計算ステータス

Financial Consolidation and Closeでは、シナリオ、期間、エンティティおよび親エンティティの組合せごとに計算ステータスが管理されます。計算ステータスは、データを換算または連結する必要があるかどうかを示します。計算ステータスは、次のことが原因で変わることがあります。

  • 組織構造の変更

  • 勘定科目の追加や削除

  • エンティティの属性の変更

  • データ・グリッドへのデータの入力、または外部ソースからのデータのロード

  • 仕訳の転記または転記の戻し

  • ルールのリロード

  • 連結比率の変更

  • 通貨レートの変更

  • 金額の上書きデータの変更

表18-1 連結のステータス

ステータス 説明
OK データは正常です - 指定されたディメンションのデータはいずれも変更されていません。
データなし 指定したディメンションのデータは存在しません。
影響 データが前回の生成以降に変更されているため、再連結をしてそのステータスを「OK」に変更する必要があります。これは、基本エンティティのデータ変更が親エンティティに影響する場合に発生します。
換算が必要 選択されたディメンションのメンバーは、エンティティのデフォルト通貨ではなく、換算された値が現在のものではない可能性があります。
システムの変更 指定されたディメンションのデータに影響する可能性のある変更が発生しました。たとえば、新しいルール・ファイルまたはメタデータ・ファイルがロードされたか、通貨レートが変更されています。

フォームとグリッドで計算ステータスを参照し、必要に応じてアクションを実行できます。次の表に、フォームとグリッドで使用可能なアクションを示します。

表18-2 エンティティ入力/エンティティ通貨 - 基本エンティティ

ステータス 説明 アクション
データなし データは入力または生成されていません。 なし
OK データはいずれも変更されていません。 なし

表18-3 エンティティ連結/エンティティ通貨 - 親エンティティ

ステータス 説明 アクション
OK データはいずれも変更されていません。 なし
影響 親エンティティは、子エンティティの変更によって影響を受けました。 連結

表18-4 エンティティ入力/レポート通貨 - 基本エンティティ

ステータス 説明 アクション
OK データはいずれも変更されていません。 なし
換算が必要 データが換算されていないか、前回の換算以降に変更されたため、データを換算する必要があります。 換算

表18-5 エンティティ連結/レポート通貨 - 親エンティティ

ステータス 説明 アクション
OK 連結が実行され、データが換算されました。 なし
換算が必要 次の理由がある場合、データを換算する必要があります。
  1. エンティティ連結データを生成するため、最初に親エンティティを連結してから換算する必要がある場合。

  2. 子データが変更されたため、最初に親エンティティを再連結してから換算する必要がある場合。

  3. 親エンティティのデータが「OK」であるため、換算のみする必要がある場合。

換算

  1. システムは、最初に連結してから換算します。

  2. システムは、最初に連結してから換算します。

  3. 換算はユーザーから要求します。

表18-6 比率または消去/親通貨 - 基本エンティティ

ステータス 説明 アクション
データなし 連結から何のデータも生成されませんでした。 連結
OK データは「OK」です。 なし
影響 データが前回の生成以降に変更されているため、再連結をしてそのステータスを「OK」に変更する必要があります。 連結

表18-7 比率または消去/レポート通貨 - 基本エンティティ

ステータス 説明 アクション
データなし 連結から何のデータも生成されず、換算は実行されませんでした。 換算
OK 比率および消去のデータが連結から生成され、データの換算も実行されました。 なし
換算が必要 次の理由がある場合、データを換算する必要があります。
  1. 換算の前に比率データを再生成する必要がある場合。

  2. 比率データが生成されて「OK」だが、換算は実行されなかった場合。

  1. システムは、再連結してからデータを換算します。

  2. システムは、比率データのみを換算します。