条件付き抑制の動作

  • 行全体または列全体が、条件付き抑制に指定した条件を満たした場合に、その行または列全体が非表示になります。行または列の一部のセルのみが条件付き抑制の条件を満たしても、行や列は非表示にはなりません。

  • 抑制されたデータは、計算に含まれません。たとえば、行23と行24を抑制した場合に、行10から行30までを合計しても、行23と行24の値はこの合計に含まれません。

  • データ値に基づく条件付き評価では、データ・ソースから取得した基礎となるデータ値が使用されます。レポートに異なる形式で表示される可能性のあるフォーマットされたデータ値は使用されません。

    たとえば、レポートに小数点以下の桁が表示されていない場合(例: 1,234)、評価は基礎となるデータ値(例: 1,234.5678)に基づいて行われます。

  • 抑制を評価する場合、非表示にした行および列の値および計算を含むか、無視するかを選択できます。このオプションは、行または列に「常に非表示」が選択されている場合にのみ有効になります。選択した設定にかかわらず、条件付き抑制の詳細設定オプション方法を使用してセルを特別に参照している場合は、非表示のセルに基づいて抑制を評価できます。

  • 特別に参照されていない行または列の抑制の評価時には、非表示のセルは無視されます。レポートは、使用されている条件に基づいて出力されます。

    次に、非表示の列のあるレポートの例を示します。


    非表示列のあるレポートの例

    このレポートは、次の条件付き抑制シナリオを説明するために使用されています。

    次の例では、列Bが手動で非表示にされ、行1、2、3には条件付き抑制が設定されています。

    最初の例は、欠落データを基準に抑制するかどうかを指定したときの結果を示しています。条件が非表示の列または非表示の列内の特定のセルを参照していないため、非表示の列は無視されます。

    Suppress Row If: Data Values in Current Row = No Data


    このイメージは、欠落データを基準に抑制するかどうかを指定したときの結果を示しています。

    2番目の例は、非表示の列Bのデータ・セルに基づいて抑制するかどうかを指定したときの結果を示しています。条件で非表示の列Bを指定しており、セルB2にデータがあるため、Root Beer行は抑制されません。

    Suppress Row If: Data Values in Column B = No Data


    このイメージは、非表示の列Bのデータ・セルに基づいて抑制するかどうかを指定したときの結果を示しています。
  • 条件付き抑制を属性を基準に使用した場合、他のデータ行または列の抑制ステータスに基づいての行または列を抑制できます。また、他の行と列の抑制ステータスに基づいてテキストの行や列を抑制することもできます。式の行や列の値に基づいて、データの行や列を抑制することはできません。

    注:

    他の行や列の抑制ステータスに基づいてテキストの行や列を抑制する場合、テキストの行または列のプロパティで「基本オプション」の抑制を選択解除し、「詳細設定オプション」の設定を選択して、テキストの行または列の条件付き抑制を定義します。

    次の表に、他の抑制されたデータ、式またはテキストの行や列を参照する場合に、抑制が有効であるかどうかを示します。

    抑制する行や列のタイプ 行や列のタイプに基づく抑制
    <意図的に空白にした行> データ テキスト
    データ 使用可能 使用可能 使用不可
    使用可能 使用不可 使用不可
    テキスト 使用可能 使用可能 使用不可