行、列、セルの参照引数

行、列、セルの参照引数では、グリッド内の行、列またはセルを指定します。構文:

FunctionName(GridName.GridElement[segment(range)].Property)

表B-3 引数のコンポーネント

引数 説明

GridName

フォームの名前。例:

Difference (grid1.row[5], grid1.row[6])は、フォームgrid1の2つの行の差を戻します。

オプション。GridNameを指定しない場合、デフォルトは現在のフォームの名前になります。

GridElement

キーワードrow、col、column、またはcellのうちのいずれかです。

たとえば、Max(row[1], row[2], row[3])は、これらの3行の最大値を戻します。GridElementはオプションです。ただし、セル参照には、行および列のセグメントIDが必要です。たとえば、cell[2, A]と[2, A]は両方とも、行2と列Aの交差であるセルを参照します。キーワードcellは、オプションです。セルの参照には、[row, col]構文または[col, row]構文を使用できます。

オプション。GridElementが指定されていない場合、文字は列を、数字は行を示します。たとえば、Max ([1, A], [2, A], [3, A])という構文は、列Aの行1、2および3を参照します。

segment

行、列またはセル参照の番号。展開される行また列に対しては、セグメントを指定する必要があります。たとえば、row[2]は、行セグメント2を指します。セグメントは、角カッコ[ ]で囲んで示します。

必須。

range

指定されたセグメントから展開される行、列またはセル。範囲が指定されている場合は、指定された範囲のみを指定して式が計算されます。たとえば、row[2(3:5)]では、展開されたセグメント2の3番目から5番目までの行のみが使用されます。

オプション。範囲が指定されていない場合、展開されるセルのすべてが使用されます。

注:

セグメントが1行または1列のみの場合は、範囲引数を使用しないでください。

property

キーワードaverage、averageA、count、countA、max、min、productまたはsumのいずれかです。プロパティにより、指定済の展開される行、列またはセルを集約する方法を指定します。

参照が引数の場合にはプロパティを指定しないことをお薦めします。プロパティを指定しないと、関数による参照の計算が最適な方法で実行されます。たとえば、次の式は、行1と行2にあるセルの平均を戻します:

Average(row[1], row[2])

一方、次の式は、最初にrow[1]の平均を計算してからrow[2]の平均を計算し、次にこれらの2つの値を足して2で割ります:

Average(row[1].average, row[2].average)

行、列またはセル参照のデフォルトのプロパティは、sumプロパティです。たとえば、row[2]Sum(row[2])と等価です。

セグメントのみが参照の必須コンポーネントなので、次の参照は同じになります:

Grid1.row[1].sum
[1]

AverageAとCountAの計算には、#Missingセルも含まれます。たとえば、行1が、Qtr1 = 100、Qtr2 = 200、Qtr3 = #MISSING、Qtr4 = 400と展開するセグメント行の場合、次の関数は4という結果を戻します:

row[1].CountA

これ以外のすべての関数は、#Missingデータ・セルを計算から除外します。たとえば、前述のQtr 1 = 100、Qtr2 = 200、Qtr3 = #MISSING、Qtr4 = 400と展開する行1で、次の例は3という結果を戻します:

row[1].Count