ドックレットおよび変数について

レポート・パッケージは、ドックレットリファレンス・ドックレット参照ファイルおよびサプリメンタル・ドックレットというサブコンポーネントで構成されます。また、変数をリファレンス・ドックレットおよび参照ファイルから導出できます。

  • ドックレット

    ドックレット(標準ドックレットと呼ばれることもあります)には、Narrative Reportingレポート・パッケージを使用して作成するレポートに必要なコンテンツが含まれます。レポート・パッケージは、1つ以上のドックレットで構成できます。Wordベースのレポート・パッケージにはWordベースのドックレット、PowerPointベースのレポート・パッケージにはPowerPointベースのドックレットが含まれます。PDFベースのレポート・パッケージには、WordおよびExcelベースのドックレットがPDFファイルとともに含まれますが、作成できるのはWordおよびExcelドックレットのみです。

    Narrative Reportingライブラリのフォルダに格納されるWordおよびPowerPointのドキュメントを、リンクされた標準ドックレットとしてレポート・パッケージに追加できます。リンクされた標準ドックレットによって、ソース・ライブラリ・ドキュメントへの永続的なリンクが保持されます。ライブラリ・ドキュメントが更新されると、ライブラリ・ドキュメントにリンクされているすべてのドックレットがNarrative Reportingによって自動的に更新されます。ドックレット・リンクが非アクティブ化されるまで、ドックレット・ファイルはNarrative Reportingによって継続的に更新されます。

    ドックレットは、すべての文書作成フェーズ、レビュー・フェーズ、サインオフおよびレポートの発行を含むレポート・パッケージ・ワークフローに完全に参加します。

  • リファレンス・ドックレット

    リファレンス・ドックレットは、Excelファイルの名前付き範囲、またはレポートから作成され、レポート・パッケージ内の1つ以上のドックレットによって消費されるチャートまたはグラフなどのコンテンツを格納するためのコンテナとして使用できます。

    Excelベースのリファレンス・ドックレットは、登録して直接Wordベースのドックレットに埋め込むことができるOracle Smart View for Officeグリッドまたはフォームなどのコンテンツや静的Excelコンテンツを使用したサポート・ファイルとして役立つExcelファイルです。Excelの「名前の管理」を使用して埋込み可能なコンテンツを指定し、Smart Viewで名前付き範囲を登録します。

    レポート・ベースのリファレンス・ドックレットは、Narrative Reporting Webインタフェース内で作成され、使用可能コンテンツとして登録された表およびチャートで構成されます。

    次に、いずれかのタイプのリファレンス・ドックレットからWordベースのドックレットにコンテンツを埋め込むことができます。埋込みプロセスを使用すると、コンテンツのレイアウトおよびフォーマットがソース・リファレンス・ドックレットのようにターゲット・ドックレットで維持されます。

    Excelとレポート・ベースの両方のリファレンス・ドックレットを、Wordベースのレポート・パッケージに含めることができます。埋込みコンテンツは結合されたレポートにマージされ、レビュー・フェーズ中にコメントできます。

    Smart Viewで、Excelベースのリファレンス・ドックレットは、次のような文書作成フェーズのコンテンツ管理およびワークフロー機能をサポートします:

    • リファレンス・ドックレットのチェックアウト、変更、アップロード、チェックイン、承認のために送信および承認または拒否を行うことができます。

    • 埋込みコンテンツを含むWordベースのドックレットのチェックアウト、変更、アップロード、チェックイン、承認のために送信および承認または拒否を行うことができます。

    • 埋込みコンテンツは、リファレンス・ドックレットの名前付き範囲に行われた更新と同期できます。

    • 埋込みコンテンツをリフレッシュできます。

    レポート・ベースのリファレンス・ドックレットのワークフローは、Narrative Reporting Webインタフェースで管理されますが、文書作成フェーズのこれらのコンテンツ管理およびワークフロー機能は、次のようにSmart Viewでサポートされます:

    • 埋込みコンテンツを含むWordベースのドックレットのチェックアウト、変更、アップロード、チェックイン、承認のために送信および承認または拒否を行うことができます。

    • 埋込みコンテンツは、リファレンス・ドックレットの名前付き範囲に行われた更新と同期できます。

    • 埋込みコンテンツをリフレッシュできます。

    リファレンス・ドックレット自体はレビュー・フェーズまたはサインオフ・フェーズでコメントを使用できませんが、ドックレットではリファレンス・ドックレットからの埋込みコンテンツにコメントでき、埋込みコンテンツが最終的な発行されたレポートの一部になることに注意してください。

  • 参照ファイル

    参照ファイルとは、Wordドックレットに埋め込むことができるレポート・コンテンツを含むExcelワークブックです。参照ファイルは、ドックレットやリファレンス・ドックレット、サプリメンタル・ドックレットとは異なり、レポート・パッケージの一部としてリストされません。かわりに、参照ファイルのコンテンツをWordドックレットに埋め込むと、その参照ファイルは、ドックレットのプロパティの一部になります。ターゲットWordドックレットをチェックアウトすると、Narrative Reportingでは、参照ファイルに行った変更が追跡されます。その後、ターゲットWordドックレットに埋込み済のコンテンツをリフレッシュできます。

    参照ファイル自体はレビュー・フェーズまたはサインオフ・フェーズでコメントを使用できないことに注意してください。ただし、Wordドックレットでは参照ファイルからの埋込みコンテンツにコメントでき、その埋込みコンテンツは、発行された最終レポートの一部になります。

  • サプリメンタル・ドックレット

    サプリメンタル・ドックレットは、ソースおよびサポート・ファイルなどのレポート全体の開発を支援するドキュメントです。サプリメンタル・ドックレットは、Excel、Word、PowerPointまたはPDF、TXT、ZIPなどのOffice以外のファイル・タイプを使用できます。サプリメンタル・ドックレットのコンテンツは、結合されたレポートにマージされません。

    すべてのファイル・タイプのサプリメンタル・ドックレットをWordベースおよびPowerPointベースのレポート・パッケージに含めることができます。たとえば、Wordベースのサプリメンタル・ドックレットをWordベースまたはPowerPointベースのレポート・パッケージに含めることができます。

    Smart Viewで、サプリメンタル・ドックレットは、次のような文書作成フェーズのコンテンツ管理およびワークフロー機能をサポートします。

    • Officeベースのサプリメンタル・ドックレットのチェックアウト、変更、アップロード、チェックイン、承認のために送信および承認または拒否を行うことができます。

    • Office以外のファイル・タイプのサプリメンタル・ドックレットの場合、Smart Viewにより、割り当てられた文書作成者は簡単にファイルをダウンロードして表示できます。ただし、チェックアウト、アップロード、チェックインなどのファイルとの他の対話は、Narrative Reporting Webインタフェースを介して実行する必要があります。

    すべてのファイル・タイプのサプリメンタル・ドックレットはレビュー・フェーズまたはサインオフ・フェーズでコメントを使用できないため、最終的な発行されたレポートの一部にならないことに注意してください。

  • 変数

    レポート・パッケージ変数を使用すると、共通のテキスト、数値、日付およびレポート・パッケージ全体でドックレットに表示されるデータを一元的に管理できます。変数は、Excelデータのリファレンス・ドックレットからWordドックレットへの挿入など、ドックレット間でのコンテンツの参照にも使用できます。

    変数には次の2つのタイプがあります:

    • 静的変数は、日付ラベルやセット値など、ユーザーによって定義された静的な入力を使用します(これはレポート・パッケージ全体を通して使用可能です)。これらの静的変数は簡単に更新でき、変数値のすべてのドックレット・インスタンスにはその変更が反映されます。静的変数を使用すると、共通の日付、数値およびテキストをレポート・パッケージ・ドキュメント・コンテンツ全体で一元的に管理できます。

    • 参照変数は、レポート・パッケージ内の別のドックレットをソースとして参照し、変数の値(Wordの段落またはExcelのセルの値の中にあるテキストなど)を選択することで作成されます。その後ソース・ドキュメントが更新された場合、その変更は、レポート・パッケージ内の変数の挿入済インスタンス内で自動的に更新されます。参照変数を使用すると、Excelのセル値をWordドックレットの段落に挿入したり、Excel式を作成してクロス計算ルールを実装し、データの正確性を向上させたり、レポート・ナラティブのための指示的な語句("増加"、"減少"など)を作成したりできます。