略可能ですが、転送ラグのしきい値を指定しないと、デフォルト値のゼロ(30)秒が使用されるので、転送ラグが30秒を超えると警告が生成されます。

    次のコマンドは、TransportLagThresholdプロパティを15秒に設定します。

    DGMGRL> EDIT RECOVERY_APPLIANCE 'EnterpriseRecoveryAppliance'
    SET PROPERTY 'TransportLagThreshold'=15;
    Property TransportLagThreshold updated
    

例4-9 フィジカル・スタンバイからリカバリ・アプライアンスへのREDO転送の設定

プライマリ・データベース(North_Sales)、フィジカル・スタンバイ・データベース(South_Sales)およびリカバリ・アプライアンス(EnterpriseRecoveryAppliance)がある構成を考えます。プライマリがそのREDOをスタンバイとリカバリ・アプライアンスの両方に送信するのではなく、RedoRoutesプロパティを設定して、プライマリがREDOをフィジカル・スタンバイのみに送信し、フィジカル・スタンバイがそのREDOをリカバリ・アプライアンスに転送するようにできます。そのためには、RedoRoutesプロパティを次のように設定する必要があります。

  • North_Salesデータベースでは、North_Salesがプライマリ・ロールである場合、同期転送モードを使用してSouth_SalesデータベースにREDOを送信するように、RedoRoutesプロパティを指定する必要があります。このルールにより、プライマリからリカバリ・アプライアンスEnterpriseRecoveryApplianceにREDOデータが直接送信されなくなります。

  • South_Salesデータベースでは、North_Salesがプライマリ・ロールの場合、South_Salesが、North_Salesから受け取ったREDOをEnterpriseRecoveryApplianceに転送するように、RedoRoutesプロパティを指定する必要があります。

DGMGRL> EDIT DATABASE 'North_Sales' SET PROPERTY 'RedoRoutes' = '(LOCAL : South_Sales SYNC)';
DGMGRL> EDIT DATABASE 'South_Sales' SET PROPERTY 'RedoRoutes' = '(North_Sales : EnterpriseRecoveryAppliance ASYNC)';

EnterpriseRecoveryAppliance接続先のREDOルート・ルールで、ASYNC REDO転送属性が明示的に指定されることで、その接続先へのREDOのリアルタイム・カスケーディングが有効にされたことに注意してください。

リカバリ・アプライアンスは、ブローカ構成に追加されると、プライマリ・データベースまたはスタンバイ・データベースからREDOを受け取ることができます。例4-9に、フィジカル・スタンバイ・データベースからREDOを受け取るようにリカバリ・アプライアンスを設定する方法を示します。

関連項目: