タスク・マネージャの用語

表24-1 タスク・マネージャの用語

用語 説明
タスク

タスクは、フォーム・データの入力や新規勘定科目の確認など、ビジネス・プロセス中に実行されるアクティビティです。

サービス管理者およびパワー・ユーザーはプロセスのタスクを定義し、開始日と終了日、担当者、承認者など、それぞれのタスクの詳細を追加します。ユーザーは、割り当てられたタスクをオープンし、指示を確認し、質問に回答し、タスクを完了したら送信します。

「テンプレート」アイコン テンプレート

テンプレートでは、ビジネス・プロセスに必要な反復可能なタスクのセットを定義します。管理者は、タスクを毎回再作成するのではなく、月次や四半期など、将来の期間に使用するテンプレートとして、定義したタスクのセットを保存できます。

たとえば、管理者は月次プロセスに必要なタスクのセットを保存し、そのプロセスに毎月同じテンプレートを使用できます。

「スケジュール」アイコン スケジュール

スケジュールは、ビジネス・プロセスのタスクが順番に並べられたセットです。スケジュールは、事前に定義されたタスクのテンプレートから作成することも、手動で作成することもできます。管理者はスケジュールを作成するときに、タスクに定義された相対日付(ビジネス・プロセスの1日目と2日目など)をカレンダ日付(3月1日と2日など)にマッピングします。スケジュールのステータスを「オープン」に変更すると、スケジュールした開始日時に従ってタスクが実行されます。

たとえば、管理者が3月の月次プロセス・スケジュールを作成し、新規勘定科目の確認タスクを3月1日に割り当てたとします。管理者が3月1日にスケジュールを「保留中」から「オープン」に変更すると、新規勘定科目の確認タスクが開始され、電子メール通知がタスク担当者に送信されます。

「タスク・タイプ」アイコン タスク・タイプ

タスク・タイプを使用すると、同じタイプのすべてのタスク間でタスクの詳細を標準化できます。タスク・タイプについて定義された詳細が、そのタスク・タイプから作成されたすべてのタスクに継承されます。たとえば、管理者がデータの承認タスク・タイプについて指示やルールなどのタスク・タイプ設定を定義すると、データの承認タスク・タイプを使用して作成されたすべてのタスクでそれらの設定が共有されます。

  • 基本タスク: タスクの詳細が含まれていないデフォルトのタスク・タイプ
  • 親タスク: タスク階層の親タスクを作成するためのタスク・タイプ。たとえば、「データのロード」親タスクには、「EMEA販売データのロード」および「NA販売データのロード」という子タスクを含めることができます。
  • 統合タスク: アクションを定義し、フォームなどのアプリケーション・コンポーネントや、外部アプリケーションにリンクするために必要なパラメータを含むタスク・タイプ。サービスの事前定義済の統合およびタスク・タイプは自動的にロードされます。別のサービスへの接続を設定すると、そのサービスの統合タスク・タイプをタスクに含めることができます。

    たとえば、あるサービスでタスク・マネージャを使用する管理者は、Account Reconciliationなどの別のサービスへの接続を有効にして同期できます。これにより、 Account Reconciliationの事前定義済の統合およびタスク・タイプがロードされます。

「統合」アイコン 統合

統合は、Oracle Fusion Cloud EPMビジネス・プロセスおよび外部アプリケーション全体にわたってタスクを自動化するために使用されます。他のアプリケーションとの統合を含むタスクを定義できます。Cloud EPMサービスの場合、ビジネス・プロセスに対するローカルの事前定義済統合を使用してサービスが自動的に構成されます。

他のCloud EPMサービスへのサブスクリプションがある場合、タスク・マネージャを使用して、サービス間の接続を作成し、統合を有効にできます。事前作成済の統合によって、他のCloud EPMの機能にアクセスするタスク・マネージャ・タスクを実行できます。カスタム・イベント・モニタリング・タスクなど、カスタム統合を作成することもできます。

統合タスクは、タスクで定義された次のいずれかの実行タイプに基づいて実行されます:

  • エンド・ユーザー - タスクを完了するためにユーザーがユーザー・インタフェースを操作する必要があるタスク。ユーザーがエンド・ユーザー・タスクを起動すると、そのタスクを実行するために必要なユーザー・インタフェース・コンポーネントが自動的に開きます。たとえば、フォーム・データの入力タスクでは、ユーザーがデータを入力する必要があります。フォーム・データの入力タスクが起動されると、フォームUIが開きます。
  • プロセスの自動化 - ユーザーによる操作が必要なく、バックグラウンドで実行されるタスク。これらの統合は、開始日時に達し、先行タスクが完了したときに外部アプリケーションで自動的に実行されます。たとえば、開始日時に基づいて夜間に自動的に実行されるように、データのロード・タスクを定義できます。
  • イベント・モニタリング - 外部システムで発生した特定のイベントをモニターするために使用されるタスク。外部アプリケーションでアクションまたはステータスが発生すると、タスクが「クローズ済」に変更されます。たとえば、あるアプリケーションでタスク・マネージャを操作している場合、外部アプリケーションにおけるデータのコピー・タスクのステータスをモニターできます。データのコピー・タスクが完了し、タスクが「クローズ済」になったことを確認したら、使用しているアプリケーションで次のタスク(データの承認など)を開始できます。
「アラート」アイコン アラート

アラートは、ハードウェアやソフトウェアの問題など、プロセス中に発生した問題に関するユーザーからの通知です。問題が発生し、ユーザーがそれについてアラートを作成するときに、事前に定義されたアラート・タイプのリストから選択して問題を識別します。アラートはその後、解決するために、アラート・タイプで定義された担当者に送信されます。

たとえば、ユーザーに期限を迎えたタスクがあり、割り当てられたタスクにアクセスできないとします。ユーザーが「アクセスの問題」などのアラート・タイプを選択すると、事前に定義された、システム管理者などの担当者にアラートが送信されます。システム管理者はアクセスの問題を解決し、アラートをクローズします。

「アラート」アイコン アラート・タイプ

アラート・タイプは、ビジネス・プロセス中に発生する可能性のある問題のカテゴリです。管理者は、データの欠落やアクセスの問題といったアラート・タイプを作成できます。それぞれのアラート・タイプでは、問題に関するクリティカルな情報を取得するために使用される手順を定義し、それを解決する主要な担当者を割り当てます。

たとえば、管理者は、詳細情報についてのユーザーに対する質問を含む、「アクセスの問題」というアラート・タイプを作成できます。管理者は、問題を解決する担当者(システム管理者など)と、必要に応じてバックアップ担当者を指定して、アラート・タイプのワークフローを定義します。

「システム設定」アイコン システム設定

「システム設定」では、サービス管理者がタスク・マネージャ設定のデフォルトを指定できます。

管理者は、タスクの指示などでURLのパラメータを管理するためにグローバル統合トークンを定義できます。スケジュールに適用する休日日付についての休日ルールを決定し、休日やタイム・ゾーンなどのタスク設定に関連付ける地理的な組織単位または事業部門組織単位を作成することもできます。さらに、コメントおよびタスクの削除、電子メール通知、リストおよびファイル・サイズの最大値のタスク・ガバナー、再割当要求の承認、タスクを再オープンするための権限といった設定を構成し、Smart View、ワークリストおよびようこそパネルにタスクをどのように表示するかを指定することもできます。

「ワークリスト」アイコン ワークリスト

ワークリストは、割り当てられたタスクに対してユーザーが簡単に作業を行うことができるメインのエンド・ユーザー画面です。

「スケジュール・タスク」アイコン スケジュール・タスク

「スケジュール・タスク」ページには、スケジュールとそれに含まれるタスクのリストが表示されます。これを使用すると、ユーザーはスケジュール内のすべてのタスクを表示できます。フィルタリングおよび保存済ビューのオプションを使用すると、ユーザーは自分のタスクをすばやく確認できます。

「概要」ダッシュボード

「概要」ダッシュボードでは、POV内のすべてのタスクの要約ビューが提供されます。年、期間およびスケジュールでタスクをフィルタできます。スケジュール、優先度、タスク・タイプまたは組織単位別にタスクを表示し、タスクの詳細にドリルできます。

「コンプライアンス」ダッシュボード

「コンプライアンス」ダッシュボードでは、会社がコンプライアンスの目標をどの程度達成しているかに関するメトリックが提供されます(予定どおり完了したタスクと遅延しているタスクが区別され、承認または却下されたタスクの数が表示されます)。年、期間およびスケジュールでタスクをフィルタすることや、ユーザーおよび組織単位に基づいてユーザー・パフォーマンス・メトリックを表示し、タスクの詳細にドリルすることができます。

操作ダッシュボード

操作ダッシュボードでは、様々な表示を使用して、タスク・マネージャ・プロセスに関するデータの全体的な要約が提供されます。操作ダッシュボードには、チャート、リストまたはピボット・ビューを組み合せることができます。

たとえば、予定どおりのパフォーマンスに関する棒グラフ、タスク・ステータスに関する円グラフ、およびユーザー別ステータスに関するピボット・ビューを含む「タスク・パフォーマンス」という操作ダッシュボードを作成できます。

タスク・マネージャ・レポート

タスク・マネージャ・レポートは、タスクの実行状況を報告する、デフォルトで用意されているレポートです。たとえば、「リスクあり」、先行、「遅延」、承認者によって「却下済」のタスクが表示されます。また、タスク・コンプライアンス、組織単位別パフォーマンス、遅延タスクがあるユーザー、およびタスクの変更の監査証跡も表示されます。

管理者は、必要に応じて独自のカスタム・レポートを定義できます。