動的オプションの概要

動的オプションでは、インターバル消費量のTOUマッピングに影響を与えるクリティカル・ピーク期間など、通常の使用の計算方法を上書きする条件を指定します。

TOUマップ・データを作成するためのルールをユーティリティの標準ルールに従うのとは異なる方法で計算することが必要になる状況や条件があります。この例として、クリティカル・ピーク期間、削減要求またはその他の需要応答イベントがあります。このようなタイプのイベント中、TOUマップに対して定義したTOUルールが上書きされることがあります。これは、動的オプションおよび動的オプション・イベントを使用して行われます。

動的オプションを使用すると、使用計算の実行方法に影響を与えるアドホックおよび特別なイベントに対して柔軟に対応できます。たとえば、電力会社が顧客の使用を特定の期間削減するように要求する場合は、動的オプションおよび対応する動的オプション・イベントを使用して、削減要求を表すことができます。削減要求の期間中は、使用を別の方法(異なるTOU期間のセットの使用など)で計算し、顧客の請求書の計算方法に影響を与えることができます。

動的オプションとTOUマップ

動的オプション(および1つ以上のその関連する動的オプション・イベント)を適用するには、動的オプション・イベント中に使用される対応する動的TOUマップとともに、TOUマップで動的オプションを参照します。

たとえば、クリティカル・ピーク期間を使用して、新しいTOU期間(Critical Peakという名前)を追加し、標準TOUマップと同じであるがCritical Peak TOU期間も含まれる新しいTOUマップを作成できます。たとえば、夏は次のような新しい一連のTOU期間を定義できます。

TOU期間

期間

Critical Peak

月曜日から金曜日の10:00 AM - 2:00 PM

On Peak

月曜日から金曜日の8:00 AM - 10:00 AM

月曜日から金曜日の2:00 PM - 9:00 PM

Off Peak

月曜日から金曜日の12:00 AM - 8:00 AM

月曜日から金曜日の9:00 PM - 12:00 AM

土曜、日曜および祝日の終日

使用トランザクション期間中に動的オプション・イベントが発生すると、標準TOUマップが動的TOUマップで上書きされます。この例では、使用トランザクション期間に8月が含まれる場合は、8月2日の10:00 AMから2:00 PMまでのTOUマップ・データが生成されるときに動的TOUマップが使用されますが、その月のそれ以外の期間にはその標準TOUマップが使用されます。