コレクションへのJSONドキュメントの配列のロード

クラウド内のコレクションからデータをロードするには、まずオブジェクト・ストレージ資格証明をAutonomous Databaseに格納してから、PL/SQLプロシージャDBMS_CLOUD.COPY_COLLECTIONを使用してドキュメントをコレクションにロードします。このトピックでは、ファイル内のJSON配列からデータベースにドキュメントをロードする方法について説明します。

ノート

SODA for RESTを使用して、ファイルのJSON配列からコレクションにドキュメントをロードすることもできます。「SODA for RESTを使用した発注サンプル・データのロード」を参照してください。

この例では、JSONファイルfruit_array.jsonを使用します。次に、ファイルfruit_array.jsonの内容を示します:

[{"name" : "apple", "count": 20 },
 {"name" : "orange", "count": 42 },
 {"name" : "pear", "count": 10 }]

Autonomous Databaseにデータをロードする前に、次のようにデータをオブジェクト・ストアにコピーします:

  • オブジェクト・ストアにバケットを作成します。たとえば、「バケットの作成」をクリックして選択したコンパートメントの「Oracle Cloud Infrastructure Object Storage」リンクからOracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストア・バケットを作成するか、次のOCI CLIコマンドなどのコマンドライン・ツールを使用します:

    oci os bucket create -name json_bucket -c <compartment id>
  • JSONファイルをオブジェクト・ストアにコピーします。たとえば、次のOCI CLIコマンドは、JSONファイルfruit_array.jsonをオブジェクト・ストアにコピーします。

    oci os object put --bucket-name json_bucket --file "fruit_array.json"

オブジェクト・ストアからデータベース上のfruit2という名前のSODAコレクションにJSONファイルをロードします。

  1. 次の例に示すように、プロシージャDBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIALを使用してオブジェクト・ストア資格証明を格納します。
    SET DEFINE OFF
    BEGIN
      DBMS_CLOUD.CREATE_CREDENTIAL(
        credential_name => 'DEF_CRED_NAME',
        username => 'adb_user@example.com',
        password => 'password'
      );
    END;
    /

    この操作によって、資格証明が暗号化された形式でデータベースに格納されます。資格証明には任意の名前を使用できます。オブジェクト・ストアの資格証明を変更しないかぎり、このステップが必要なのは1回のみです。資格証明を格納したら、すべてのドキュメントをロードするために同じ資格証明名を使用できます。

    パラメータの詳細は、CREATE_CREDENTIALプロシージャを参照してください。

    ノート

    SQL*PlusやSQL Developerなどの一部のツールは、アンパサンド文字(&)を特殊文字として使用します。パスワードにアンパサンド文字がある場合は、例に示すように、これらのツールでSET DEFINE OFFコマンドを使用して特殊文字を無効にし、資格証明を正しく作成します。
  2. プロシージャDBMS_CLOUD.COPY_COLLECTIONを使用して、データをコレクションにロードします。
    
    BEGIN 
      DBMS_CLOUD.COPY_COLLECTION(    
        collection_name => 'fruit2',    
        credential_name => 'DEF_CRED_NAME',    
        file_uri_list => 'https://objectstorage.us-ashburn-1.oraclecloud.com/n/namespace-string/b/json/o/fruit_array.json',
        format => '{"recorddelimiter" : "0x''01''", "unpackarrays" : "TRUE", "maxdocsize" : "10240000"}'
      );
    END;
    /

    この例では、ファイル全体を占める単一のJSON値をロードするため、レコード・デリミタを指定する必要はありません。レコード・デリミタがないことを示すために、入力ファイル内に出現しない文字を使用できます。この例では、デリミタがないことを示すために、JSONドキュメントをコレクションにロードするように制御文字0x01 (SOH)が設定されています。したがって、JSONファイルで発生しないrecorddelimiterの値を指定します。たとえば、値"0x''01''"は、この文字がJSONテキスト内に直接出現しないため、使用できます。

    フォーマット値のunpackarraysパラメータがTRUEに設定されている場合、ドキュメントの配列は、配列全体としてではなく個々のドキュメントとしてロードされます。ただし、配列要素の解凍は単一レベルに制限されます。ドキュメント内にネストされた配列がある場合、これらの配列は解凍されません。

    パラメータは次のとおりです。

    • collection_name: ターゲット・コレクションの名前です。

    • credential_name: 前のステップで作成された資格証明の名前です。credential_nameパラメータは、Oracleオブジェクトのネーミング規則に準拠している必要があります。詳細は、データベース・オブジェクトのネーミング・ルールを参照してください。

    • file_uri_list: ロードするソース・ファイルのカンマ区切りリストです。

    • format: ソース・ファイルの形式を記述するために指定できるオプションを定義します。JSONデータのロードでは、フォーマット・オプションcharacterset, compression, encryption, ignoreblanklines, jsonpath, maxdocsize, recorddelimiter, rejectlimit, type, unpackarraysがサポートされています。これ以外のフォーマットを指定すると、エラーが発生します。

      ソース・ファイル内のデータが暗号化されている場合は、encryptionオプションでformatパラメータを指定して、データを復号化します。データの復号化の詳細は、オブジェクト・ストレージからのインポート中のデータの復号化を参照してください。

      詳細は、DBMS_CLOUDパッケージのフォーマット・オプションを参照してください。

    この例では、namespace-stringはOracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージ・ネームスペースで、bucketnameはバケット名です。詳細は、オブジェクト・ストレージ・ネームスペースの理解を参照してください。

    パラメータの詳細は、COPY_COLLECTIONプロシージャを参照してください。

フォーマット・オプションunpackarraysを使用するDBMS_CLOUD.COPY_COLLECTIONを使用したfruit_array.jsonのロードでは、ソース内の配列値が認識され、データを単一のドキュメントとしてロードするかわりに、デフォルトでデータがコレクションfruit2にロードされ、配列内の各値が単一のドキュメントとしてロードされます。