文字列、数値文字列およびシーケンス

式の文字列には、フィールド(プロパティ名、説明など)とリテラル値があります。式で文字列を選択すると、その文字列に対して選択できる複数のメソッドおよび属性があります。たとえば、ノードの名前と説明を連結し、結果の文字列を「別名」プロパティに使用したり、substringメソッドを使用してソース文字列の一部のみを返すようにできます。

数値文字列およびシーケンス・データ型は、数値のみ(0-9)をサポートする文字列です。これらは40文字までに制限されます。

文字列データ型にリテラル値を追加できます。リテラル値の操作を参照してください。

大半の文字列メソッドでは、追加のパラメータを入力する必要があります。そのメソッドを選択すると、それらのパラメータの新しい式の項が式ビルダーで作成されます。たとえば、concatメソッドを選択すると、追加する文字列を指定するための追加の式の項が1つ追加されます。replaceメソッドを選択すると、検索するテキストと置換するテキストを指定するための追加の式の項が2つ追加されます。

次の表に、式ビルダーで文字列値の操作に使用できるメソッドと属性、およびそれらのフィールドのパラメータを示します。

メソッドまたは属性 使用方法 パラメータ
Concat

2つ以上の文字列フィールドを連結(または追加)し、組み合された文字列を結果として返します。

Note:

1つのconcat文に複数の文字列を追加できます。連結する複数の文字列がある場合は、式の項で項の選択をクリックし、上に挿入または「除去」を選択して、そのフィールドを移動または除去できます。

追加する文字列

endsWith

元の文字列が指定した文字列で終了する場合、Trueを返します。

Note:

指定する文字列は大文字と小文字が区別されます。

元の文字列がそれで終了しているかどうかを確認するために指定した文字列です。

equals

文字列が指定した文字列と等しい場合、Trueを返します。

元の文字列がそれと等しいかどうかを確認するために指定した文字列です。

greaterThan

文字列値が指定した値より大きい場合はTrueを返します(両方が同じデータ型である必要があります)。

元の文字列がそれより大きいかどうかを確認するために指定した文字列です。

greaterThanOrEqual

文字列値が指定した値以上の場合はTrueを返します(両方が同じデータ型である必要があります)。

元の文字列がそれ以上であるかどうかを確認するために指定した文字列です。

indexOf

元の文字列内での指定された文字列の開始位置を返します。

Note:

indexOfメソッドは整数を返しますが、整数を戻り値として直接使用することはできません。この整数を使用して、部分文字列の開始位置を判断できます。整数および浮動小数点を参照してください。

開始位置を検索する文字列

IsEmpty

プロパティにnull値または空の文字列が含まれている場合はTrueを返します。

パラメータ不要

isNull 文字列プロパティにnull値が含まれている場合はTrueを返します パラメータ不要
length

文字列内の文字数を数えます

length属性は整数です。整数および浮動小数点を参照してください。

パラメータ不要

lessThan

文字列値が指定した値未満の場合はTrueを返します(両方が同じデータ型である必要があります)。

元の文字列がそれより小さいかどうかを確認するために指定した文字列です。

lessThanOrEqual

文字列値が指定した値以下の場合はTrueを返します(両方が同じデータ型である必要があります)。

元の文字列がそれ以下であるかどうかを確認するために指定した文字列です。

matches

文字列が指定したJava正規表現と一致する場合、Trueを返します。

Tip:

正規表現は、標準化構文規則を使用して文字列データで検索するパターンを指定します。正規表現(regex)は、複雑なパターンの文字の並びを指定できます。

たとえば、次の正規表現: a(b|c)dは、a、その後にbまたはc、その後にdが続くパターンを検索します。この正規表現は、abdおよびacdの両方と一致します。

元の文字列が一致するかどうかを確認するために指定したJava正規表現です。

Note:

Java正規表現は文字列に対して、部分一致ではなく完全一致を実行します。したがって、アプリケーション名でCorporateを検索すると、Corporate Planningという名前のアプリケーションは一致しません。

文字列の前後にワイルドカードを使用して、部分一致を検索します。たとえば、*Corporate*は、Corporate Planningと一致します。

orElse 前の式の項にnull値がある場合は、指定された値を返します。

前の式の項がnullの場合に返される値です。

たとえば、return node.properties.Core.Description.orElse('Default Descr')は、ノードのCore.Descriptionプロパティがnullの場合に"Default Descr"を返します。

replace

古い文字列のすべてのインスタンスを新しい文字列で置換します

  • 検索する元の文字列

    Note:

    Java正規表現を使用して、検索する文字列パターンを識別できます。
  • 元の文字列を置換する文字列
split

指定された区切り文字に基づいて、文字列を文字列のリストに分割します。

Note:

文字列リストに追加できるメソッドについては、リストおよび文字列リストを参照してください。

文字列を分割する区切り文字

空白を含む: 結果の文字列リストにリスト・アイテムとして空白値を含めるかどうかを指定します。

  • True: 結果の文字列リストに空白値を含めることができます。
  • False (デフォルト): 空白値は結果の文字列リストから除外されます。

たとえば、文字列A//Cの場合、「空白を含む」が有効になっていると、文字列リストのエントリは、A、(空白値)、Cの3つになります。無効になっていると、文字列リストのエントリは、ACの2つになります。

startsWith

元の文字列が指定した文字列で開始する場合、Trueを返します。

Note:

指定する文字列は大文字と小文字が区別されます。

元の文字列がそれで開始しているかどうかを確認するために指定した文字列です。

substring

文字列の一部を返します。

  • 開始位置
  • 返す文字数
toDate

文字列値を日付値に変換します

日付フォーマット(MM/dd/yyyyなど)。

日時フォーマットについては、日付と時刻のフォーマット用記号を参照してください。

toFloat

文字列値を浮動小数点値に変換します

パラメータ不要

toInteger

文字列値を整数値に変換します。

パラメータ不要

toLowerCase

すべて小文字の文字列を返します。

パラメータ不要

toUpperCase

すべて大文字の文字列を返します。

パラメータ不要

trim

先頭と末尾のスペースを除去して文字列を返します。

Note:

Trimはタブや改行などの空白文字も除去します。

パラメータ不要

greaterThangreaterThanOrEquallessThanおよびlessThanorEqualの場合、文字列は最初の文字、次に2番目の文字などの順にソートされます。比較する場合、0-9はA-Zよりも小さくなります。

例:

  • A < AA
  • AA > B
  • 11 < 2
  • A > 1

式では、文字列のメソッドと属性を組み合せることができます。たとえば、次の文字列は、ノードの説明で@文字を検索し、その文字以降のすべてを返します。


スクリーンショットには、次の段落で説明する式が含まれています

この例では、最初の式の項がsubstring式で、開始位置および返す文字数の2つのパラメータが必要です。

  • 開始位置の式の項に、パラメータが「@」のindexOfメソッドを選択しました。これにより、説明フィールドで@記号が検索され、その記号が配置されている場所の整数値が開始位置として返されます。
  • 式の項を返す文字数には、length属性を選択しました。これにより、文字数がどれほど長くても、文字数は完全な文字列の長さに等しいため、@記号の後の完全な値が返されます。