データのクリアの理解

フォームの保存済データをクリアすることは単にフィールドからデータを削除することとは異なります。

データのクリアの動作

まず、施設ユーザーにフォームのデータをクリアしたりビジット日をクリアするための症例のフォーム・データの編集権限が割り当てられている必要があります。

2番目に、ビジットの日付を施設ユーザーがクリアできるように、試験マネージャはフォームの保存後にビジット開始日を施設ユーザーが編集できるビジットを選択する必要があります。この設定は「施設がビジット日の編集」という名前です。詳細は、試験、登録およびビジット設定の指定を参照してください。

最後に、施設ユーザーに適切な権限が割り当てられ、試験が期待どおりに構成されたら、フォームのデータをクリアできるようになります。

データおよびビジット日のクリア データの削除
ビジットの完了の日付をクリアすると、ビジットのステータスは更新されて「未完了」になります。ビジットの日付を再入力したときに、その変更の理由を示すようにリクエストされることはありません。 ビジット日のデータは削除できません。
ビジットのステータスが「無署名」または「未検証」であっても、ビジットの日付をクリアしたときにそれがステータスに影響することはありません。 ビジット日のデータは削除できません。
検証済または署名済の質問をクリアすると、その質問は未検証または無署名になります。 検証済または署名済の質問を削除すると、その質問は未検証または無署名になります。
ビジットの日付をクリアした場合にその日付が症例の年齢の計算やラボ基準値範囲の決定に使用されている場合、ビジットの日付のかわりにシステムの日付が基準値範囲を入力するのに使用されます。 ビジットの日付を削除した場合にその日付が症例の年齢の計算やラボ基準値範囲の決定に使用されている場合、動作は同じになります。
ユーザーが質問に対するデータを入力して保存している場合、その質問はクリアのみが可能です。 システムで前の回答が保存されていない場合でも、質問の回答を削除できます。
必須の質問をクリアすると、フォームのステータスが「未完了」に設定されます。オプションの質問をクリアした場合にはフォームのステータスに影響せず、同じままになります。 必須またはオプションの質問の回答を削除した場合の動作は同じになります。
フリーズ解除済の質問はクリアできません。 フリーズ解除済の質問のデータは常に削除できます。
ロック解除済の質問はクリアできます。 ロック解除済の質問のデータは常に削除できます。
質問の回答がクリアされると、「クリア済」アクションが質問の回答履歴に表示されます。 質問の回答が削除されると、「値:<回答が削除されました>」アクションが質問の回答履歴に表示されます。
質問をクリアし、その質問に再度回答する場合、その変更の理由は必要ありません。 質問の回答を削除する場合と(以前に回答が削除された後に)再度回答する場合のどちらも、変更の理由を入力する必要があります。
質問をクリアすると、「クリア」オプションは表示されなくなります。 ([Delete]または[Backspace]キーを使用して)質問からデータを削除できますが、「クリア」オプションは引き続き表示されます。

データのクリアによるインテグレーションへの影響

Oracle Clinical One Digital Gatewayを使用しているインテグレーション・マネージャの場合、フォームのデータのクリアは次のインテグレーションにのみ影響します。
  • Oracle Clinical One PlatformOracle InFormのインテグレーションの場合、Oracle Clinical One Platformでデータがクリアされると、データのクリア・アクションがOracle InFormで指定された変更の理由とともに発行されます。
  • Oracle Clinical One Platformと他のサードパーティ製電子データ取得システムのインテグレーションの場合、Oracle Clinical One Platformでデータがクリアされると、null値がOracle Clinical One Digital Gatewayによりそのサードパーティ製システムに送信されます。
  • Oracle Clinical One PlatformOracle Central Codingのインテグレーションの場合、施設ユーザーが報告されたテキストまたはコーディング・コンテキスト・アイテム(「投与経路」または「使用理由」)をクリアすると、Oracle Central Codingではユーザーがそのフィールドの値を削除または更新した場合と同じように動作します。この更新はOracle Central Codingに適切に反映され、報告されたテキスト、「投与経路」、または「使用理由」に入力された新しいデータは新しいデータとしてコーディングされます。

詳細は、Oracleプロジェクト・マネージャに連絡してください。

データのクリアによるカスタム・ルールへの影響

カスタムJavaScriptルールを使用するルール・デザイナは、次の点を考慮します。
  • 施設ユーザーが質問の回答を削除する方法によっては、影響が異なる場合があります。
    • 施設ユーザーが質問の横にある「クリア」オプションを使用した場合、データが完全に削除され、質問およびビジットから関連付けが解除されるため、ルールは実行されなくなります。
    • 施設ユーザーが[Delete]または[Backspace]キーを使用して質問の回答を削除した場合、そのルールはユーザーがフィールドからのみデータを削除した場合と同じように動作し、フィールドは空であるとしてハイライトされます。

    ノート:

    これは、計算済値、自動化クエリー、通知ルール、およびその他のタイプのいずれであれ、すべてのタイプのカスタム・ルールに適用されます。
  • オープン手動クエリーが作成されている質問を施設ユーザーがクリアした場合、クエリーのステータスは「回答済」に更新されます。
  • その他のタイプのカスタム・ルールの場合、施設ユーザーによって変数の1つまたはターゲット・フィールドがクリアされると、システムでルールを再実行する必要があります。カスタム・ルールの再実行の最終結果は、そのルールに最初に設定したロジックに依存します。

データのクリアによるレポートおよびデータ抽出への影響

  • 症例データ抽出では、クリアされたフォームのレコードは含められません(フォームのすべての質問がクリアされている場合)。
  • フォームのデータがフリーズされると、たとえフォームの質問からデータが([Delete]または[Backspace]キーを使用して)削除されている場合であっても、そのフォームは症例データ抽出に含められます。
  • フォームからデータが削除されると、フォームは「未回答」としてマークされた質問とともに症例データ抽出に含められます。