2.7.1 クラスタ・テンプレートの作成

このトピックでは、ユーザー定義のクラスタ・テンプレートを作成する方法について説明します。

クラスタ・テンプレートは、クラスタ・レベルで定義されたファイル・ストレージ属性設定の名前付きコレクションです。クラスタ・テンプレートを使用すると、Exascaleクラスタ全体でファイル・ストレージ属性を自動的かつ一貫して管理できます。

Exascaleは、システム定義の各ファイル・タイプ(DATAFILEONLINELOGCONTROLFILEなど)のクラスタ・テンプレートで自動的に事前構成されます。したがって、新しいユーザー・テンプレートはクラスタ・レベルでのみ作成できます。

ユーザー定義のクラスタ・テンプレートを作成するには、ESCLI mktemplateコマンドを--clusterおよび--nameオプションとともに使用し、ファイル・ストレージ属性設定を指定します:

  • --media-type: ファイルの格納に使用される物理メディア・タイプを指定します。Exascaleでは、この属性を使用して、指定されたメディア・タイプを使用するストレージ・プールにファイルを配置します。使用可能な値は、次のとおりです:

    • HC: 高パフォーマンスのExadataストレージ・サーバー上のハード・ディスク・ドライブ(HDD)を使用する、大容量ストレージを識別します。

    • EF: 低レイテンシで高スループットのフラッシュ・デバイスを使用するExtreme Flashストレージを識別します。

  • --redundancy: 保持されるデータ・コピーの数を指定します。現在、使用可能な値は次のとおりです:

    • high: ファイル・データの3つミラー・コピーを示します。

  • --content-type: ファイルの内容のタイプを指定します。Exascaleは内部的にこの属性を使用して、障害発生時の可用性が最大限になるように、ファイル・エクステントを物理的に分離されたデバイスに配置します。使用可能な値は、次のとおりです:

    • DATA: 主にユーザー・データに関連付けられます。

    • RECO: 主に、バックアップおよびリカバリ操作で使用されるデータ用です。

コマンドの構文は次のようになります。

@> mktemplate --cluster --name template-name --content-type content-type --media-type media-type --redundancy redundancy