5.2.8 IORMプロファイルの使用
I/Oリソース管理(IORM)のデータベース間プランでは、多数のデータベースのデータベース間プランの管理と構成を容易にするため、プロファイルがサポートされています。
プロファイルにより、データベース・グループに対してI/Oリソースが割り当てられます。プロファイルは、データベース間プランのディレクティブとして指定され、CellCLIユーティリティを使用して構成されます。プロファイル・ディレクティブは、識別子(名前)と一連の属性で構成されています。データベース・ディレクティブとプロファイル・ディレクティブを区別するために、typeと呼ばれる修飾子属性が使用されます。type属性は、databaseまたはprofileに設定できます。次は、type属性の構文の例です。
CellCLI> ALTER IORMPLAN DBPLAN=((name=GOLD, share=10, type=profile), -
(name=SILVER, share=5, type=profile), -
(name=BRONZE, share=1, type=profile))
前述の例には、3つのプロファイル・ディレクティブ(GOLD、SILVERおよびBRONZE)が含まれています。db_performance_profileがGOLDに設定されているデータベースはすべて、自動的にセルI/Oリソースの共有が10個になります。同様に、前述の例では、プロファイルがSILVERのデータベースは共有5つ、プロファイルがBRONZEのデータベースは共有1つになります。
プロファイルを作成した後に、新規および既存のデータベースを、データベース間プランに定義されたプロファイルのいずれかにマップします。これを行うには、各データベースのdb_performance_profile初期化パラメータを必要なプロファイルの名前に設定します。Oracle Database Resource Managerプランと同様に、IORMプロファイル情報はすべてのストレージ・サーバー(セル)に自動的にプッシュされます。次のSQLコマンドは、データベースに初期化パラメータを設定する方法を示しています:
SQL> ALTER SYSTEM SET db_performance_profile=GOLD SCOPE=BOTH;新しいデータベースを追加する場合は、db_performance_profileパラメータを設定するだけです。データベース間プランを変更しなくても、データベースによってプロファイル属性が自動的に継承されます。また、プロファイル・ディレクティブとデータベース・ディレクティブが混在するデータベース間プランを作成することもできます。
既存のプロファイルを表示するには、CellCLI LIST IORMPROFILEコマンドを使用します。また、CellCLI LIST DATABASEコマンドを使用して、データベースに関連付けられているプロファイルを表示することもできます。次に例を示します:
CellCLI> LIST DATABASE ATTRIBUTES name,profile
name: PROD
profile: GOLD
...データベース間プロファイル・プランを管理する場合、次の各事項に注意してください。
- Oracle Database 19c以降、
db_performance_profile初期化パラメータは動的であるため、変更は即時有効になります。以前のOracle Databaseバージョンでは、パラメータ設定を有効にするためにデータベースを再起動する必要があります。 type属性を指定しない場合、ディレクティブはdatabaseディレクティブにデフォルト設定されます。- データベース間プランで指定できるのは、8つのプロファイル・ディレクティブと1024のデータベース・ディレクティブのみです。
- プロファイル・ディレクティブでは、レベル、割当ておよびロールを指定することはできません。
OTHERとDEFAULTという単語は予約語です。プロファイル名をOTHERまたはDEFAULTにすることはできません。type属性は、カテゴリ・プランでは指定できません。- プロファイルは、カテゴリ・プランととともに指定することはできません。
- 複数のデータベースが
OTHERディレクティブにマップされる場合、Oracle Exadata Storage Serverでは、それらのデータベースにOracle Database Resource Managerを使用しません。この場合は、すべてのI/Oリクエストが同等に処理されます。
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親トピック: IORMの管理