ベスト・プラクティス: Oracle Active Data GuardおよびOracle GoldenGate

Oracle Active Data GuardおよびOracle GoldenGateはそれぞれOracle Databaseの同期化されたコピーを保持できますが、要件に応じて、1つのテクノロジまたは別のテクノロジ、あるいは同時に両方を使用できる高可用性アーキテクチャになる、ユニークな特徴があります。

MAAベスト・プラクティスのガイドラインの例を次に示します。

Oracle Active Data Guardを使用する場合

簡易性、データ保護および可用性が重要視される場合は、Oracle Active Data Guardを使用します。

  • Oracle Database全体の最も簡単で高速な一方向レプリケーション。

  • 制約なし: Data Guard REDO適用はすべてのデータ型と記憶域のタイプおよびOracle機能、DDLの透過的レプリケーションをサポートします。

  • データ保護に最適化された機能: ソースまたはターゲットに発生する可能性のあるサイレントな破損を検出し、破損ブロックを自動的に修復

  • 同期されたスタンバイの読取り専用でのオープンにより、最大ROIのための簡単な読取り専用オフロードが提供

  • バックアップの透過性: Data Guardのプライマリおよびスタンバイはお互いに物理的に正確なコピーであり、RMANバックアップは完全に代替可能

  • データベースのパフォーマンスに影響を与えず、どんな距離でもデータ損失なしの保護

  • Standby-First Patchの適用、データベースのローリング・アップグレード、プラットフォームの移行の選択を使用した計画停止時間およびリスクの最小化

  • Data Guardスナップショット・スタンバイを使用したテスト用の二重目的のDRシステムによる変更の導入のリスクの減少

  • 統合されたデータベースおよびクライアントの自動フェイルオーバー

  • 構成全体の統合された管理: Data Guard Brokerコマンド・ラインまたはOracle Enterprise Manager Cloud Control

Oracle GoldenGateを使用する場合

Oracle Active Data Guardで対処されない高度なレプリケーション要件が重要視される場合は、Oracle GoldenGateを使用します。

  • プライマリ・データベースと同期しながら、レプリカ・データベースを読取り/書込みでオープンする必要がある要件

  • マルチマスターおよび双方向レプリケーション、サブセットのレプリケーション、多対1レプリケーションおよびデータ統合などのデータ・レプリケーション要件。

  • エンディアン形式のプラットフォーム間またはデータベース全体のメジャー・バージョン間で、データ・レプリケーションが必要な場合。

  • ゼロまたはゼロに近い停止時間が必要なメンテナンスまたは移行。Oracle GoldenGateを使用して、停止時間なしで、Application 1.0からApplication 2.0へなど、アプリケーションのバージョン間で移行できます。

  • 高速フォールバックの目的で、新しいバージョンから古いバージョンにレプリケートする場合のデータベースのローリング・アップグレードは、うまくいきません。

  • 双方向レプリケーションを使用して、停止時間ゼロを認識させて、ユーザーを新しいシステムへ徐々に移動する場合の、停止時間ゼロの計画メンテナンス。双方向レプリケーションでは異種のデータベースで発生する可能性のある更新の競合を回避または解決する必要があります。

Oracle Active Data GuardおよびOracle GoldenGateを一緒に使用する場合

Oracle Active Data GuardおよびOracle GoldenGateは相互に排他的ではありません。次に示すのは、Oracle Active Data GuardとOracle GoldenGateの同時使用を含む、高可用性アーキテクチャのユースケースです。

  • Oracle Active Data Guardスタンバイは、ミッション・クリティカルなOLTPデータベースに対する障害保護およびデータベースのローリング・アップグレード用に使用されます。同時に、Oracle GoldenGateは、エンタープライズ・データ・ウェアハウスのETL更新に対し、Data Guardプライマリ・データベースから(またはOracle GoldenGate ALOモードを使用してスタンバイ・データベースから)データをレプリケートするのに使用されます。

  • Oracle GoldenGateサブセットのレプリケーションを使用して、多数のデータ・ストアからデータを抽出、変換および集計する、操作データ・ストア(ODS)を作成します。ODSは企業に多くの収益をもたらす、ミッション・クリティカルなアプリケーション・システムをサポートします。Oracle Active Data Guardスタンバイ・データベースを使用して、ODSを保護し、最適なデータ保護と可用性を提供します。

  • Oracle GoldenGateの双方向レプリケーションは、数千マイル離れた2つのデータベースを同期させるために使用されます。ユーザー・ワークロードは、グローバル・データ・サービス(GDS)を使用して、地理、ワークロードおよびサービス・レベルに基づき各データベース間で分散されます。Oracle GoldenGateのコピーは、停止が発生した場合にデータ損失ゼロのフェイルオーバーを可能にする、固有のローカル同期Data Guardスタンバイ・データベースを持ちます。Oracle GoldenGateのキャプチャおよび適用プロセスは、プライマリとスタンバイがお互いに正確で最新のレプリカであるので、フェイルオーバー後の新しいプライマリ・データベースで容易に再起動されます。

  • 障害保護用に使用されているOracle Active Data Guardスタンバイ・データベースは、Data Guardによりサポートされない計画メンテナンスの実行のために、一時的にOracle GoldenGateターゲットに変換されます。たとえば、バックエンド・データベース・オブジェクトの変更を必要とするSiebelアプリケーションのアップグレードで、ユーザーを新しいシステムにスイッチオーバーする前に包括的なテストが必要な場合です。

  • Oracle Active Data Guardは、停止時間がゼロまたはゼロに近い状態で、データベースのメジャー・バージョンのアップグレード(Oracle 18cから19cなど)が必要な場合に、本番環境の保護に使用されます。新しいバージョンのデータベースを使用して、プライマリ/スタンバイ環境がもう1つ作成され、Oracle GoldenGateは、本番環境からコピーの環境へ、一方向または双方向のレプリケーションでデータをレプリケートするために使用されます。Oracle GoldenGateで古い環境と新しい環境の同期が完了すると、本番は新しい環境に切り替わり、古い環境は廃止されます。これによって、構成により停止時間はゼロまたは最小となり、古い環境と新しい環境が完全に分離されることでリスクが軽減され、アップグレード・プロセス中に問題が発生しても、データ保護および可用性SLAへの影響が回避されます。

関連項目:

Oracle MAAベスト・プラクティスの技術概要『Oracle Data GuardおよびOracle GoldenGateによる透過的なロール・トランジション』(http://www.oracle.com/goto/maa)