デフォルトでは、タイム・バランス属性が「フロー」または「残高」のとき、すべての勘定科目で標準の換算方法が提供されます。これらの設定を変更し、アプリケーションのデフォルトの換算方法とデート勘定科目を指定することができます。デフォルトの換算設定の指定を参照してください。
換算ルールを作成してデフォルトの換算を上書きすることもできます。換算ルールを上書きする際には、次のガイドラインに従ってください。
上書き換算ルールの作成とデプロイの手順については、上書き換算ルールの作成と上書き換算ルールのデプロイを参照してください。
注:
換算上書きルールは、金額/レート上書きエントリの前に実行されます。この順序により、換算ルールの範囲内で発生する上書き金額またはレートを適用するときに、換算ルールを修正する必要性が減る可能性があります。金額/レート上書きエントリの前に上書きルールを処理しないようにする場合は、skipTransRulesIfOverrideRatesExist
という名前の代替変数を作成して、値をFalseに設定します。
上書き換算ルールの検索
「換算オーバーライド・ルールの管理」ページに、アプリケーションで使用可能なすべての換算ルールがリストされます。また、選択したフィルタ・オプションで使用可能なルールの合計数も表示されます。
特定のルールを検索でき、任意の文字数を返すアスタリスク(*)および任意の1文字を返す疑問符(?)を指定できます。たとえば、「1?」の検索では1で始まる2文字の名前(10、11、12など)が返され、「1*」では1で始まる任意の名前(10、11、12、100、1000など)が返されます
デフォルトのビューは「デプロイ予定」ビューです。新しいルールを作成した場合、そのルールは青いアイコンが付いてリストに表示され、変更はあったがまたデプロイされていないことが示されます。
上書き換算ルールのセキュリティ権限
上書き換算ルールのタイプ
作成できる上書き換算ルールのタイプは、次のとおりです。
異なる換算方法の使用
デフォルトの換算設定と異なる換算方法(「期別」または「YTD」)を指定するルールを作成できます。
異なる換算方法とレート勘定科目の使用
特定のPOVに対して、デフォルトの換算とは異なる換算方法とレート勘定科目の換算ルールを作成できます。
異なるシナリオ、年および期間の参照
異なるシナリオ、年および期間を参照するレート勘定科目を使用する換算ルールを作成できます。デフォルトでは、レート勘定科目データは換算を処理しているのと同じシナリオ、年および期間のものです。たとえば、実績、2016年、1月のデータを換算する場合、システムは実績、2016年、1月のレート勘定科目データが使用されます。異なるシナリオ、年および期間、たとえば予算、2016年、1月からのレート勘定科目を指定できます。
レート勘定科目のシナリオ、年および期間を洗濯するとき、年と期間については相対参照およびキーワードを使用できます。サポートされているキーワードと相対参照は次のとおりです。
データを含むレート勘定科目がある場合は、0の値を使用して換算されます。
複数ディメンションの使用
換算上書きルールに、デフォルトのソースPOVディメンションはありません。次のいずれかのディメンションを追加して、換算を適用するデータセットを制限できます。
シナリオ
年
期間
エンティティ
勘定科目
会社間
増減
データ・ソース
複数GAAP (有効な場合)
追加のカスタム・ディメンション(有効な場合)
ルールを作成する際に、少なくとも1つのディメンションを定義する必要があります。ディメンションが選択されていない場合、すべてのディメンションのすべてのメンバーにルールが適用されます。
複数のディメンション(たとえば、勘定科目、カスタムなど)を含む換算ルールを作成できます。複数のメンバーを対象として選択し、IDescendantやIChildrenなどの関数を使用します。
ソースPOV内で、単一の親メンバーは選択できません。親メンバーは関数リストの一部としてのみ選択できます。
異なるメンバーへのリダイレクションの使用
換算ルールを作成する際、異なるディメンション・メンバーへのリダイレクションを指定できます。ソースPOVには、親またはシステム・メンバーを含めて。任意のメンバーを含めることができます。親メンバーは関数リストの一部としてのみ選択でき、基本メンバーへのリダイレクションが設定されている必要があります。単一の親メンバーは選択できません。
リダイレクションPOVは、システム計算のメンバー(期首残高やFX期首など)ではなく、基本メンバーであることが必要です。リダイレクション・メンバーを指定しない場合、システムによって換算が処理され、ソースと同じディメンション・メンバーに書き込まれます。
履歴勘定科目上書きと換算上書き
取得時換算勘定は、デフォルトの換算方法を使用することも、上書きレートまたは金額を使用することもできます。アプリケーションに履歴勘定科目の換算上書きルールも含まれている場合、換算上書きルールによってデフォルトの換算が上書きされます。
上書きルールの有効なメンバー
1つのメンバー、複数のメンバーまたは指定した各ディメンションのソースの関数リストを選択して、そのディメンションのいずれかの基本メンバーにリダイレクトできます。
換算ルールを作成するときに、ビュー・ディメンションと連結ディメンションを適用することはできません。
上書きは、データがエンティティ連結に対するものである場合に、親エンティティのレベルでの会社間消去に対してのみ可能です。
連結ディメンションの消去メンバーを含む会社間消去に対しては、上書きは許可されません。
他のディメンションを使用できるかどうかは、アプリケーションで有効な機能によって異なります。シナリオ、年、期間、エンティティおよびデータ・ディメンションからリダイレクション・メンバーを選択することはできません。
親は換算後のベース・メンバーから集計されるため、POVの親メンバーを選択することはできません。
データ・ストレージ・プロパティが「動的計算」に設定されたレベル0のメンバーを選択することはできません。これらは、メンバー式またはシステム定義やユーザー定義の計算スクリプトを使用して計算されるメンバーです。レポート通貨
換算ルールは、同じ通貨の親すべてに換算するとき、選択したエンティティに適用されます。たとえば、エンティティ1にはP1、P2という2つの親があり、P1とP2のどちらも同じ通貨の場合、換算ルールはP1.Entity1とP2.Entity1の両方に適用されます。
デフォルトでは、換算ルールはすべてのレポート通貨に適用されます。ただし、ルールを作成するとき、そのルールに含めるか除外するレポート通貨を選択できます。1つ以上の通貨を選択するか、すべて選択できます。
ローカル・レート・データ、グローバル・レート・データまたは特定のレートのいずれが換算に使用されるかに関係なく、換算に対する通貨の選択は、すべての換算オーバーライド・ルールに適用されることに注意してください。
複数の上書きルールの処理オプション(置換、追加、減算)
換算ルールを作成するとき、換算に使用する換算方法とレート勘定科目を選択します。換算ルールは、選択したPOVのデフォルトの換算設定を上書きします。ただし、換算ルールが複数あり、ルールが競合している場合(たとえば、異なる換算方法またはレート勘定科目で同じセルを参照しているなど)、ルールに選択した処理オプション(「置換」、「加算」または「減算」)を使用し、正しい換算上書き金額を処理して、元々のデフォルト換算勘定科目を置き換えます。
「置換」オプション
参照先POVが同じ複数のトランザクション・ルールがある場合に「置換」オプションを選択すると、最後の換算ルールが使用されます。
たとえば、最初の換算ルールには、PERIODICとMyRateを使用して換算するAcct1が含まれているとします。2番目の換算ルールは、同じAcct1を含みますが、YTDとMyRateを使用して換算します。3番目の換算ルールは、同じAcct1を含み、PERIODICとNewRateを使用して換算します。3番目の換算ルールは、Acct1参照を含む最後のルールなので、換算には3番目のルールが使用されます。
オプションの追加
「加算」オプションは、換算上書きルールを累積するときに使用します。
参照先POVが同じ複数のトランザクション・ルールがある場合に「加算」オプションを選択すると、ルールが上書き換算金額に累積されます。
たとえば、最初の換算ルールには、PERIODICとMyRateを使用して換算するAcct1が含まれているとします。2番目の換算ルールは、同じAcct1を含みますが、YTDとMyRateを使用して換算します。3番目の換算ルールは、同じAcct1を含み、PERIODICとNewRateを使用します。3つのルールすべてに「加算」オプションを指定すると、換算上書きの結果すべてが累積されます。上書き換算は常に、デフォルトの換算値を置き換えます。
「減算」オプション
参照先POVが同じ複数のトランザクション・ルールがある場合に「減算」オプションを選択すると、ルールが上書き換算金額から減算されます。
たとえば、最初の換算ルールには、PERIODICとMyRateを使用して換算するAcct1が含まれているとします。2番目の換算ルールは、同じAcct1を含みますが、YTDとMyRateを使用して換算します。これらのルールに「減算」オプションが指定されている場合、前に換算された上書き結果から減算されます。デフォルトの換算は、常に上書き換算で置き換えられます。
FixOtrYtdSubtract
という名前の代替変数を使用すると、YTD換算の換算オーバーライド・ルールで「減算」処理オプションを使用できます。この代替変数はデフォルトで有効になっています。