コミット処理について

コンテンツ・キャプチャ機能を使用すると、ドキュメントおよびアセットをOracle Content Managementにコミットできます。「コミット」タブで、Oracle Content Managementのコミット・ドライバ設定を構成するコミット・プロファイルを作成します。また、コミット操作を1つのドキュメント・プロファイルに制限すると、ユーザーはそのドキュメント・プロファイルで指定された基準を満たすドキュメントのみをリポジトリにチェックインできます。

注:

ファイルをOracle Content Managementにコミットまたはチェックインするたびに、新しいバージョンのファイルがリポジトリ内に作成されます。ファイルをコミットするときにファイル名を一意の名前にする場合は、コミット・プロファイルの「ドキュメント・ファイル・ネーミング」タブで使用可能なオプションを使用してください。

ドキュメント・フォルダ、アセット・リポジトリおよびビジネス・リポジトリのコミット・ドライバについて

Oracle Content Managementでコンテンツをドキュメントとしてコミットする必要がある場合は、ドキュメント・フォルダ・コミット・ドライバを利用できます。ただし、コンテンツを様々なタイプのアセット(Oracle Content Managementでサポートされており、リポジトリ用に構成されているアセット・タイプ)としてチェックインする必要がある場合は、かわりにアセット・リポジトリ・ドライバを使用してください。Oracle Content Managementリポジトリでデジタル・アセット・タイプが構成されている場合は、このドライバを使用できます。このため、コンテンツ・タイプはオプションですが、リポジトリにはデジタル・アセット・タイプが含まれている必要があります。ただし、コンテンツ・アセットのみを格納し、ローカリゼーション、公開および配信用にしない場合、ビジネス・リポジトリ・ドライバを選択します。

Oracle Content Managementにおけるデジタル・アセット・タイプおよびコンテンツ・タイプの意味は次のとおりです:

デジタル・アセット・タイプ: Oracle Content Managementには、いくつかの即時利用可能なデジタル・アセット・タイプ(ファイル、イメージおよびビデオ)が含まれます。たとえば、イメージには、カメラからのEXIF情報(日付、時刻、場所、解像度など)、システム設定(アセット作成日、最終更新日、ステータス、バージョンなど)およびカスタム・メタデータが含まれる場合があります。各イメージの著作権、許可される用途、および連絡先情報を収集することが必要な場合があります。デジタル・アセットは、Webサイト、マーケティング資料、電子メール・キャンペーン、オンライン・ストア、ブログといった、様々な方法および様々なコンテキストで使用されます。デジタル・アセットは、コンテンツ・モデリングおよび公開に使用されることが多いため、コンテンツのコラボレーション、共有および同期を目的とした通常のドキュメントとは異なります。

コンテンツ・タイプ: コンテンツ・タイプは、コンテンツ・アイテムに含める情報を指定するために使用されるフレームワークです。また、コンテンツ・タイプにはレイアウトを関連付けることができます。これによって、表示形式と、その特定のレイアウトで使用される情報が決まります。たとえば、従業員の連絡先リストには情報のサブセットのみが表示され、Webサイト上の別の場所には従業員のピクチャ、ロケーションおよび役職が表示されるようにすることができます。コンテンツ・タイプを使用してコンテンツ・アイテムを作成すると、様々なレイアウトでそれがどのように表示されるかをプレビューできます。

イメージおよびイメージ以外のドキュメントについて

イメージ・ドキュメントの出力形式

  • イメージ・ファイルは保存することも、TIFFまたはPDF形式に変換することもできます。

  • 保存されないイメージ・ファイルは、新しい形式でOracle Content Managementにコミットされます。

  • イメージ以外のファイルおよび保存されたイメージは、そのままの形式でリポジトリにコミットされます。

イメージ以外のドキュメントのコミット

イメージ以外のドキュメントは、Microsoft Word、Microsoft Excel、PDF、EMLドキュメントなどのファイルです。イメージ以外のファイルのネイティブ形式を保持するようにコミット・プロファイルを構成できます。コミット時に、イメージ以外のドキュメントはイメージ・ドキュメントとは異なる方法で処理されます:

  • イメージ以外のドキュメントはそのネイティブ形式のまま保持され、TIFFまたはPDF形式に変換されることはありません。

  • イメージ以外のドキュメントがオンラインの適用可能なすべてのコミット・プロファイルによって正常にコミットされると、イメージ・ドキュメントと同じようにプロシージャから削除されます。

コミット処理中のコミット・プロファイルの適用について

コミット処理に到達したバッチは、プロシージャに定義されている1つ以上のコミット・プロファイルにより処理される準備ができています。バッチは均一である(たとえば、同じドキュメント・プロファイルを使用するすべてのイメージ・ドキュメントで構成される)場合も、多様である(たとえば、異なるドキュメント・プロファイルに割り当てられたイメージ・ドキュメントおよびイメージ以外のドキュメントで構成される)場合もあります。いずれの場合も、バッチのコミットは次の一般的なプロセスに従います:

  1. バッチがコミットに到達するためには、クライアント・プロファイルまたはプロセッサ・ジョブ内でコミット・プロセッサが後処理ステップとして選択されている必要があります。

  2. プロシージャに定義されているすべてのコミット・プロファイルが、次のルールに従って、バッチに対して実行されます:

    1. コミット・プロファイルは、プロシージャの「コミット」タブで指定した順序に従って1つずつ実行されます。

    2. コミット・プロファイルはオンラインになっている必要があります。プロファイルをオフラインに変更すると、プロシージャのコミット処理におけるその使用が非アクティブ化されます。

    3. コミット・プロファイルは、コミット・プロファイルに割り当てられたドキュメント・プロファイルと一致しないドキュメント・プロファイルが割り当てられたドキュメントの処理をスキップします。ドキュメント・プロファイルに基づくコミット・プロファイルの制限を参照してください。

    4. コンテンツ・キャプチャは、各ドキュメントを処理するとき、必要なメタデータ・フィールドが入力されていることを確認します。必須のフィールドに値が含まれていない場合、ドキュメントにエラーが発生します。

    5. エラーが発生した場合、コミット処理はドキュメントをスキップするか、コミット・プロファイルをスキップするか、またはコミット処理を取り消します。

  3. コンテンツ・キャプチャによってバッチ内のドキュメントがコミットされます。

    1. コンテンツ・キャプチャではバッチ内のすべてのドキュメントのコミットが続行され、すべてのコミット・プロファイルの実行が完了するか、エラーが発生してコミット・プロセス全体が取り消されるまで、このプロセスが繰り返されます。

    2. バッチ内に残っているドキュメントがなくなると、コンテンツ・キャプチャによりバッチが削除されます。

      ドキュメントのコミットに失敗した場合、そのドキュメントはバッチ内に残り、エラーが生成されます。

  4. すべての適用可能なコミット・プロファイルによってドキュメントが正常にコミットされたら、コンテンツ・キャプチャによってドキュメントのファイルおよび関連するメタデータがバッチから削除されます。

コミット・エラー処理について

バッチのコミット中にエラーが発生したときに実行する処理を指定するには、コミット・プロファイルのエラー処理オプションを使用します。エラーが発生した場合、次のように処理できます:

  • 次のドキュメントにスキップ

    このオプションでは、現在のドキュメントのコミットをスキップし、バッチ内の次のドキュメントのコミットを開始します。

  • 次のコミット・プロファイルにスキップ

    このオプションでは、現在のコミット・プロファイルの実行を停止し、次のコミット・プロファイル(指定されている場合)の処理を開始します。

  • コミットを取り消す

    このオプションでは、他のコミット・プロファイルを含むコミット・プロセス全体の実行を停止します。

コミット中、コミット・プロファイルによりドキュメント/添付が正常にコミットされたかどうかを示すレコードが保守されます。コミット・プロファイルによってドキュメント/添付がコミットされるとき、そのドキュメント/添付がすでに正常にコミットされているかどうかを確認するチェックが実行されます。されている場合、ドキュメント/添付のコミットが再試行されることはありません。

エラー設定に関係なく、エラーが解決されて正常にコミットされるまで、エラーが発生したすべてのドキュメントはバッチに残ります。

コミット後に残ったドキュメントについて

すべてのコミット・プロファイルの実行後に、コミットされていないドキュメントがバッチ内に残っている場合、バッチ・ロックがクリアされ、バッチはコンテンツ・キャプチャ・クライアントで開くことができるように準備完了状態になります。