START OBSERVER

START OBSERVERコマンドは、DGMGRLセッションを実行中のこのホスト上で、この構成に対応する登録済オブザーバが動作していない場合に、ファスト・スタート・フェイルオーバー・オブザーバを起動します。

このコマンドを使用するには、まずCONNECTコマンドを発行して特定のブローカ構成にログインする必要があります。そうしないと、ログオンしていませんというエラー・メッセージが戻ります。

書式

START OBSERVER [<observer_name>] [FILE IS <observer_file>] [LOGFILE IS <observer_log_file>] [TRACE_LEVEL IS { USER | SUPPORT }];

コマンド・パラメータ

observer_name
同一のData Guard Broker構成内でオブザーバを識別する名前。
  • 同一のData Guard Broker構成上で2つのオブザーバに同じ名前を付けることはできません。

  • オブザーバの名前を指定しない場合は、デフォルトのオブザーバ名(START OBSERVERコマンドが発行されたマシンのホスト名)が使用されます。

  • オブザーバ名の大/小文字は区別されません。

  • 文字列"NONAME"および"ALL"はオブザーバ名として使用できません。

observer_log_file
ランタイム・データ・ファイルのパスと名前を指定します。ファイル名のみを指定した場合、使用されるパスは$DG_ADMIN/config_ConfigurationSimpleName/dat です。パスとファイル名の両方を省略した場合、ファイル名はデフォルトでfsfo_hostname.datになり、パスは$DG_ADMIN/config_ConfigurationSimpleName/datになります。DG_ADMIN環境変数が定義されていない場合、デフォルトのパスは現在の作業ディレクトリになります。
log_file
オブザーバ・ログ・ファイルのフルパス名。各オブザーバには独自のログ・ファイルがあります。

使用上のノート

  • 1つのData Guard Broker構成を監視するために最大で4つのオブザーバを登録できます。各オブザーバは、START OBSERVERコマンドの発行時に指定する名前で識別されます。「オブザーバのインストールおよび起動」を参照してください。

  • オプションのTRACE_LEVEL IS句を使用すると、実行してオブザーバ・ログ・ファイルに書き込むトレースの量を制御できます。デフォルト値のUSERの場合、オブザーバ・ログの内容は、ファスト・スタート・フェイルオーバー、プライマリ・データベースとターゲット・スタンバイ・データベースのステータス変更、およびエラーまたは警告メッセージに関するトレース情報に制限されます。TRACE_LEVELSUPPORTに設定すると、Oracleサポート・サービスが必要とするより低レベルの情報が含まれ、トレース情報の量が増大します。

  • ファスト・スタート・フェイルオーバーを有効化する予定のブローカ構成を監視するには、Oracle Client Administratorキット、Oracle Database Enterprise EditionまたはOracle Database Personal Editionのフルキットを、オブザーバ・コンピュータ上にインストールする必要があります。詳細は、「ファスト・スタート・フェイルオーバーを有効化するための前提条件」を参照してください。

  • START OBSERVERコマンドは、オブザーバ・コンピュータ上で発行する必要があります。オブザーバが正常に開始されると、制御は、(別のクライアント接続からのSTOP OBSERVERのコマンドの発行などにより)オブザーバが停止されるまでユーザーには戻されません。そのブローカ構成とさらに交信する場合は、他のクライアントを介して接続する必要があります。

    オブザーバをバックグラウンドで起動する方法の詳細は、「START OBSERVER IN BACKGROUND」を参照してください。

  • LOGFILE IS句を使用すると、オブザーバの出力はすべて指定したファイルに記録されます。オブザーバの出力は、オブザーバの問題とファスト・スタート・フェイルオーバー全般の問題のトラブルシューティングに役立ちます。

    ファイル名とともに完全パスが指定されている場合、そのファイルは指定されたパスに格納されます。

    ファイル名のみが指定され、DG_ADMIN環境変数が定義されている場合、指定されたファイルは$DG_ADMIN/config_ConfigurationSimpleName/logディレクトリに格納されます。DG_ADMIN環境変数が定義されていない場合、ファイルは現在の作業ディレクトリに格納されます。

    LOGFILE IS句が省略された場合、ログ・ファイルはobserver_hostname.logという名前を使用して $DG_ADMIN/config_ConfigurationSimpleName/logディレクトリに格納されます。DG_ADMIN環境変数が定義されていない場合、ログ・ファイルはobserver_hostname.logとして現在の作業ディレクトリに格納されます。ConfigurationSimpleNameは、ブローカ構成の名前です。

    指定されたログ・ファイルにアクセスできない場合、オブザーバの出力は標準出力に送信されます。

  • 完全なディレクトリ・パスとファイル名がFILE IS句で指定されると、オブザーバ・ランタイム・データ・ファイルがこのディレクトリに作成されます。相対パスとファイル名を指定すると、ファイルは現在の作業ディレクトリの下の指定されたパスに作成されます。

    ファイル名のみが指定されている場合、そのファイルは$DG_ADMIN/config_ConfigurationSimpleName/dat/ディレクトリに格納されます。DG_ADMIN環境変数が定義されていない場合、ファイルは現在の作業ディレクトリに格納されます。構成プロパティであるConfigurationSimpleNameは、ブローカ構成の名前です。

    この句が省略されると、ファイルは$DG_ADMIN/config_ConfigurationSimpleName/dat/FSFO_hostname.datとして格納されます。DG_ADMIN環境変数が定義されていない場合、ファイルは現在の作業ディレクトリにfsfo.datとして格納されます。

  • プライマリ・データベースおよびターゲット・スタンバイ・データベースのDB_UNIQUE_NAME初期化パラメータおよび接続識別子は、fsfo.dat構成ファイルに格納されています。このファイルの不正アクセスを確実に防止することをお薦めします。

  • FILE ISLOGFILE ISおよびTRACE LEVEL IS句の順序は交換可能です。

  • このコマンドを発行する前に、ファスト・スタート・フェイルオーバーを有効化しておく必要はありません。

    • ファスト・スタート・フェイルオーバーが有効化されている場合、オブザーバは、プライマリおよびターゲット・スタンバイの接続識別子をブローカ構成から取得し、構成の監視を開始します。

    • ファスト・スタート・フェイルオーバーが有効化されていない場合、オブザーバは、継続的にファスト・スタート・フェイルオーバーの有効化の時期を監視します。

  • このコマンドの発行時、実行されている必要があるのはプライマリ・データベースのみです。コマンドを正常に実行するために、ファスト・スタート・フェイルオーバーのターゲットとなるスタンバイ・データベースが実行されている必要はありません。

  • オブザーバおよびそのホスト・コンピュータのステータスを表示するには、SHOW OBSERVERコマンドまたはSHOW CONFIGURATION VERBOSEコマンドを使用するか、プライマリ・データベースのV$FS_FAILOVER_OBSERVERSビューを問い合せます。

  • プライマリ・データベースとターゲットのスタンバイ・データベースの間の接続が維持されている状態でオブザーバとの接続が失われた場合、プライマリ・データベースは監視されない状態になります。この状態は、ブローカの健全性チェック機能により報告されます。

  • SHOW OBSERVERコマンドは、1つ以上のオブザーバが起動済であるかどうかを示します。

    SHOW OBSERVERコマンドで1つ以上の登録済オブザーバが表示されたが、その一部がなんらかの理由で実行されていない場合、次のいずれかの操作を実行できます。

    • オブザーバを最初に起動したときに使用したオブザーバ構成ファイルを指定して、START OBSERVERコマンドを、最初にオブザーバを起動したオブザーバ・コンピュータ上で発行します。

    • 任意のコンピュータ上で、STOP OBSERVERコマンドを発行してからSTART OBSERVERコマンドを発行してオブザーバを起動します。

    SHOW OBSERVERコマンドで1つ以上のオブザーバが表示され、1つのオブザーバが1つの場所ですでに実行されている場合、同じ場所で再度オブザーバを起動しようとすると、次のエラーが表示されて失敗します。

    Unable to open the observer file
    

    SHOW OBSERVERコマンドで4つの登録済オブザーバが表示された場合に、別の場所でオブザーバを起動しようとすると、次のエラーが発生してそのコマンドが失敗します。

    ORA-16647: could not start more than four observers
    

コマンドの例

例1: オブザーバの起動

次の例では、オブザーバの起動方法を示しています。

DGMGRL> CONNECT sysdg@North_Sales.example.com;
Password: password
Connected to "North_Sales"
Connected as SYSDG.
DGMGRL> START OBSERVER;
Observer started

例2: オブザーバの起動(資格証明の表示なし)

次の例は、コマンドラインで接続資格証明を表示できないように、CONNECT '/' を使用してオブザーバを起動する方法を示しています。

DGMGRL> CONNECT /@North_Sales.example.com;
Connected to "North_Sales"
DGMGRL> START OBSERVER;
Observer started.

CONNECT '/'を使用するには、OracleウォレットまたはSSLを設定する必要があります。OracleウォレットまたはSSLを設定することで、スクリプトでデータベース資格証明を指定せずに、オブザーバをバックグラウンド・ジョブとして安全に起動および実行するためのスクリプトを記述できます。Oracleウォレットをセキュアな外部パスワード・ストアとして使用する場合は、プライマリ・データベースおよびファスト・スタート・フェイルオーバーのターゲット・スタンバイ・データベースの資格証明を追加する必要があります。各データベースの資格証明を追加するとき、指定するデータベース接続文字列は、データベース・プロパティObserverConnectIdentiferまたはDGConnectIdentifierと一致している必要があります。