ロード・バランサのパス・ルート・セット

パス・ルート・セットを使用して、パス・ルートのセットをロード・バランサに適用します。

ノート

パス・ルート・セットの廃止日は、2022年3月24日から将来の日付に更新されました。オラクル社では、この廃止タイムラインが有効になる12か月前にその新しいガイダンスを提供します。

Oracleでは、ロード・バランサの新しいルーティング構成を作成するときに、パス・ルート・セットのかわりにルーティング・ポリシーを使用することをお薦めします。詳細は、ルーティング・ポリシーを参照してください。

パス・ルートは、ロード・バランサが適切な宛先バックエンド・セットを決定するために受信URIと照合する文字列です。一部のアプリケーションには、複数のエンドポイントまたはコンテンツ・タイプがあり、それぞれが一意のURIパスによって識別されます。たとえば、/admin//data//video/または/cgi/です。パス・ルート・ルールを使用すると、複数のリスナーまたはロード・バランサを使用せずに、トラフィックを正しいバックエンド・セットにルーティングできます。

パス・ルート・セットには、特定のリスナーのデータ・ルーティングを定義するすべてのパス・ルート・ルールが含まれます。

パス・ルート・セットに関しては、次に注意してください:

  • パス・ルート文字列にはアスタリスクを使用できません。

  • 正規表現は使用できません。

  • パス・ルート文字列の一致では大/小文字は区別されません。

  • パス・ルート・セットごとに最大20のパス・ルート・ルールを指定できます。

  • リスナーごとに1つのパス・ルート・セットを保持できます。リスナーの最大数により、ロード・バランサに対して指定できるパス・ルート・セットの数が制限されます。

ノート

ブラウザは、多くの場合、リクエストのパスに終了スラッシュを追加します。/adminなどのパスを指定する場合、終了スラッシュの有無に関係なくパスを構成できます。たとえば、/admin/admin/です。

パス・ルート・ルールは、パス・ルート文字列とパターン一致タイプで構成されます。

  • パターン一致タイプを示します:

    • EXACT_MATCH

      受信URIパスと完全に一致するパス文字列を検索します。

      大/小文字を区別しない正規表現を適用します:

      ^<path_string>$
    • FORCE_LONGEST_PREFIX_MATCH

      受信URIパスの開始部分が最適に最長一致するパス文字列を検索します。

      大/小文字を区別しない正規表現を適用します:

      <path_string>.*
    • PREFIX_MATCH

      受信URIパスの開始部分と一致するパス文字列を検索します。

      大/小文字を区別しない正規表現を適用します:

      ^<path_string>.*
    • SUFFIX_MATCH

      受信URIパスの終了部分と一致するパス文字列を検索します。

      大/小文字を区別しない正規表現を適用します:

      .*<path_string>$
  • パス・ルート・ルールは、HTTPおよびHTTPSリクエストにのみ適用され、TCPリクエストには影響を与えません。

パス・ルート・セットの作成および管理の詳細は、ロード・バランサのパス・ルート・セットを参照してください。

次のパス・ルート・セット管理タスクを実行できます:

ルール優先度

セット内のパス・ルート・ルールには、一致タイプに基づいて次の優先度が適用されます:

  • EXACT_MATCHタイプを指定する1つのパス・ルート・ルールの場合、優先度のカスケードは発生しません。リスナーは、完全一致のみを検索します。

  • 2つのパス・ルート・ルールの場合、一方でEXACT_MATCHタイプを指定し、もう一方で他の一致タイプを指定すると、完全一致ルールが最初に評価されます。一致が検出されない場合は、2番目の一致タイプが検索されます。

  • 様々な一致タイプを指定する複数のパス・ルート・ルールの場合、次の優先度カスケードが適用されます:

    1. EXACT_MATCH

    2. FORCE_LONGEST_PREFIX_MATCH

    3. PREFIX_MATCHまたはSUFFIX_MATCH

  • パス・ルート・セット内のルールの順序は、EXACT_MATCHおよびFORCE_LONGEST_PREFIX_MATCHでは考慮されません。パス・ルート・セット内でこれらの一致タイプが出現する場所に関係なく、優先度カスケードが適用されます。

  • 照合が接頭辞または接尾辞の一致までカスケードした場合、パス・ルート・セット内のルールの順序は考慮されます。受信URIパスに一致する最初の接頭辞または接尾辞ルールが選択されます。

ルール・セットの作成および管理の詳細は、ロード・バランサのルール・セットを参照してください。

パス・ルート・ルールをリスナーに適用するには、最初に、ルールが含まれるパス・ルート・セットを作成します。パス・ルート・セットは、ロード・バランサの構成の一部になります。次に、ロード・バランサのリスナーを作成または更新するときに、使用するパス・ルート・セットを指定します。リスナーからパス・ルート・セットを削除するには、リスナーを編集し、「パス・ルート・セット」オプションとして「なし」を選択します。