Oracle Smart View for Officeは、Microsoft Officeのアドインです。Microsoft Excelプロセスにアドインとしてロードされます。Smart ViewからExcelにレポートがインポートされると、Excelプロセスがメモリーを消費するため、パフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。
たとえば、グリッドやフォームのインスタンス、「元に戻す」バッファ内のオブジェクト、XML解析などにより、Excelプロセスはメモリーを消費します。このため、Excelまたはマシンのメモリー制限は、Smart Viewのメモリー制限にもなります。このことがパフォーマンスに大きく影響する場合があります。
Smart Viewでこれを管理するためのメモリー構成パラメータはありません。
Excel 32ビットと64ビットのメモリー制限は異なります。
Excel 32ビットの場合、最大メモリー制限(またはRAM)は、2 GBです。
Oracleのテストでは、Excel 32ビットのメモリー使用量が700 MBを超えると、Excelが異常な動作をする場合や、予期せず終了する場合があることが示されています。
64ビット・バージョンのExcelは、32ビットのOfficeアプリケーションと異なり、2 GBのRAMに制限されません。
サイズの大きいレポートには、64ビットのExcelを使用することをお薦めします。または、レポート内の行や列、POVの数を減らすことで、Smart Viewに送信されるデータを減らすことを検討してください。
メモリー使用量を制限し、パフォーマンスを改善するために、次に示すアクションの一部または全部を実行することを検討してください。
次のアクションは、メモリー使用量を制限するために役立ちます。
Smart Viewの「オプション」ダイアログ・ボックスの「詳細」タブで、次のオプションが有効になっていることを確認します。
Excelファイル・サイズの縮小
メタデータの改善オプション
「オプション」ダイアログ・ボックスの「詳細」タブで、「元に戻す処理の数」を'0
' (ゼロ)に設定するか(可能な場合)、1
または2
などの少ない数に設定します。
Excelの計算方法を「自動」から「手動」に変更します。Excelの「数式」リボンに移動し、「計算方法の設定」を選択してから「手動」を選択します。
「オプション」ダイアログ・ボックスの「フォーマット」タブで、次のようにします。
「Excelフォーマットの使用」オプションを選択している場合、「操作時にフォーマットを移動」オプションをクリアする必要があります。
「列幅の調整」オプションをクリアします。
「数値のフォーマットを保持」オプションをクリアします。
「オプション」ダイアログ・ボックスの「拡張機能」タブで、不要な拡張機能を無効にします。
Excelで、パフォーマンスと安定性を高めるために、使用していないアドインを無効にするか、アンインストールします。たとえば、Oracle Essbase Spreadsheet Add-inを無効にするか、アンインストールします。無効化またはアンインストールの対象となる可能性があるその他のアドインには、Adobe PDF、WebEx、Send to Bluetoothなどがあります。
ワークブックのサイズを縮小します。
Excelにインポートされるデータを制限します。
プロンプト、フィルタ、POVなどの方法を使用して、Smart Viewに戻されるデータを減らします。
Smart Viewの「オプション」ダイアログ・ボックスの「データ・オプション」タブで、「行の抑制」および「列の抑制」オプションを有効にします。
次のアクションは、パフォーマンスの改善およびメモリー使用量の制限のために役立ちます。
「オプション」ダイアログ・ボックスの「詳細」タブで、「元に戻す処理の数」を'0
' (ゼロ)に設定します(可能な場合)。
「オプション」ダイアログ・ボックスの「メンバー・オプション」タブで、次のオプションがクリアされていることを確認します。
アドホック操作の式とコメントを保存
式の充てん
アドホック操作で式とコメントを保存する必要がない場合にかぎり、これらのオプションをクリアしてください。
また、次の場所にあるMicrosoft社のドキュメント、Excel 2010 Performance: Performance and Limit Improvementsも参照してください:
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/ff700514(v=office.14).aspx