PeriodOffset関数を使用すると、期間および年の両方のディメンションを横断して、相対的な期間ディメンションのメンバーを返すことができます。この関数を使用して、月や年をまたぐローリング・レポートを作成できます。
PeriodOffset関数はレベル0の期間のみを返しますが、これをParent関数と組み合せることで、ローリング・レポートで四半期を返すことができます。たとえば、現在の四半期に対する相対的な前の4四半期を表示します。
次の例では、Narrative Reportingサンプル・アプリケーションを利用しています。次のレポート設計をご覧ください:
グリッド行に、Operating Expensesが選択されたAccountディメンションが示されています。YearsおよびFiscal Calendar (期間)ディメンションが列にあります。Yearsディメンションでは5列すべてでCurrentPOVが選択されています。Fiscal CalendarディメンションではCurrentPOV、ParentおよびPeriodOffsetのメンバーが組み合せて利用されています(後で詳細を説明します)。Fiscal Calendar POVメンバーの選択定義は四半期末の4つの月(3月、6月、9月および12月)のみであることに注意してください。
Table 9-2 ローリング四半期を返すためのPeriodOffsetおよびParent関数
列 | 関数 | 摘要 |
---|---|---|
A | Parent (CurrentPOV-12のPeriodOffset) | CurrentPOVの月の選択を取得し、年をまたいで12か月前の月を返した後、その月の親の四半期メンバーを返します。 |
B | Parent (CurrentPOV-9のPeriodOffset) | CurrentPOVの月の選択を取得し、年をまたいで9か月前の月を返した後、その月の親の四半期メンバーを返します。 |
C | Parent (CurrentPOV-6のPeriodOffset) | CurrentPOVの月の選択を取得し、年をまたいで6か月前の月を返した後、その月の親の四半期メンバーを返します。 |
D | Parent (CurrentPOV-3のPeriodOffset) | CurrentPOVの月の選択を取得し、年をまたいで3か月前の月を返した後、その月の親の四半期メンバーを返します。 |
E | Current POVのParent | CurrentPOVの月の選択の親の四半期を返します |
Years = 2023およびFiscal Calendar = Juneに対する次の結果をご覧ください。最後の網掛けの列は、現在選択されている月であるJuneを反映して2023年のQuarter2を返します。その前の4列は、Juneの選択に基づき、年をまたいで前の4四半期を返します:
次の例はFiscal Calendar = Marchの結果を示し、現在の四半期が最後の網掛けの列に反映され、前の4列は、Marchの選択に基づき、年をまたいで前の4四半期を返します。