概要
「テキスト文字幅」プロパティは、グリッドのテキスト・セルおよび見出しセルと、テキストまたはノート・オブジェクトで使用できます。グリッドでは、グリッド全体、個別のテキストまたは見出しセルに対してこのプロパティを設定できます。このプロパティはデータまたは式セルには影響を及ぼしません。
このプロパティを使用すると、グリッド・テキスト・セル内のテキストか、テキストまたはノート・オブジェクト内のテキストのサイズ変更の融通性の程度を選択できます。プロパティの値は、「大」、「中」または「小」のいずれかにできます。デフォルトではこのプロパティは「大」に設定されます。
値「大」は最も融通性の低いテキストのサイズ変更が使用されることを意味します。これにより、テキストを表示するために確保されるスペースが広くなるため、テキスト値のワードラップが必要以上に早く発生したり、空白が余分に発生することがあります。ただし、これにより、テキストが入りきらずに切り捨てられることがなくなります。
値「中」は比較的融通性の高いテキストのサイズ変更が使用されることを意味します。これにより、テキストを表示するために確保されるスペースが狭くなるため、テキスト値のワードラップの発生が遅くなり、空白が少なくなることがあります。ただし、テキストが切り捨てられる可能性が多少あります。
値「小」は最も融通性の高いテキストのサイズ変更が使用されることを意味します。これにより、テキストを表示するために確保されるスペースが最も狭くなり、空白が最も少なくなります。ただし、このプロパティ設定を使用すると、テキストが切り捨てられる可能性が高くなります。テキスト関数の評価(CellText関数を使用する場合など)によってテキストの量に大幅な変動が見込まれるテキスト・セルまたはノート列内では、「小」プロパティを慎重に使用する必要があります。
「テキスト文字幅」プロパティの「中」または「小」設定を使用すると、後でテキスト行にワードラップが発生します。また、「幅」プロパティを「最小」に設定した列では列幅が狭くなり、「高さ」プロパティを「最小」に設定した行では行の高さが低くなる可能性もあります。「サイズ」プロパティを「合せる」または「最小」に設定したテキストまたはノート・オブジェクトではテキストまたはノート・オブジェクトの高さが低くなることで、テキストまたはノート・オブジェクトの下部の空白が狭くなる可能性があります(特に、テキストまたはノート・オブジェクトに含まれるテキストの量が多い場合)。
例
例1: 単一テキスト行、列をまたいでマージ
設計ビュー:
テキスト文字幅 = 大:
テキスト文字幅 = 中:
テキスト文字幅 = 小:
例2: テキスト・ボックス
設計ビュー:
テキスト文字幅 = 大:
テキスト文字幅 = 中:
テキスト文字幅 = 小: