ソースPOVからターゲットPOVにデータをコピーして、ビジネス・プランニングや分析を支援できます。特定のシナリオ、年、期間およびエンティティ・ディメンションのメンバーを、ターゲット・ディメンションのメンバーにコピーできます。こうすると、仕訳や補足データ・マネージャ詳細などのサポート詳細とともに、データのバルク・コピーを実行できます。たとえば、実績データを「予算」または「予測」シナリオにコピーして、プランニング・プロセスを開始できます。データは、1つ以上の期間から、1つのシナリオから別のシナリオへ、および1つ以上のエンティティからコピーできます。ロックされているエンティティにはデータをコピーできません。
データをコピーするには、そのデータへの書込みアクセス権があるサービス管理者である必要があります。
コピーできるのは、次のタイプのデータです。
標準データ(仕訳を含む)
オーバーライド・データ— 履歴レート・オーバーライド勘定から「Override Rates」フォームに入力されたレートおよび金額
レート・データ— グローバル通貨レートのデータ
標準データの場合、コピー・プロセス時にデータをマージするか置換するかを指定できます。ソース・データ・セットをターゲット・データ・セットに追加するには「マージ」を選択し、ターゲット・データ・セットをソース・データ・セットに置換するには「置換」を選択します。「置換」を選択した場合、ソース・データ・セットに存在しないデータはターゲットでクリアされます。たとえば、1月の売上勘定科目のソース・データ・セットにデータがない場合、1月の売上の既存データはターゲット・データ・セットでクリアされます。データは、レベル0のターゲット・メンバーのみにコピーできます。
仕訳データ・ソース・メンバーを選択すると、標準データのコピー・プロセスに仕訳詳細を含めることができます。転記済の仕訳を含むデータをコピーする場合は、ターゲットPOVに仕訳が作成され、仕訳が自動的に転記されます。
仕訳データをコピーするとき、仕訳で参照されるすべての勘定科目が勘定科目ディメンション・フィルタで選択される必要があります。そうしないと、仕訳作成は、エラー・メッセージ「ラベル : {0}の仕訳の転記に失敗しました。: 仕訳は通貨{0}で貸借が一致していません。」が表示されて失敗します。
メンバーの選択
シナリオ、年、期間、エンティティ、データ・ソースおよび連結のメンバーを選択する必要があります。
オプションで、勘定科目、増減、会社間、複数GAAPおよびカスタム・ディメンションのメンバーを選択できます。これらのディメンションのメンバーを選択しない場合は、レベル0のすべてのメンバーが含まれます。
"ビュー - 期別"メンバーは固定されているため、データのコピー・プロセスで選択することはできません。
「メンバー選択」では、代替変数とユーザー変数を使用することもできます。
データ・ソース・メンバー
データ・ソース・ディメンションの場合、ターゲット・メンバーは常にソース・メンバーと同じで、リダイレクトできません。
補足データのメンバーは例外です。補足データ・メンバーは、Financial Consolidation and Closeの要約されたデータから、補足データ・マネージャの基礎となる詳細にドリル・スルーできます。基礎となる詳細は、コピー・プロセス時にソースからターゲットPOVにコピーされず、ドリルスルーの対象にできないため、ソースとして補足データを選択する場合は、補足データ以外のターゲット・メンバーを選択して、コピーされた値を保管する必要があります。補足データのターゲットとして選択したメンバーは、ソースとして選択できません。
連結メンバー
コピーするデータのタイプとして「標準データ」を選択した場合は、連結メンバーの選択が必要です。
ソース・メンバーでは、次の1つ以上のメンバーを選択できます:
"FCCS_Entity Input" (デフォルト)
"FCCS_Parent Input" (アプリケーションで有効になっている場合)。選択した場合は、エンティティの選択でParent.Child情報を指定する必要があります。
"FCCS_Contribution Input" (アプリケーションで有効になっている場合)。選択した場合は、エンティティの選択でParent.Child情報を指定する必要があります。
"FCCS_Translated Currency Input" (アプリケーションで有効になっている場合)
ターゲット・メンバーは常にソース・メンバーと同じで、リダイレクトできません。ターゲット列では、メンバーは表示専用であり、編集できません。
データは仕訳の転記を介して"FCCS_Translated Currency Input"に入力されるため、データ・ソースに"仕訳入力"メンバーを選択した場合と同じプロセスが適用されます。ソース仕訳は適切なPOVを含む宛先に未転記の仕訳としてコピーされ、その仕訳は宛先POVに転記されます。
通貨メンバー
通貨ディメンションは、選択した連結メンバーに基づいて適切な値に自動的に設定されます。
表5-7 連結メンバーと対応する通貨メンバー
連結メンバー | デフォルトの通貨メンバー |
---|---|
FCCS_Entity Input |
エンティティ通貨 |
FCCS_Translated Currency Input |
選択したデータ・ソースに従った入力通貨 |
FCCS_Parent Input |
親通貨 |
FCCS_Contribution Input |
親通貨 |
データのコピー・プロファイル
データのコピー・プロセスのメンバーを選択した後に、メンバーをデータのコピー・プロファイルとして保存できます。これにより、データのコピー・プロセスの情報を後で取得でき、メンバーを再度選択する必要はありません。データのコピー・プロファイルの使用を参照してください。
コピー・プロセス後、すべてのターゲット・エンティティ・データの計算ステータスは「影響」に変わります。連結を実行して値を更新する必要があります。
「データなし」のエンティティは、コピー・プロセスの一環に含まれません。データをコピーするには: