オンザフライ計算の実行 - 例

メンバー式を使用してオンザフライ計算を実行する方法について、例を使用して説明します。

この例では、Q1の3か月の給与計算を示すPlanningフォームを使用して、アド・ホック分析を実行します。Jan列にはデータ値が入っており、Q1の給与合計の計算を確認するために、FebおよびMarも同じように入力する必要があります。

Figure 10-10 メンバー式を挿入する前のアド・ホック・グリッド


Jan、Feb、MarおよびQ1という列があるアド・ホック・グリッドが示されています。Jan列では、Over Time Hours、Payroll Tax %、Salary、OvertimeおよびBonusの各セルに値が入っています。Total Salary行については、計算がまだ実行されていないため、3か月のすべておよびQ1で#Missingと表示されています。

オンザフライ計算を実行するために、Planningアド・ホックのリボンの「メンバー式の挿入」をクリックします。

Figure 10-11 Planningアド・ホックのリボンの「メンバー式の挿入」オプション


分析グループのPlanningアド・ホックのリボンの「メンバー式の挿入」オプションを示しています。

グリッドがリフレッシュされ、計算された値がJanTotal Salaryセルに表示されます。また、メンバー式を含むセルに、緑の三角形のインジケータも表示されます。式を含むセルをクリックすると、ツールチップおよび式バーに式が表示されます。

Figure 10-12 メンバー式を挿入した後に更新されたアド・ホック・グリッド


メンバー式を挿入した後、Jan列のTotal Salaryセルに、計算された値が表示されます。このセルには、Total Salary = Salary + Overtime + Bonusというメンバー式を示すツールチップも表示されます。メンバー式を含むすべてのセルに、緑の三角形のインジケータが表示されます。

ここで、Feb列のOver Time HoursPayroll Tax%SalaryおよびBonusの各列に値を入力します。これらのセルの外へタブで移動すると、FebのTotal Salaryセルに、計算された値が即座に表示されます。また、計算は親ディメンションにもロールアップされ、更新された合計がQ1列に表示されます。

Figure 10-13 メンバー式を挿入した後の値の変更


Feb列のOver Time Hours、Payroll Tax %、SalaryおよびBonusの各セルに値が入力されています。これらのセルはダーティとして表示されています。これらの値および挿入されたメンバー式に基づき、FebのTotal Salaryセルに計算された値が表示されるとともに、ツールチップにメンバー式が表示されています。

引き続きグリッドに値を追加および変更し、データを保存または送信するまで待ったり、ビジネス・ルールで計算をフェッチする必要なく、オンザフライ計算を実行できます。