7.7.1.7 ALTER IORMPLAN
用途
ALTER IORMPLANコマンドは、セルのI/Oリソース管理(IORM)プランを更新します。
ALTER IORMPLANコマンド句はIORMのobjectiveを制御し、I/Oリソースへのアクセスを制御するディレクティブを指定します。
構文
ALTER IORMPLAN [ objective = iorm_objective ]
[ catplan = { ( directive [, directive] ... ) | "" } ]
[ dbplan = { ( directive [, directive] ... ) | "" } ]
[ clusterplan = { ( directive [, directive] ... ) | "" } ]
パラメータ
-
objective: IORMの最適化モードを指定します。有効なobjective値は次のとおりです。auto- IORMのこの設定を使用して、アクティブなワークロードおよびリソース・プランに基づいて最適なモードを決定します。IORMでは、監視対象のワークロードおよび有効なリソース・プランに基づいて、継続的かつ動的に最適化のobjectiveを判断します。これはほとんどのユースケースで推奨される値であり、Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0以降ではデフォルト設定です。high_throughput- この設定を使用して、高いスループットが要求されるクリティカルなDSSのワークロードを最適化します。この設定により、スループットが向上しますが、I/Oレイテンシが長くなります。low_latency- この設定を使用して、非常に適切なディスク・レイテンシが要求されるクリティカルなOLTPワークロードを最適化します。この設定により、ディスク使用率が制限され、レイテンシが可能なかぎり最短になりますが、スループットが低下します。balanced- この設定はクリティカルなOLTPワークロードとDSSワークロードが混在する場合に使用します。この設定により、短いディスク・レイテンシと高いスループットが均等になります。この設定により、大きいI/Oのディスク使用率がlow_latencyより小さい範囲に制限され、レイテンシとスループットがバランスします。basic: この設定は、小さいI/Oの最大遅延を制限する場合に使用します。それ以外の場合は、I/Oの優先順位付けを無効にします。これは、Oracle Exadata System Softwareリリース20.1.0以前のデフォルト設定です。
-
catplan: カテゴリ・プランを指定し、主に実行中の作業のカテゴリでリソースを割り当てることができます。catplanディレクティブが設定されていない場合、各カテゴリにはデフォルトで同じリソース共有があります。ノート:
Oracle Exadata System Softwareリリース25.1.0以降、カテゴリ・プランは削除され、サポートされなくなりました。
Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0以降、カテゴリ・プランは非推奨となり、カテゴリ・プランを指定すると警告メッセージが発行されます。
-
dbplan: データベース間のリソース割当てを管理できるデータベース間プランを指定します。dbplanディレクティブが設定されていない場合、各データベースにはデフォルトで同じリソース共有があります。 -
clusterplan:クラスタ・プランを指定します。これにより、Oracle Grid Infrastructureクラスタ間のリソース割当てを管理できます。clusterplanディレクティブが設定されていない場合、各クラスタにはデフォルトで同じリソース共有があります。ノート:
クラスタ・プランは、Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0で初めて導入されました。
使用上のノート
-
ユーザー定義IORMプラン(
catplan、dbplanまたはclusterplan)を完全に有効にするには、IORMのobjectiveをbasic以外の値に設定する必要があります。 -
クラスタ・プラン(
clusterplan)では、クラスタの識別にASM-Scoped Securityが使用されます。name属性の値は、クラスタのASM-Scoped Security定義の一部である、cellkey.oraファイルのasmフィールドと一致する必要があります。 -
様々なユーザー定義IORMプランが次のように相互運用されます。
-
catplanとdbplanを組み合せて使用できるのは、dbplanにtype=profileを持つディレクティブが含まれていない場合のみです。この場合、両方のプランのディレクティブが適用され、リソースの共有が決定されます。
-
catplanとclusterplanを組み合せて使用することはできません。catplanディレクティブが存在する場合、clusterplanディレクティブは設定できません。同様に、clusterplanディレクティブが存在する場合は、catplanディレクティブを設定できません。 -
clusterplanとdbplanを組み合せて使用できるのは、dbplanにallocationまたはlevelディレクティブが含まれていない場合のみです。この場合、両方のプランのディレクティブが適用され、リソースの共有が決定されます。
-
-
現在のディレクティブを削除し、
catPlan、dbPlanまたはclusterplanパラメータをリセットするには、一重引用符または二重引用符のペアを使用してパラメータを空の文字列に設定します。開始と終了の引用符は同じにする必要があります。たとえば、""は適切ですが、"'は不適切です。 -
コマンドが長い場合や複雑な場合は、スクリプトを使用して
ALTER IORMPLANコマンドを実行することを検討します。 -
IORMは、
ALTER IORMPLANコマンドを使用して、すべてのストレージ・サーバーで個別に構成されます。システム全体のパフォーマンスを一貫したものにするには、ストレージ・クラスタ内のすべてのストレージ・サーバーが同じIORM構成設定を使用するようにします。
例7-38 IORMPLANのobjectiveの設定
この例は、IORM最適化モードを設定するために使用されるALTER IORMPLANコマンドを示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN objective=low_latency
CellCLI> ALTER IORMPLAN objective=auto
例7-39 IORMPLANのプランのリセット
この例は、IORMPLANのdbplanおよびcatplanをリセットする方法を示しています。最初のコマンドは、1つのコマンドを使用してdbplanおよびcatplanをリセットします。その他のコマンドは、dbplanおよびcatplanを個別にリセットします。
CellCLI> ALTER IORMPLAN dbplan="", catplan=""
CellCLI> ALTER IORMPLAN dbplan=""
CellCLI> ALTER IORMPLAN catplan=""
- カテゴリ・プランのディレクティブ
- データベース・プランのディレクティブ
- クラスタ・プランのディレクティブ
- name属性
- share属性
- allocationおよびlevel属性
- limit属性
- flashcache属性
- xrmemcache属性
- pmemcache属性
- flashlog属性
- xrmemlog属性
- pmemlog属性
- flashcachelimit属性
- flashcachemin属性
- flashcachesize属性
- xrmemcachelimit属性
- xrmemcachemin属性
- xrmemcachesize属性
- pmemcachelimit属性
- pmemcachemin属性
- pmemcachesize属性
- asmcluster属性
- role属性
- type属性
親トピック: ALTER
7.7.1.7.1 カテゴリ・プランのディレクティブ
カテゴリ・プラン(catplan)のディレクティブでは、次の構文を使用します。
( name=category_name , level=number, allocation=number )使用上のノート
name属性は、各ディレクティブにリストされる最初の属性にする必要があります。それ以外の場合、属性の順序は重要ではありません。- カテゴリ・プランには、最大32のディレクティブを含めることができます。
- 同じカテゴリ名で複数のディレクティブを使用することはできません。
各catplanディレクティブで定義される属性(name、levelおよびallocation)の詳細は、次のトピックを参照してください。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.2 データベース・プランのディレクティブ
データベース・プラン(dbplan)のディレクティブでは、次の構文を使用します。
( name={ db_name | profile_name }
[, { share=number | level=number, allocation=number }]
[, limit=number]
[, flashcache={on|off}]
[, xrmemcache={on|off}]
[, pmemcache={on|off}]
[, flashlog={on|off}]
[, xrmemlog={on|off}]
[, pmemlog={on|off}]
[, flashcachelimit=number]
[, flashcachemin=number]
[, flashcachesize=number]
[, xrmemcachelimit=number]
[, xrmemcachemin=number]
[, xrmemcachesize=number]
[, pmemcachelimit=number]
[, pmemcachemin=number]
[, pmemcachesize=number]
[, asmcluster=asm_cluster_name]
[, type={database|profile}]
[, role={primary|standby}] )使用上のノート
name属性は、各ディレクティブにリストされる最初の属性にする必要があります。それ以外の場合、属性の順序は重要ではありません。- データベース・プランには、
share属性を使用するリソース割当てディレクティブと、levelおよびallocation属性を使用するものがあるリソース割当てディレクティブを混在させることはできません。リソース割当てディレクティブは、すべてshare属性を使用するか、すべてlevelおよびallocation属性を使用する必要があります。 share属性を使用してI/Oリソースを割り当てる場合、データベース・プランには最大1024のディレクティブを含めることができます。levelおよびallocation属性を使用してI/Oリソースを割り当てる場合、データベース・プランには最大32のディレクティブを含めることができます。- データベース名ごと、プロファイル名ごとに使用できるアクティブなディレクティブは1つのみです。
各dbplanディレクティブで定義できる属性の詳細は、次のトピックを参照してください。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.3 クラスタ・プランのディレクティブ
クラスタ・プラン(clusterplan)のディレクティブでは、次の構文を使用します。
( name=cluster_name [, share=number] [, limit=number] )使用上のノート
name属性は、各ディレクティブにリストされる最初の属性にする必要があります。それ以外の場合、属性の順序は重要ではありません。- クラスタ・プランには、最大1024のディレクティブを含めることができます。
- 同じクラスタ名で複数のディレクティブを使用することはできません。
各clusterplanディレクティブで定義できる属性の詳細は、次のトピックを参照してください。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.4 name属性
用途
name属性は、ディレクティブの対象であるエンティティを識別します。
構文
ALTER IORMPLAN
catplan = (( name=category_name, ... ) ... )
ALTER IORMPLAN
dbplan = (( name={ db_name | profile_name }, ... ) ... )
ALTER IORMPLAN
clusterplan = (( name=cluster_name, ... ) ... )使用上のノート
-
カテゴリ・プラン(
catplan)のディレクティブの場合、name属性でカテゴリ名を指定します。Oracle Databaseは、Database Resource Manager (DBRM)を使用してデータベース内リソースを管理します。DBRMはコンシューマ・グループ間のリソースを管理し、各コンシューマ・グループはカテゴリに関連付けられます。catplanカテゴリ名は、同じ名前を持つDBRMカテゴリに関連付けられます。 -
データベース・プラン(
dbplan)のディレクティブの場合、name属性は通常、ディレクティブに関連付けられているデータベースを識別します。ただし、ディレクティブにtype=profileが含まれている場合は、name属性でプロファイル名を指定します。データベースを識別するディレクティブでは、通常、
name値はDB_UNIQUE_NAMEデータベース・パラメータの値と一致します。例外は、ディレクティブがrole属性を使用してOracle Data Guard構成を管理する場合です。詳細は、role属性を参照してください。 -
クラスタ・プラン(
clusterplan)のディレクティブの場合、name属性は、ディレクティブに関連付けられているOracle Grid Infrastructureクラスタを識別します。クラスタ・プラン(
clusterplan)では、クラスタの識別にASM-Scoped Securityが使用されます。name属性の値は、クラスタのASM-Scoped Security定義の一部である、cellkey.oraファイルのasmフィールドと一致する必要があります。ASM-Scoped Securityが正しく構成されていない場合、クラスタを識別してクラスタ・プランのディレクティブに関連付けることができません。この場合、クラスタ・プランで指定されている場合でも、クラスタは識別されていないクラスタと同じように扱われ、デフォルトでIOリソースの1つの共有を受け取ります。 -
name属性は、ディレクティブの最初の属性にする必要があります。 -
name属性値をアンダースコア(_)で開始することはできません。 -
各
nameの後には、少なくとも次のような他の属性が続く必要があります。(name=sales, share=8)(name=oltpdg, limit=80)(name=dwh, flashcachesize=50G)
-
2つの特殊な
name値があります。-
OTHER: プランで指定されていない他のすべてのエンティティのリソース割当てを定義する特別なディレクティブを指定します。プランで明示的に指定されていないすべてのエンティティは、OTHERディレクティブに関連付けられたリソースを共有します。OTHERディレクティブは、割当てベースのリソース管理(つまり、levelおよびallocation属性を使用して定義されたリソース割当て)を使用するデータベース・プランおよびカテゴリ・プランで使用されます。割当てベースのディレクティブを含むプランには、OTHERディレクティブも含める必要があります。データベース・プランでは、
OTHERディレクティブでlimit属性を定義することもできます。 -
DEFAULT: データベース・プランで指定されていない各データベースのリソース割当てを定義する特別なディレクティブを指定します。プランで明示的に指定されていないすべてのデータベースは、DEFAULTディレクティブでリソースを受け取ります。DEFAULTディレクティブは、共有ベースのリソース割当て(つまり、share属性を使用して定義されたリソース割当て)を使用するデータベース・プランでのみ使用できます。
-
例7-40 データベース・プランでのname属性の使用
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=db1, limit=50), -
(name=db2, limit=50), -
(name=OTHER, level=1, allocation=25))例7-41 DEFAULTディレクティブを使用したデータベース・プランの設定
この例は、DEFAULTディレクティブを使用してdev01およびdev02以外のすべてのデータベースでデフォルトの共有割当てを設定する方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=dev01, share=1, limit=50, flashlog=off), -
(name=dev02, share=1, limit=25, flashcache=off), -
(name=DEFAULT, share=4))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.5 share属性
用途
share属性は、dbplan内のデータベースまたはclusterplan内のクラスタの相対的な優先度を指定する、共有ベースのリソース割当てを制御します。share値が高いほど、優先度が高くなり、I/Oリソースへのアクセスが強化されます。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... share=number ... ) ... )
ALTER IORMPLAN
clusterplan=(( name=cluster_name, ... share=number ... ) ... )使用上のノート
-
share: リソース割当て共有を指定します。有効な値は1から32 (1は最下位の共有、32は最上位の共有)です。share値は、各エンティティの相対的な重要度を表します。
share値が高いほど、優先度が高くなり、リソースへのアクセスが強化されます。プランのすべてのshare値の合計は32768より大きくできません。 -
データベース・プラン(
dbplan)には、共有ベースのリソース割当てをお薦めします。クラスタ・プラン(clusterplan)では、共有ベースのリソース割当てが唯一のオプションです。 -
共有ベースのリソース割当てを使用するデータベース・プラン(
dbplan)では、name=DEFAULTを使用して、dbplanで明示的に指定されていない各データベースのデフォルトの共有を定義します。 -
明示的な共有割当てがないクラスタには、デフォルトで1つの共有が割り当てられます。これには、クラスタ・プラン(
clusterplan)で識別されていないクラスタが含まれます。
例7-42 share属性を使用したデータベース・プランの設定
この例は、share属性を使用してdbPlanを構成する方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=sales01, share=4), -
(name=sales02, share=4), -
(name=fin01, share=3), -
(name=fin02, share=2), -
(name=dev01, share=1, limit=50, flashLog=off), -
(name=dev02, share=1, limit=25, flashCache=off), -
(name=DEFAULT, share=2))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.6 allocationおよびlevel属性
用途
levelおよびallocation属性は、割当てベースのリソース管理を制御します。割当てベースのリソース管理を使用して、dbplan内のデータベースまたはcatplan内のワークロード・カテゴリのI/O分散を制御できます。
構文
ALTER IORMPLAN
catplan=(( name=category_name, level=number, allocation=number ) ... )
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... level=number, allocation=number ... ) ... )使用上のノート
-
level: 割当てレベルを指定します。有効な値は1から8です。最初にリソースがレベル1に割り当てられ、次に残りのリソースがレベル2に割り当てられます。
-
allocation: リソース割当てをレベル内のパーセンテージ(0から100)で指定します。各
levelのallocation値の合計は、100を超えることはできません。 -
割当てベースのリソース管理の場合、IORMプランで指定されていないすべてのエンティティ間で共有するリソース割当てを定義するには、
name=OTHERを使用します。割当てベースのディレクティブを使用したプラン(dbplanまたはcatplan)には、name=OTHERを使用したディレクティブも含める必要があります。
例7-43 levelおよびallocation属性の使用
次の例は、levelおよびallocation属性を指定したALTERコマンドを示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
catplan=((name=administrative, level=1, allocation=80), -
(name=interactive, level=2, allocation=90), -
(name=batch, level=3, allocation=80), -
(name=maintenance, level=4, allocation=50), -
(name=other, level=4, allocation=50)), -
dbplan=((name=sales_prod, level=1, allocation=80), -
(name=finance_prod, level=1, allocation=20), -
(name=sales_dev, level=2, allocation=100), -
(name=sales_test, level=3, allocation=50), -
(name=other, level=3, allocation=50))CellCLI> ALTER IORMPLAN -
catplan=((name=interactive, level=1, allocation=90), -
(name=batch, level=2, allocation=80), -
(name=maintenance, level=3, allocation=50), -
(name=other, level=3, allocation=50))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.7 limit属性
用途
limit属性では、フラッシュI/O使用率の上限を指定します。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... limit=number ... ) ... )
ALTER IORMPLAN
clusterplan=(( name=cluster_name, ... limit=number ... ) ... )使用上のノート
-
limit: 使用可能リソースの割合としてフラッシュI/O使用率の上限を指定します。この属性は、フラッシュ・デバイス上のI/Oにのみ適用されます。これにはフラッシュベースのグリッド・ディスクおよびExadataスマート・フラッシュ・キャッシュが含まれます。有効な値は1から100です。limitが指定されている場合、関連するデータベースまたはクラスタが過剰な容量を使用することはありません。したがって、上限を指定すると、全容量が使用されることなくフラッシュ・デバイスを稼働させることができます。ノート:
limit値を低く指定すると、パフォーマンスに深刻な影響を与える可能性があり、通常はお薦めしません。 -
制限を使用したリソース管理は、パフォーマンス・ベース課金のユースケースに理想的ですが、公平性を実現するためには使用できません。かわりに、
share属性を使用してI/Oリソースが均等に配分されるようにします。
例7-44 データベース・プランでのlimit属性の使用
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=db1, limit=40), -
(name=db2, limit=40), -
(name=DEFAULT, limit=20))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.8 flashcache属性
用途
flashcache属性は、データベースによるExadataスマート・フラッシュ・キャッシュの使用を制御します。これにより、キャッシュ領域をミッション・クリティカルなデータベース用に確保できます。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... flashcache={on|off} ... ) ... )
使用上のノート
-
デフォルトでは、
flashcache=offを指定するディレクティブの影響を受けないかぎり、すべてのデータベースでExadataスマート・フラッシュ・キャッシュを使用できます。 -
flashcachemin、flashcachelimitまたはflashcachesize属性を含むディレクティブでは、flashcache=offは無効です。
例7-45 データベース・プランでのフラッシュ・キャッシュ使用の設定
この例は、データベース・プランでフラッシュ・キャッシュの使用を有効にする方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=sales_prod, flashcache=on), -
(name=sales_dev, flashcache=on), -
(name=sales_test, flashcache=off), -
(name=DEFAULT, flashcache=off))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.9 xrmemcache属性
用途
xrmemcache属性は、データベースによるExadata RDMAメモリー・キャッシュ(XRMEMキャッシュ)の使用を制御します。これにより、キャッシュ領域をミッション・クリティカルなデータベース用に確保できます。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... xrmemcache={on|off} ... ) ... )
使用上のノート
-
デフォルトでは、
xrmemcache=offを指定するディレクティブの影響を受ける場合を除き、すべてのデータベースでXRMEMキャッシュを使用できます。 -
xrmemcache=offは、xrmemcachemin、xrmemcachelimitまたはxrmemcachesize属性を含むディレクティブでは無効です。 -
Oracle Exadata System Softwareリリースが23.1.0のExadata X8MおよびX9Mシステムでは、以前はPMEMキャッシュと呼ばれていた永続メモリー・データ・アクセラレータがXRMEMキャッシュと呼ばれるようになりました。
下位互換性のために、Exadata X8MおよびX9Mシステムでは、
ALTER IORMPLANコマンドでxrmemcacheのかわりにpmemcacheを使用できます。ただし、Oracle Exadata System Softwareリリース23.1.0以降では、LIST IORMPLANコマンドからの出力にはxrmemcacheのみが表示されます。
例7-46 データベース・プランでのXRMEMキャッシュ使用の設定
この例では、データベース・プランでXRMEMキャッシュの使用を有効にする方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=sales_prod, xrmemcache=on), -
(name=sales_dev, xrmemcache=off), -
(name=sales_test, xrmemcache=off), -
(name=DEFAULT, xrmemcache=off))
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.10 pmemcache属性
用途
pmemcache属性は、データベースによる永続メモリー(PMEM)キャッシュの使用を制御します。これにより、キャッシュ領域をミッション・クリティカルなデータベース用に確保できます。
ノート:
この属性は、23.1.0より前のOracle Exadata System Softwareリリースに適用されます。それ以外の場合は、「xrmemcache属性」を参照してください。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... pmemcache={on|off} ... ) ... )
使用上のノート
-
デフォルトでは、
pmemcache=offを指定するディレクティブの影響を受けないかぎり、すべてのデータベースでPMEMキャッシュを使用できます。 -
pmemcachemin、pmemcachelimitまたはpmemcachesize属性を含むディレクティブでは、pmemcache=offは無効です。
例7-47 データベース・プランでのPMEMキャッシュ使用の設定
この例では、データベース・プランでPMEMキャッシュの使用を有効にする方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=sales_prod, pmemcache=on), -
(name=sales_dev, pmemcache=off), -
(name=sales_test, pmemcache=off), -
(name=DEFAULT, pmemcache=off))
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.11 flashlog属性
用途
flashlog属性は、データベースによるExadataスマート・フラッシュ・ログの使用を制御します。これにより、Exadataスマート・フラッシュ・ログがミッション・クリティカルなデータベース用に予約されます。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... flashlog={on|off} ... ) ... )
使用上のノート
-
デフォルトでは、
flashlog=offを指定するディレクティブの影響を受けないかぎり、すべてのデータベースでExadataスマート・フラッシュ・ログを使用できます。
例7-48 データベース・プランでのフラッシュ・ログ使用の設定
この例では、データベース・プランでのフラッシュ・ログの使用を制御する方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=oltp, level=1, allocation=80, flashcache=on, flashlog=on), -
(name=dss, level=1, allocation=20, limit=50, flashcache=off, flashlog=off), -
(name=OTHER, level=2, allocation=100), -
(name=DEFAULT, flashcache=off, flashlog=off))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.12 xrmemlog属性
用途
xrmemlog属性は、データベースによるXRMEMログの使用を制御します。これにより、コミット・アクセラレーションをミッション・クリティカルなデータベース用に確保できます。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... xrmemlog={on|off} ... ) ... )
使用上のノート
-
デフォルトでは、
xrmemlog=offを指定するディレクティブの影響を受ける場合を除き、すべてのデータベースでXRMEMログを使用できます。 -
Oracle Exadata System Softwareリリースが23.1.0のExadata X8MおよびX9Mシステムでは、以前はPMEMログと呼ばれていた永続メモリー・コミット・アクセラレータがXRMEMログと呼ばれるようになりました。
下位互換性のために、Exadata X8MおよびX9Mシステムでは、
ALTER IORMPLANコマンドでxrmemlogのかわりにpmemlogを使用できます。ただし、Oracle Exadata System Softwareリリース23.1.0以降では、LIST IORMPLANコマンドからの出力にはxrmemlogのみが表示されます。
例7-49 データベース・プランでのXRMEMログ使用の設定
この例では、データベース・プランでXRMEMログの使用を制御する方法を示します。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=oltp, level=1, allocation=80, xrmemcache=on, xrmemlog=on), -
(name=dss, level=1, allocation=20, limit=50, xrmemcache=off, xrmemlog=off), -
(name=OTHER, level=2, allocation=100), -
(name=DEFAULT, xrmemcache=off, xrmemlog=off))
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.13 pmemlog属性
用途
pmemlog属性は、データベースによる永続メモリー・コミット・アクセラレータ(PMEMログ)の使用を制御します。これにより、コミット・アクセラレーションをミッション・クリティカルなデータベース用に確保できます。
ノート:
この属性は、23.1.0より前のOracle Exadata System Softwareリリースに適用されます。それ以外の場合は、「xrmemlog属性」を参照してください。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... pmemlog={on|off} ... ) ... )
使用上のノート
-
デフォルトでは、
pmemlog=offを指定するディレクティブの影響を受けないかぎり、すべてのデータベースでPMEMログを使用できます。
例7-50 データベース・プランでのPMEMログ使用の設定
この例では、データベース・プランでPMEMログの使用を制御する方法を示します。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=oltp, level=1, allocation=80, pmemcache=on, pmemlog=on), -
(name=dss, level=1, allocation=20, limit=50, pmemcache=off, pmemlog=off), -
(name=OTHER, level=2, allocation=100), -
(name=DEFAULT, pmemcache=off, pmemlog=off))
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.14 flashcachelimit属性
用途
flashcachelimit属性は、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュの領域使用量の弱い制限を定義します。キャッシュがいっぱいでない場合は、制限を超えることがあります。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... flashcachelimit=number ... ) ... )
使用上のノート
-
flashcachelimitの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
flashcachelimitの値は4 MB以上にする必要があります。 -
flashcachelimit属性とflashcachesize属性は同じディレクティブで指定できません。 -
flashcachelimitの値は、flashcacheminが指定されている場合はこれより小さくすることはできません。
例7-51 データベース・プランでのフラッシュ・キャッシュ割当て制限の指定
この例では、データベース・プランでフラッシュ・キャッシュ割当て制限を構成する方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=prod, share=8, flashCacheMin=400M), -
(name=dev, share=2, flashCacheMin=100M, flashCacheLimit=200M), -
(name=test, share=1, limit=40, flashCacheLimit=20M))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.15 flashcachemin属性
用途
flashcachemin属性は、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュ内で最低限保証される領域割当てを指定します。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... flashcachemin=number ... ) ... )
使用上のノート
-
flashcacheminの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
flashcacheminの値は4 MB以上にする必要があります。 -
どのプランでも、すべての
flashcachemin値の合計がExadataスマート・フラッシュ・キャッシュのサイズを超えることはできません。 -
flashcachelimitが指定されている場合、flashcacheminの値はflashcachelimitを超えることはできません。 -
flashcachesizeが指定されている場合、flashcacheminの値はflashcachesizeを超えることはできません。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.16 flashcachesize属性
用途
flashcachesize属性は、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュの領域使用量の強い制限を定義します。キャッシュがいっぱいでない場合でも、制限を超えることはできません。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... flashcachesize=number ... ) ... )
使用上のノート
-
flashcachesizeの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
flashcachesizeの値は4 MB以上にする必要があります。 -
flashcachelimit属性とflashcachesize属性は同じディレクティブで指定できません。 -
flashcachesizeの値は、flashcacheminが指定されている場合はこれより小さくすることはできません。 -
IORMプランで、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュのサイズがすべての
flashcacheminおよびflashcachesize割当てに対応できる場合、各flashcachesize定義は保証された領域割当てを表します。ただし、Oracle Exadata System Softwareリリース19.2.0以降では、
flashcachesize属性を使用してExadataスマート・フラッシュ・キャッシュの領域を過剰にプロビジョニングできます。したがって、Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュのサイズがすべてのflashcacheminおよびflashcachesize割当てに対応できない場合は、flashcacheminのみが保証されます。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.17 xrmemcachelimit属性
用途
xrmemcachelimit属性は、Exadata RDMAメモリー・キャッシュ(XRMEMキャッシュ)の領域使用量の弱い制限を定義します。キャッシュがいっぱいでない場合は、制限を超えることがあります。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... xrmemcachelimit=number ... ) ... )
使用上のノート
-
xrmemcachelimitの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
xrmemcachelimitの値は4 MB以上にする必要があります。 -
xrmemcachelimit属性とxrmemcachesize属性は同じディレクティブでは指定できません。 -
xrmemcachelimitの値は、xrmemcacheminが指定されている場合はこれより小さくすることはできません。 -
Oracle Exadata System Softwareリリースが23.1.0のExadata X8MおよびX9Mシステムでは、以前はPMEMキャッシュと呼ばれていた永続メモリー・データ・アクセラレータがXRMEMキャッシュと呼ばれるようになりました。
下位互換性のために、Exadata X8MおよびX9Mシステムでは、
ALTER IORMPLANコマンドでxrmemcachelimitのかわりにpmemcachelimitを使用できます。ただし、Oracle Exadata System Softwareリリース23.1.0以降では、LIST IORMPLANコマンドからの出力にはxrmemcachelimitのみが表示されます。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.18 xrmemcachemin属性
用途
xrmemcachemin属性は、Exadata RDMAメモリー・キャッシュ(XRMEMキャッシュ)で最低限保証される領域割当てを指定します。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... xrmemcachemin=number ... ) ... )
使用上のノート
-
xrmemcacheminの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
xrmemcacheminの値は4 MB以上にする必要があります。 -
どのプランでも、すべての
xrmemcachemin値の合計がXRMEMキャッシュのサイズを超えることはできません。 -
xrmemcachelimitが指定されている場合、xrmemcacheminの値はxrmemcachelimitを超えることはできません。 -
xrmemcachesizeが指定されている場合、xrmemcacheminの値はxrmemcachesizeを超えることはできません。 -
Oracle Exadata System Softwareリリースが23.1.0のExadata X8MおよびX9Mシステムでは、以前はPMEMキャッシュと呼ばれていた永続メモリー・データ・アクセラレータがXRMEMキャッシュと呼ばれるようになりました。
下位互換性のために、Exadata X8MおよびX9Mシステムでは、
ALTER IORMPLANコマンドでxrmemcacheminのかわりにpmemcacheminを使用できます。ただし、Oracle Exadata System Softwareリリース23.1.0以降では、LIST IORMPLANコマンドからの出力にはxrmemcacheminのみが表示されます。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.19 xrmemcachesize属性
用途
xrmemcachesize属性は、Exadata RDMAメモリー・キャッシュ(XRMEMキャッシュ)の領域使用量の強い制限を定義します。キャッシュがいっぱいでない場合でも、制限を超えることはできません。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... xrmemcachesize=number ... ) ... )
使用上のノート
-
xrmemcachesizeの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
xrmemcachesizeの値は4 MB以上にする必要があります。 -
xrmemcachelimit属性とxrmemcachesize属性は同じディレクティブでは指定できません。 -
xrmemcachesizeの値は、xrmemcacheminが指定されている場合はこれより小さくすることはできません。 -
IORMプランでは、XRMEMキャッシュのサイズがすべての
xrmemcacheminおよびxrmemcachesize割当てに対応できる場合、各xrmemcachesize定義は保証された領域割当てを表します。ただし、
xrmemcachesize属性を使用してXRMEMキャッシュ内の領域をオーバー・プロビジョニングできます。したがって、XRMEMキャッシュ・サイズがすべてのxrmemcacheminおよびxrmemcachesize割当てに対応できない場合は、xrmemcacheminのみが保証されます。 -
Oracle Exadata System Softwareリリースが23.1.0のExadata X8MおよびX9Mシステムでは、以前はPMEMキャッシュと呼ばれていた永続メモリー・データ・アクセラレータがXRMEMキャッシュと呼ばれるようになりました。
下位互換性のために、Exadata X8MおよびX9Mシステムでは、
ALTER IORMPLANコマンドでxrmemcachesizeのかわりにpmemcachesizeを使用できます。ただし、Oracle Exadata System Softwareリリース23.1.0以降では、LIST IORMPLANコマンドからの出力にはxrmemcachesizeのみが表示されます。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.20 pmemcachelimit属性
用途
pmemcachelimit属性は、永続メモリー(PMEM)キャッシュ内の領域使用量の弱い制限を定義します。キャッシュがいっぱいでない場合は、制限を超えることがあります。
ノート:
この属性は、23.1.0より前のOracle Exadata System Softwareリリースに適用されます。それ以外の場合は、「xrmemcachelimit属性」を参照してください。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... pmemcachelimit=number ... ) ... )
使用上のノート
-
pmemcachelimitの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
pmemcachelimitの値は4 MB以上にする必要があります。 -
pmemcachelimit属性とpmemcachesize属性は同じディレクティブで指定できません。 -
pmemcachelimitの値は、pmemcacheminが指定されている場合はこれより小さくすることはできません。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.21 pmemcachemin属性
用途
pmemcachemin属性は、永続メモリー(PMEM)キャッシュ内で最低限保証される領域割当てを指定します。
ノート:
この属性は、23.1.0より前のOracle Exadata System Softwareリリースに適用されます。それ以外の場合は、「xrmemcachemin属性」を参照してください。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... pmemcachemin=number ... ) ... )
使用上のノート
-
pmemcacheminの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
pmemcacheminの値は4 MB以上にする必要があります。 -
どのプランでも、すべての
pmemcachemin値の合計がPMEMキャッシュのサイズを超えることはできません。 -
pmemcachelimitが指定されている場合、pmemcacheminの値はpmemcachelimitを超えることはできません。 -
pmemcachesizeが指定されている場合、pmemcacheminの値はpmemcachesizeを超えることはできません。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.22 pmemcachesize属性
用途
pmemcachesize属性は、永続メモリー(PMEM)キャッシュ内の領域使用量の強い制限を定義します。キャッシュがいっぱいでない場合でも、制限を超えることはできません。
ノート:
この属性は、23.1.0より前のOracle Exadata System Softwareリリースに適用されます。それ以外の場合は、「xrmemcachesize属性」を参照してください。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... pmemcachesize=number ... ) ... )
使用上のノート
-
pmemcachesizeの値はバイト単位で指定します。接尾辞M(MB)、G(GB)またはT(GB)を使用してより大きい値を指定することもできます。たとえば、300M、150Gまたは1Tです。 -
pmemcachesizeの値は4 MB以上にする必要があります。 -
pmemcachelimit属性とpmemcachesize属性は同じディレクティブで指定できません。 -
pmemcachesizeの値は、pmemcacheminが指定されている場合はこれより小さくすることはできません。 -
IORMプランで、PMEMキャッシュのサイズがすべての
pmemcacheminおよびpmemcachesize割当てに対応できる場合、各pmemcachesize定義は保証された領域割当てを表します。ただし、
pmemcachesize属性を使用してPMEMキャッシュ内の領域を過剰にプロビジョニングできます。したがって、PMEMキャッシュ・サイズがすべてのpmemcacheminおよびpmemcachesize割当てに対応できない場合は、pmemcacheminのみが保証されます。
親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.23 asmcluster属性
用途
Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0以降では、asmcluster属性を使用して、異なるOracle ASMクラスタで実行されている同じ名前のデータベースを区別できます。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... asmcluster=asm_cluster_name ... ) ... )使用上のノート
-
asmcluster属性を使用するには、ASM-Scoped Securityを構成する必要があります。 -
asmcluster属性の値は、クラスタのASM-Scoped Security定義の一部である、cellkey.oraファイルのasmフィールドと一致する必要があります。 -
asmcluster属性は、割当てベースのリソース管理(levelおよびallocation属性を使用)と組み合せて使用することはできません。
例7-52 asmcluster属性の使用
この例では、asmcluster属性を使用して、同じ名前のデータベースを区別する方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbPlan=((name=prod1, share=4, flashcachemin=5G, asmcluster=cluster1), -
(name=prod1, share=2, limit=80, asmcluster=cluster2), -
(name=prod2, share=2, flashcachelimit=2G, asmcluster=cluster1), -
(name=DEFAULT, share=1, flashcachelimit=1G))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.24 role属性
用途
role属性を使用すると、Oracle Data Guardデータベース・ロールに基づいて異なるプラン・ディレクティブを指定できます。データベースのディレクティブが適用されるのは、データベースが指定したロールになった場合のみです。Oracle Data Guardのスイッチオーバーまたはフェイルオーバーのためにデータベースがロールを変更すると、IORMによって新しいディレクティブが自動的に適用されます。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... role={primary|standby} ... ) ... )使用上のノート
-
role属性を使用するディレクティブは、同じname値を使用して一致したペアで定義する必要があります。つまり、role=primaryを指定するディレクティブごとに、role=standbyを指定した対応するディレクティブが必要です。同様に、各スタンバイ・ディレクティブには、対応するプライマリ・ディレクティブが必要です。 -
プライマリ・ディレクティブとスタンバイ・ディレクティブの両方でデータベースを識別するには、同じ
name値を使用する必要があります。これを実現するため、次を行うことができます。-
name属性をスタンバイ・データベースのDB_UNIQUE_NAMEパラメータの値に設定し、プライマリ・データベースのDB_NAMEパラメータを同じ値に設定します。このオプションを使用すると、特定のディレクティブを定義して複数のスタンバイ・データベースを管理できます。 -
name属性をDB_NAMEデータベース・パラメータの値に設定します。これでプライマリ・データベースとスタンバイ・データベースで同じ値になります。このオプションは、スタンバイ・データベースに関連するすべてのセル・メトリックが単一の名前で集計されるため、複数のスタンバイ・データベースをサポートする場合にはお薦めしません。
-
-
role属性が指定されていない場合は、データベース・ロールに関係なくディレクティブが適用されます。 -
割当てベースのリソース管理(
levelおよびallocation属性を使用)では、levelとroleの組合せごとに割当て値の合計(OTHERを含む)が100を超えることはできません。 -
role属性は、DEFAULTまたはOTHERディレクティブでは指定できません。
例7-53 割当てベースのリソース管理でのrole属性の使用
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=sales_prod, level=1, allocation=30, role=primary), -
(name=sales_prod, level=1, allocation=20, role=standby), -
(name=sales2, level=1, allocation=20), -
(name=other, level=3, allocation = 50))例7-54 共有ベースのリソース割当てでのrole属性の使用
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=salesprod, share=4, role=primary), -
(name=salesprod, share=1, limit=50, role=standby), -
(name=finance, share=4), -
(name=hr, share=2))親トピック: ALTER IORMPLAN
7.7.1.7.25 type属性
用途
type属性を使用すると、多数のデータベースが含まれる環境でリソース・プランを簡単に管理および構成できるように、プロファイルまたはテンプレートを作成できます。
構文
ALTER IORMPLAN
dbplan=(( name=db_name, ... type={database|profile} ... ) ... )
使用上のノート
-
type: ディレクティブ・タイプを指定します。有効な値は、databaseまたはprofileです。-
type=database: 特定のデータベースに適用するディレクティブを指定します。typeを指定しない場合、ディレクティブはdatabaseタイプにデフォルト設定されます。 -
type=profile: 特定のデータベースではなくプロファイルに適用するディレクティブを指定します。データベースをIORMプロファイルに関連付けるには、データベース初期化パラメータdb_performance_profileをプロファイルnameの値に設定する必要があります。プロファイルにマップするデータベースは、プロファイルに指定されている設定を継承します。プロファイル・ディレクティブには、
level、allocation、asmclusterおよびroleを除く任意の属性を含めることができます。プロファイル名を
OTHERまたはDEFAULTにすることはできません。
-
-
dbplanには、プロファイルとデータベース・ディレクティブの組合せを含めることができます。
例7-55 プロファイルの作成
この例では、データベース・プランの一部としてプロファイルを指定する方法を示しています。
CellCLI> ALTER IORMPLAN -
dbplan=((name=gold, share=10, type=profile), -
(name=silver, share=5, type=profile), -
(name=bronze, share=1, type=profile))親トピック: ALTER IORMPLAN