6.2.9.3 mktemplate

ファイル・テンプレートを作成します。

用途

mktemplateコマンドは、Exascaleファイル・テンプレートを作成します。

構文

mktemplate { --file-type file-type | --name template-name } 
           [ --vault vault | --cluster ]  
           --content-type content-type 
           --media-type media-type 
           --redundancy redundancy

コマンド・オプション

次のmktemplateコマンド・オプションを指定して、テンプレートとそのスコープを指定します:

  • --file-type: 指定されたファイル・タイプに関連付けられたテンプレートを作成します。このオプションを指定すると、テンプレート名はファイル・タイプと同じになります。

  • --name: 指定された名前のユーザー定義テンプレートを作成します。

  • --vault: 指定されたボールトに関連付けられたテンプレートを作成します。

  • --cluster: クラスタに関連付けられたテンプレートを作成します。

テンプレートに関連付けられる次のファイル・ストレージ属性を指定します:

  • --media-type: ファイルの格納に使用される物理メディア・タイプを指定します。Exascaleでは、この属性を使用して、指定されたメディア・タイプを使用するストレージ・プールにファイルを配置します。使用可能な値は、次のとおりです:

    • HC: 高パフォーマンスのExadataストレージ・サーバー上のハード・ディスク・ドライブ(HDD)を使用する、大容量ストレージを識別します。

    • EF: 低レイテンシで高スループットのフラッシュ・デバイスを使用するExtreme Flashストレージを識別します。

  • --redundancy: 保持されるデータ・コピーの数を指定します。現在、使用可能な値は次のとおりです:

    • high: ファイル・データの3つミラー・コピーを示します。

  • --content-type: ファイルの内容のタイプを指定します。Exascaleは内部的にこの属性を使用して、障害発生時の可用性が最大限になるように、ファイル・エクステントを物理的に分離されたデバイスに配置します。使用可能な値は、次のとおりです:

    • DATA: 主にユーザー・データに関連付けられます。

    • RECO: 主に、バックアップおよびリカバリ操作で使用されるデータ用です。

使用上のノート

このコマンドを使用する際は、次の情報に注意してください:

  • テンプレートのスコープを定義するには、--vaultオプションまたは--clusterオプションを指定します。両方のオプションを同時に指定することはできません。

    どちらのオプションも指定されていない場合、テンプレートのスコープはESCLIセッションの現在の作業ディレクトリから推測されます。ESCLIセッションの現在の作業ディレクトリがルート・ディレクトリである場合、テンプレートはクラスタに関連付けられます。それ以外の場合、テンプレートは現在の作業ディレクトリで参照されているボールトに関連付けられます。

  • テンプレートは、--nameオプションを指定してユーザー・テンプレートとして定義するか、--file-typeオプションを使用してテンプレートをファイル・タイプに関連付ける必要があります。両方のオプションを同時に指定することはできません。

  • Exascaleファイル・タイプのリストを表示するには、ESCLI lstemplateコマンドを使用します。次に例を示します:

    @> lstemplate --cluster
    @> lstemplate --vault vault2 --all

例6-124 ユーザー定義のクラスタ全体のテンプレートの作成

この例では、T1という名前のユーザー定義テンプレートを作成します。--vault--clusterも指定されていないため、テンプレートはクラスタに関連付けられ、ESCLIセッションの現在の作業ディレクトリはルート・ディレクトリです。

@> mktemplate --name T1 --content-type DATA --media-type HC --redundancy high

例6-125 ユーザー定義のボールト固有のテンプレートの作成

この例では、T2という名前のユーザー定義テンプレートを作成します。--vault--clusterも指定されていないため、テンプレートはvault2という名前のボールトに関連付けられ、ESCLIセッションの現在の作業ディレクトリはvault2内にあります。

@vault2> mktemplate --name T2 --content-type DATA --media-type HC --redundancy high

例6-126 ユーザー定義のボールト固有のテンプレートの作成

この例では、vault2という名前のボールトに関連付けられたT3という名前のユーザー定義テンプレートを作成します。

@> mktemplate --name T3 --vault vault2 --content-type DATA --media-type HC --redundancy high

例6-127 ユーザー定義のクラスタ全体のテンプレートの作成

この例では、T4という名前のユーザー定義のクラスタ全体のテンプレートを作成します。--clusterオプションは、ESCLIセッションの現在の作業ディレクトリがvault2内にあるという事実をオーバーライドします。

@vault2> mktemplate --name T4 --cluster --content-type DATA --media-type HC --redundancy high

例6-128 特定のボールトおよびファイル・タイプのテンプレートの作成

この例では、DATAFILEファイル・タイプおよびvault2という名前のボールトに関連付けられたテンプレートを作成します。

@> mktemplate --file-type DATAFILE --vault vault2 --content-type DATA --media-type HC --redundancy high

例6-129 特定のファイル・タイプのクラスタ全体のテンプレートの作成

この例では、DATAFILEファイル・タイプに関連付けられたクラスタ全体のテンプレートを作成します。

@> mktemplate --file-type DATAFILE --cluster --content-type DATA --media-type HC --redundancy high