構成可能な連結ルールのベスト・プラクティス

構成可能な連結ルールを操作する際には、次のベスト・プラクティスを使用します。

構成可能な連結ルールのスコープの調整

構成可能な連結ルールを作成するとき、必要な数のディメンションとそれらのディメンションに対するできるだけ少ないメンバーをルールに追加することをお薦めします。それによって実行のスコープが制限され、実行のスコープが絞り込まれてパフォーマンスが向上します。

構成可能な連結ルールを注意深く確認し、必要なメンバーのみが含まれていることを確認してください。ディメンションが指定されていない場合、デフォルトでそのディメンションのすべてのメンバーが計算に使用されます。

たとえば、各ソースPOVに次のディメンションおよびメンバー数のセットがある構成可能な連結ルールについて考えてみます。
構成可能な連結ルールの例1

このようなルールのスコープを制限すると、たとえば、1つのCustom1および1つのCustom2のみを使用すると、Custom1/ Custom2の他のメンバーは不要であるため、影響はかなり大きくなります。組合せが98.4%少なくなり、10,000の組合せのみが処理されます。

他のすべてのディメンションを考慮すると、パフォーマンスがさらに大きく向上します。

複数のディメンションでのリダイレクト/ターゲット条件の最適化

構成可能な連結ルールを使用すると、ユーザーは、様々なディメンションのメンバーに基づいて条件付きターゲット・リダイレクションを作成できます。

複数のディメンションのリダイレクト条件の数を多くすると、条件の組合せの数が多くなるため、パフォーマンスに影響があります。

例として、次の勘定科目と製品の階層を考えてみます:


構成可能な連結ルールの階層のサンプル

次のような条件付きリダイレクションを持つ構成可能な連結ルールを考えて、他のすべてのディメンションは適切なメンバーに設定されていると仮定します:


構成可能な連結ルールの例2

前述の例では、各勘定科目と製品ディメンションが3つの条件を持ち、可能な組合せの合計数は3*3=9になりました。ただし、複数のディメンション間で条件数が多くなると、可能な組合せが多くなります。たとえば、勘定科目と製品ディメンションのそれぞれに25の条件があると仮定すると、25*25=625の組合せになり、スコープが広がったことにより実行速度が低下します。

実行時間を最適にするには、ルールセットを複数のルールセットに分割することをお薦めします。可能な組合せの数(すべてのディメンションのリダイレクションで条件数を乗算)が250未満の場合、ルールを分割する必要はありません。前述のサンプル・ルールセットは次のように分割できます:

  • if条件のメンバーを新しいルールセットのソースに追加します。

  • 最後のルールで、元のルールセットのソースのメンバーを追加し、前のルールセットで考慮されるそれらのメンバーをすべて除外します。

  • 製品ディメンションおよび他のディメンションのリダイレクション条件は、新しく作成したルールセット内で変更されないままです。


構成可能な連結ルールの例3

構成可能な連結ルールは高度にカスタマイズ可能であり、無限の可能性を提供します。前述の例で、製品のリダイレクション条件も勘定科目ディメンション・メンバーに基づく場合、新しく分割したルールセットの製品ディメンションの条件およびソースを注意深く調整して、除外メンバーが含まれないようにすることができます。

構成可能な連結ルールの警告の解決

検証プロセスの一部として、構成可能な連結ルールを作成する際、Financial Consolidation and Closeによって、ルールの実行時にパフォーマンスの低下を引き起こす可能性がある問題についての警告が提供されます。

たとえば、構成可能な連結ルールのスコープを絞り込むように、または複数のディメンションでのリダイレクト/ターゲット条件を最適化するように警告または推奨を受け取る場合があります。このトピックのベスト・プラクティス情報を使用して、警告を解決してください。