7 期間マッピングの管理

Oracle Enterprise Performance Management Cloudアプリケーションでは、アプリケーションの要件(異なるレベルの期間など)に応じて異なるカレンダ(月、週または日など)を使用することもできます。データ統合ではERPソース・システムのデータがターゲットのEPM Cloudアプリケーションへ抽出されるため、ソース・システムの期間とターゲットであるEPM Cloudアプリケーションの期間の間の期間マッピングを定義することにより、マッピング関係を確立します。

データ統合は、2つのタイプの期間処理をサポートします:

  1. デフォルトの期間処理

  2. 明示期間処理

ソース・アプリケーションとターゲット・アプリケーションで一貫した期間定義および期間命名を使用する場合は、デフォルトの期間処理を使用します。つまり、統合では、データ統合で定義されている期間キーおよび前期間キーを使用して、統合の実行時、各データ統合期間にマップされたソース一般会計期間を判断します。たとえば、両方のシステムで月次カレンダ使用され、Jan-20のような期間の名前が両方のシステムで一致する場合、統合ではデフォルトの期間マッピング・タイプを使用します。追加のマッピングは必要ありません。

ソース・アプリケーションとターゲット・アプリケーションで期間定義または期間命名規則が異なる場合は、明示期間処理を使用します。明示期間マッピングにより、期間が開始日および終了日で定義されていない追加のOracle General Ledgerデータ・ソースをサポートすることもできます。明示マッピングは、ソース・システム・オプションのカレンダ期間を使用して設定されます。「カレンダ」ドロップダウンから、統合に使用する実際のカレンダを選択します。

この場合、アプリケーション期間とソース期間のマッピングを定義する必要があります。

次の3つの方法で期間マッピングを定義できます:

  • グローバル・マッピング - 様々なタイプのソース・カレンダのある複数のソース・システムからデータを取得するターゲット・アプリケーションが多くない場合は、グローバル・マッピングを定義します。グローバル・マッピングを使用すると、個々のマッピングにおいて、様々な期間を使用できます。最初のステップとして、グローバル・マッピングを定義します。

  • アプリケーション・マッピング - 複雑な期間のタイプがある様々なソース・システムからデータを取得しているターゲット・アプリケーションが多数存在する場合は、グローバル・マッピングの他にアプリケーション・マッピングを作成できます。アプリケーション・マッピングを定義すると、ターゲット期間の月を必要に応じて変更できます

  • ソース・マッピング - ファイルおよびアダプタに基づく統合のソース期間マッピングを指定します。

グローバル・マッピング - サンプル月期間マッピング

次の表に、ソースの1か月ごとのカレンダと、ターゲット・アプリケーションの月ごとの期間とのマッピングを示します。

注:

グローバル・マッピングは、最も小さな粒度で定義する必要があります。たとえば、1か月ごとのカレンダと1週間ごとのカレンダがある場合は、最も小さい粒度レベルでグローバル・マッピングを定義します。この場合、期間キーは週レベルとなり、週を月にマッピングすることになります。粒度レベルがより大きな期間に対してはアプリケーション・マッピングを作成できます。

表7-1 サンプル月期間マッピング

期間キー 前期間キー 期間名 ターゲット期間の月 ターゲット期間の四半期 ターゲット期間の年 ターゲット期間の日 ターゲット年度
Jan 1 2021 Dec 1 2020 2021年1月1日 1月 Q1     FY21
Feb 1 2021 Jan 1 2021 2021年2月1日 2月 Q1     FY21
Mar 1 2021 Feb 1 2021 2021年3月1日 3月 Q1     FY21
April 1 2021 March 1 2021 2021年4月1日 4月 Q2     FY21
May 1 2021 April 1 2021 2021年5月1日 5月 Q2     FY21

グローバル・マッピング - サンプル週期間マッピング

次の表に、Enterprise Resource Planning (ERP)ソース・システムの週次カレンダがEPM Cloudアプリケーションの月次の期間にマッピングされる方法を示します。

表7-2 サンプル週期間マッピング

期間キー 前期間キー 期間名 ターゲット期間の月 ターゲット期間の四半期 ターゲット期間の年 ターゲット期間の日 ターゲット年度
Jan 26 2020 Jan 19 2020 2021年1月26日 1月 Q1     FY20
Feb 2 2020 Jan 26 2020 2021年2月2日 2月 Q1     FY20
Feb 9 2020 Feb 2 2020 2021年2月9日 2月 Q1     FY20
Feb 16 2020 Feb 9 2020 2021年2月16日 2月 Q1     FY20

アプリケーション・マッピング - 1か月ごとのカレンダ・ソースをソースとするターゲット・アプリケーションの例

次の表に、1か月ごとのカレンダをソースとするターゲット・アプリケーションの例を示します。このマッピングは、「アプリケーション・マッピング」タブで実行します。

表7-3 アプリケーション・マッピングの例 - 1か月ごとのカレンダ・ソースを使用したターゲット・アプリケーション#1

期間キー ターゲット期間の月 ターゲット期間の四半期 ターゲット期間の年 ターゲット期間の日 ターゲット年度
Jan 1 2020 1月 Q1     FY20
Feb 1 2020 2月 Q1     FY20
Mar 1 2020 3月 Q1     FY20

アプリケーション・マッピング - 1週間ごとのカレンダ・ソースをソースとするターゲット・アプリケーション#2の例

次の表に、1週間ごとのカレンダから導出されるターゲット・アプリケーションの例を示します。このマッピングは、「アプリケーション・マッピング」タブで実行します。

表7-4 アプリケーション・マッピングの例 - 1週間ごとのカレンダ・ソースを使用したターゲット・アプリケーション#2

期間キー ターゲット期間の月 ターゲット期間の四半期 ターゲット期間の年 ターゲット期間の日 ターゲット年度
Jan 26 2020 1月 Q1     FY20
Feb 2 2020 2月 Q1     FY20
Feb 9 2020 2月 Q1     FY20
Feb 16 2020 2月 Q1     FY20