承認ユニットの所有権

承認ユニットで実行できるアクションは、その所有権、ステータス、およびユーザーに割り当てられたセキュリティ権限に応じて変化します。

エンティティの上位への移動

親エンティティを上位へ移動できるのは、その子もそのレベルへ移動する場合のみです。すべての子エンティティを親と同じ所有者となるように上位へ移動する場合、親を上位へ移動することで、その子もすべて上位へ移動されます。

親エンティティをその子とともに上位へ移動する場合、すべてのエンティティは、次のレベルに移動される前に検証に合格する必要があります。いずれかのエンティティが検証に失敗すると、すべてのエンティティが上位へ移動されません。

エンティティの所有権の取得

移動パス内のエンティティの同じレベルにおける所有者または確認者でないかぎり、所有権を取得する以外の承認アクションを実行することはできません。

自分が現在のエンティティの上位にある移動パスにいる場合、所有権を取得してエンティティを自分のレベルに移動し、そのエンティティに承認アクションを実行できます。

親エンティティの所有権を取得すると、その子の所有権も取得できます(その子がすべて同じレベルである場合)。

移動パスに存在しない承認ユーザー

自分が承認ユニットの移動パスにいない場合、「承認」ページで読取りまたは書込みアクセス権を持っているエンティティのリストを参照できますが、どのエンティティに対しても承認アクションを実行することはできません。

所有者なし

エンティティに割り当てられた所有者がいない場合、ユーザーは、そのエンティティの上位にある移動パスにいる場合であっても、所有権を取得することはできません。承認ユニットの所有権を取得できるのは、管理者のみです。

エンティティの却下

親エンティティを却下すると、その子もすべて却下され、ステータスは「未サインオフ」に変化します。それらはパス上の前の所有者に戻され、親エンティティと同じ所有者が割り当てられます。

親エンティティを却下するが、その子は却下しない場合、「単独却下」を選択できます。親エンティティは、ステータスが「未サインオフ」に変更されて却下され、所有権は前の所有者に戻されますが、その子に対してアクションは実行されません。子は、同じ「レビュー中」ステータスを保持し、同じ所有者のままです。

承認ユニットを却下した場合のデフォルトの所有者は、「自動」ですが、これは前の所有者に自動的に戻されたことを意味します。承認ユニットを却下する場合、移動パスで自分の前にいる使用可能な所有者のリストから別の所有者を選択できます。

エンティティの復帰

必要に応じて、最初に開始されたときの元の所有者に確認を戻すことができます。「作成」アクションを実行すると、所有権が元の所有者に戻され、ステータスは「レビュー中」になります。確認プロセスの履歴は、いずれもクリアされません。「作成」アクションは、基本エンティティにのみ影響し、親には影響しません。親エンティティを復帰させると、その子もすべて復帰され、移動パスの元の所有者に戻されます。

注:

「作成」アクションは、管理者のみが実行できる「除外」アクションや「開始」アクションとは異なります。「除外」アクションではすべての確認プロセスの履歴がクリアされ、「開始」アクションでは所有者が移動パスの最初の所有者に設定されます。

エンティティの承認

エンティティは、移動パスの最後に到達した場合にのみ承認できます。エンティティを承認すると、そのステータスは「承認済」に変更されますが、所有権は変更されません。

基本エンティティのみを承認しても、親エンティティのステータスには影響しません。

親エンティティを承認すると、その子がすべて確認プロセスの一部として含まれます。いずれかが検証に失敗すると、すべてが承認されません。

エンティティの再オープン

エンティティが承認された後、そのエンティティはロックするか、確認のために再オープンできます。エンティティを再オープンすると、ステータスは「レビュー中」に変更され、所有権は移動パスの前の所有者に戻されます。

承認ユニットを再オープンした場合のデフォルトの所有者は、「自動」ですが、これは前の所有者に自動的に戻されたことを意味します。承認ユニットを再オープンする場合、移動パスで自分の前にいる使用可能な所有者のリストから別の所有者を選択できます。

エンティティのロック

承認プロセスの最終状態は、「ロック済」です。システムにより、現在の期間をロックする前に、以前のすべての期間がロックされていることが確認されます。移動パスの最後の所有者のみが、エンティティを「承認済」から「ロック済」に変更できます。

エンティティのロック解除

エンティティのロック後に、追加データを変更したり、エンティティを確認したりする場合、最初にエンティティをロック解除する必要があります。システムにより、現在の期間をロック解除する前に、将来のすべての期間がロックされていないことが確認されます。

親エンティティをロック解除すると、プロセスの一部としてすべての子もロック解除されます。親エンティティのみをロック解除する場合、「単独ロック解除」を選択すると、選択したエンティティのみがロック解除されます。

エンティティのサインオフ

「サインオフ」アクションにより、エンティティのデータを確認済であり、問題がないことを承認できます。「サインオフ」アクションの後、ステータスは「サインオフ済」に変更されます。

サインオフした後、承認ユニットを所有し続けることを許可されるか、サインオフしてから、それを上位へ移動できます。サインオフなしでエンティティを上位へ移動した場合、システムによって暗黙的なサインオフが行われます。