モジュール・バージョン情報の指定およびJSONメタデータの指定

MLEモジュールでは、オプションのメタデータをバージョン文字列および自由形式のJSON値メタデータの形式で保持できます。

どちらの種類のメタデータも純粋に情報を提供し、MLEの動作には影響しません。これらは、モジュールとともにデータ・ディクショナリに格納されます。

VERSIONフラグは、デプロイされているコードのバージョンに関する内部リマインダとして使用できます。VERSIONフィールドに格納された情報により、開発者および管理者は、バージョン管理システムでコードを識別できます。

JSONメタデータの形式はスキーマにバインドされません。開発者は有用なものや参考になるものを追加できます。MLEモジュールがrollup.jsやwebpackなどのツールで作成されたソースの集合である場合、関連するpackage-lock.jsonファイルをモジュールとともに格納すると便利です。

メタデータ・フィールドを使用して、ソフトウェア部品構成表(SBOM)を作成できます。これにより、セキュリティ・チームおよび管理者は、特にサードパーティ・モジュールが使用されている場合に、デプロイ済パッケージに関する情報を追跡できます。

アップストリーム・リポジトリの依存関係および脆弱性を追跡することにより、セキュリティの脆弱性がレポートされた後に更新が必要なコンポーネントを簡単に識別できます。

関連項目:

例3-7 CREATE MLE MODULEでのVERSION文字列の指定

CREATE OR REPLACE MLE MODULE version_mod
 LANGUAGE JAVASCRIPT
 VERSION '1.0.0.1.0' 
AS
export function sq(num) {
  return num * num;
}
/

例3-8 MLEモジュールへのJSONメタデータの追加

この例では、例3-7で作成したモジュールversion_modを使用します。

ALTER MLE MODULE version_mod
SET METADATA USING CLOB 
(SELECT 
  '{
    "name": "devel",
    "lockfileVersion": 2,
    "requires": true,
    "packages": {}
  }'
)
/