レポートでの生成AIの操作

Narrative Reportingには、各ユース・ケースに1つ、3つの生成AI (GenAI)サンプル・レポートが含まれています。このトピックでは、レポート設計と結果のレポート出力について説明します。

Narrative Reportingサンプルのデプロイの詳細は、『Narrative Reportingの管理』ガイドの「サンプルのインストール」のトピックを参照してください。

Note:

サンプル・レポートを実行したときに生成されるナラティブ・テキストは実行のたびに微妙に異なることがあり、機械学習プロパティ・ファイルを編集した場合もテキストに相違が生じることがあります。Narrative Reportingインスタンスでレポートを実行して生成されるナラティブ・テキストは、次に示すサンプル・レポートのスクリーンショット内のナラティブ・テキストとは異なる場合があります。

Sample Report 13aについて(GenAI - 例外の記述)

このレポートには、1つのシンプルなグリッドが含まれており、行にリージョン(「Entities」)、列に「Actual」「Plan」および「Variance」があります。さらに、非表示の"Percent of Sales"算式列と、GenAIナラティブ・サマリーを表示するテキスト・ボックスがレポート内にあります。ナラティブ・サマリーの目的は、条件付きテキストの定義で指定される例外(販売率が合計の10%超えで、負の差異)を記述することにあります。

グリッド・ビュー:
グリッド・ビュー、サンプル・レポート13a

条件付きテキストが、「Total Entities」を除くすべての「Entity」行と、「Variance」列に適用されています。条件は次のように定義されています:


条件付きテキストを含むサンプル・レポート

「Percent of Sales」(列D)が10%より大きい、AND「Variance」(列C)が負である場合、差異データ・セルの背景色が灰色に設定され(このスクリーンショットには表示されていません)、AutoTextSummary()関数が右側の「条件付きテキスト」パネルに挿入されます。

ユース・ケースが"例外の記述"であるため、テキスト関数のSummary Typeパラメータは空白のままです。

レポートのプレビュー:

レポートを機械学習プロパティ・ファイルの例に基づいて実行すると、結果は次のようになります。「USA」および「Europe」の"Percent of Sales"値AND負の差異が定義した条件に一致します。そのため、データ値は灰色の色付きで表示され、グリッド下部のテキスト・ボックス内の条件付きテキストではGenAIを使用して例外が記述されます。


レポート・サンプルのプレビュー

Sample Report 13bについて(GenAI - 比較分析)

このレポートには、1つのシンプルなグリッドが含まれており、4つの四半期にまたがる2つのサマリー損益計算勘定科目と、GenAIナラティブ・サマリーを表示するためのテキスト・ボックスがあります。ナラティブ・サマリーの目的は、条件付きテキスト定義に指定されているとおり、「Q1」から「Q4」までの間で比較分析を実行することにあります。

グリッド・ビュー:
サンプル・レポート13bのグリッド・ビュー

条件付きテキストが「Gross Profit」行と4つの四半期列すべてに適用されています。条件は次のように定義されています:


サンプル・レポート13b条件テキスト

セル値が0に等しくない場合、テキスト・フォント色がに設定され(このスクリーンショットには表示されていません)、AutoTextSummary(COMPARE)関数が右側の「条件付きテキスト」パネルに挿入されます。

ユース・ケースが"比較分析"であるため、テキスト関数のSummary Typeパラメータは"COMPARE"に設定されます。

レポートのプレビュー:

レポートを機械学習プロパティ・ファイルの例に基づいて実行すると、結果は次のようになります。「Q1」から「Q4」「Gross Profit」データ値が"値が0に等しくない"の条件に一致します。そのため、データ値は赤で表示され、グリッド下部のテキスト・ボックス内の条件付きテキストではGenAIを使用して例外が記述されます。


サンプル・レポート13bのレビュー

Sample Report 13cについて (GenAI - 例外の因果関係)

このレポートには、1つのシンプルなグリッドが含まれており、行には4つの四半期にまたがる「Entity」リージョン・メンバー、勘定科目POVとしてのNet Revenue、およびGenAIナラティブ・サマリーを表示するテキスト列があります。ナラティブ・サマリーの目的は、条件付きテキスト定義で指定される"例外の因果関係を記述"することにあります。

グリッド・ビュー:
サンプル・レポート13cのグリッド・ビュー

条件付きテキストがすべての「Entity」行と「Q4」列に適用されています。条件は次のように定義されています:


サンプル・レポート13c条件付きテキスト

セル値が120,000,000より大きい場合、テキスト・フォント色がに設定され(このスクリーンショットには表示されていません)、AutoTextSummary(ZOOM)関数が右側の「条件付きテキスト」パネルに挿入されます。

ユース・ケースが"例外の因果関係"であるため、テキスト関数のSummary Typeパラメータは"ZOOM"に設定されます。具体的には、このサンプルのテキスト関数パラメータは次のとおりです: AutoTextSummary(ZOOM, 5, LEVEL, 0)、ここで:

  • 5は、結果で返されるコントリビュータの数を定義する上位/下位の数です。
  • LEVELは、結果を返すためにレベル番号が使用されることを意味します。
  • 0は、結果を返すために使用されるレベル番号です。

また、「条件付きプロパティ」では、「分析ディメンション」「Entities」に設定されます。これが分析対象となるグリッド内の行ディメンションであるためです。


分析ディメンション設定

レポートのプレビュー:

レポートを機械学習プロパティ・ファイルの例に基づいて実行すると、結果は次のようになります。「Q4」「North America」および「EMEA」のデータ値が"値が120,000,000より大きい"の条件に一致します。そのため、データ値は赤で表示され、グリッド下部のテキスト・ボックス内の条件付きテキストではGenAIを使用して例外が記述されます。


サンプル・レポート13cのプレビュー