Oracle AI Database Global Data Services概要および管理ガイド』のこのリリースでの変更点

ここでは、次の項目について説明します:

Oracle AI Database 26aiでの変更点

このリリースでの変更点は次のとおりです。

Global Data Servicesのデプロイメントの簡素化

Oracle AI Databaseリリース更新(DBRU) 23.9の導入により、Oracle Database Global Service Manager (GSM)ソフトウェアがOracle RDBMSコード・ベースに完全に統合されました。Oracle AI Databaseゴールド・イメージ(DBRU 23.9以降)には、Oracleホーム内にGSMソフトウェアが含まれるようになり、GSMソフトウェアを個別にインストールする必要がなくなりました。この統合により、GSMおよびRDBMSコンポーネントが単一のOracleホーム・ベースに統合されるので、GDSのデプロイメント、パッチ適用およびメンテナンスが簡素化されます。

True CacheのGlobal Data Servicesのサポート

Oracle AI Databaseの導入により、Global Data ServicesでTrue Cacheがサポートされるようになりました。Oracle True Cacheは、Oracle AI Database用の、一貫性が確保され自動管理される、インメモリーSQLキャッシュです。

Oracle True CacheをOracle AI Database Global Data Services (GDS)とともにデプロイすると、複数のTrue Cacheおよびその他のデータベース・レプリカにわたり、ワークロード・ルーティング、動的ロード・バランシングおよびサービス・フェイルオーバーを管理できます。

関連項目:

詳細は、『Oracle True Cacheユーザーズ・ガイド』を参照してください。

RAFTレプリケーションをサポートするGDSCTLコマンド

Oracle AI Databaseの導入により、Global Data ServicesでRAFTレプリケーションがサポートされるようになりました。

シャード環境でRAFTレプリケーションをサポートするために、新しいGDSCTLコマンドが追加されました。次のものが含まれます:

  • ALTER MOVE
  • ALTER TASK
  • CONFIG TASK
  • COPY RU (REPLICATION_UNIT)
  • MOVE RU
  • RELOCATE CHUNK
  • REMOVE RU
  • STATUS RU
  • START|STOP RU
  • SWITCHOVER RU
  • SYNC RU

関連項目:

Global Data Services制御ユーティリティ(GDSCTL)コマンド・リファレンス

Oracle Globally Distributed Databaseガイド

Oracle Database 21cでの変更点

このリリースでの変更点は次のとおりです。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

シャード・データベースの調整バックアップおよびリストアをサポートするGDSCTLコマンド

このリリースには、シャード・データベースの調整されたバックアップおよびリストア操作をスケジュールするための自動化され集中管理された管理およびモニタリング・インフラストラクチャを提供するために、新しいGDSCTLコマンドが含まれています。

関連項目

既存のデータベースのシャーディングをサポートするGDSCTLコマンド

既存のデータベースからシャード環境を作成する場合、既存のデータベース間の共通の共有スキーマが取得されます。これをサポートする新しいGDSCTL SYNC SCHEMAコマンドが追加されました。

フェデレーテッド・シャーディングをサポートするための-FOR_FEDERATED_DATABASEという新しいGDSCTL CREATE SHARDCATALOGパラメータがあります。

関連項目

非推奨およびサポート終了

このリリースでは、次の機能が非推奨またはサポート終了になっています。

サービス属性値の非推奨

21cでは、いくつかのセッション関連サービス属性値が非推奨になりました。詳細は、次のドキュメントを参照してください。

サービス属性値SESSION_STATE_CONSISTENCY = STATICの非推奨

Oracle Database 19cでの変更点

このリリースでの変更点は次のとおりです。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

システム管理のシャーディングに対する複数の表ファミリのサポート

Oracle Database 18cのOracle Globally Distributed Database機能では、シャード・データベースごとに1つの表ファミリ(同じシャーディング・キーを共有する一連の関連する表)しかサポートされていませんでした。Oracle Database 19cのOracle Globally Distributed Databaseでは、異なる表ファミリのすべてのデータが同じチャンクに存在する、複数の表ファミリがサポートされています。この機能は、システム管理のシャードされたデータベースにのみ適用されます。1つのシャードされたデータベースで、異なる表ファミリにアクセスする各種のアプリケーションをホストできるようになりました。

この機能をサポートするために、1つの新しいGDSCTLコマンドCONFIG TABLE FAMILYが用意されています。それ以外にも複数のコマンド(ADD SERVICEMODIFY SERVICECONFIG SERVICECONFIG CHUNKSSTATUS ROUTINGおよびVALIDATE CATALOG)が拡張されています。

この機能で導入された新しいSQLキーワードや文はありませんが、CREATE SHARDED TABLEDUPLICATED TABLEおよびTABLESPACE SETの使用に関する制限事項の一部が変更されています。

関連項目

GSMROOTUSER

シャーディング構成内のCDBのCDB$ROOTにログインするために、GSMROOTUSERという新しいユーザーを使用します(このユーザーはGDS構成では使用しません)。CDB内のCDB$ROOTへの接続は、GSMROOTUSERに付随するようになりました。

関連項目

非推奨およびサポート終了

このリリースでは、次の機能が非推奨またはサポート終了になっています。

GDSCTLコマンドラインでのパスワード設定のサポート終了

セキュリティ強化のために、Oracle Database 19c以降、オペレーティング・システムのプロンプトからコールされたときにGlobal Data Services制御ユーティリティ(GDSCTL)のコマンドラインからパスワードを指定する機能がサポートされなくなりました。

このサポートの終了は、ユーザーのコマンドライン・プロンプトからコールされたGDSCTLでパスワードを変更する場合にのみ適用されます。たとえば、次のコマンドはサポートされなくなりました。

$ gdsctl add database -connect inst1 -pwd gsm_password

GDSCTLユーティリティ自体からのパスワードの指定は、これまでと同様に有効です。たとえば、次のコマンドは有効です。

GDSCTL> add database -connect inst1 -pwd gsm_password

この非推奨化は、オペレーティング・システムのプロンプトからコールされるGDSCTLコマンドでパスワードを指定する際のセキュリティの脆弱性に対処するためのものです。

Oracle Database 18cリリース1 (18.1)での変更点

このリリースでの変更点は次のとおりです。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • ADD SHARDが拡張され、新しいコマンドADD CDB、MODIFY CDB、CONFIG CDBおよびREMOVE CDBが実装されたため、Oracle Globally Distributed Databaseでマルチテナント・アーキテクチャをサポートできるようになりました。

    add shardadd cdbmodify cdbconfig cdbおよびremove cdbを参照してください

  • Oracle GoldenGate 18cのリリースでは、GoldenGateレプリケーションで複合シャーディング方法がサポートされています。したがって、add shardgroupおよびcreate shardcatalogコマンドのドキュメントが更新されます。

    「add shardgroup」および「create shardcatalog」を参照してください。