このトピックでは、Advanced Management Console (AMC)をインストールして構成する方法について説明します。エンタープライズで実行されるアプリケーションの情報を収集するためにJava Usage Trackerを設定する方法についても説明します。
この節の内容は以下のとおりです。
Advanced Management Consoleは、Oracle Java SE Advancedの一部として使用できます(詳細は「Java SE Products」を参照してください)。Advanced Management Consoleは、「Java Advanced Management Console Downloads」ページからダウンロードできます。
Advanced Management Consoleは、次のプラットフォームでサポートされます。
Windows 7
Windows 8
OS X 10.8
OS X 10.9
エンタープライズで実行されているアプリケーションの使用情報を収集するために使用されるセントラル・サーバー上に必要なのは、Advanced Management Consoleの単一インスタンスのみです。ルールとルール・セットを作成するためのAMC UIに管理者が簡単にアクセスできるように、追加インスタンスをインストールすることもできます。使用する各マシンにインストーラ・パッケージをダウンロードします。
ヒント: 変更の競合を避けるため、AMC UIで作業する管理者は常に1名のみとしてください。 |
Advanced Management Consoleをインストールするには、ダウンロードしたインストーラ・パッケージを実行します。Windowsでは、MSIファイルが提供され、ツールが%PROGRAMFILES%\JavaAMC
ディレクトリにインストールされます。OS Xでは、DMGファイルが提供され、ツールがApplications
フォルダにインストールされます。
Advanced Management Consoleには次のアイテムが含まれます。
JRE - Advanced Management Consoleを実行するために使用されるバージョン。JREを別個にインストールする必要はありません。
データベース - AMCデータベースとしてJavaDBが含まれます。データベースを別個にインストールする必要はありません。
Windowsでは、インストール・プロセスによって、JavaAMCというラベルの付いたAdvanced Management Consoleのデスクトップ・ショートカットが作成されます。JavaAMCは、「スタート」メニューにも追加されます。OS Xでは、JavaAMCのエントリがApplications
フォルダに追加されます。JavaAMCアイコンをダブルクリックすると、UIが表示されます。
最初にツールが起動すると、実行モードはデフォルトで「基本」になり、AMC UIとAMCコレクタは、同じプロセスで同時に起動および停止され、実行されます。AMC UIとAMCコレクタ間の関係は、実行モードを設定することで変更できます(「実行モードの選択」を参照)。
すべての実行モードで、JavaAMCアイコンを使用してAMC UIを起動します。Windowsでは、デスクトップと「スタート」メニューでこのアイコンを使用できます。OS Xでは、Applications
フォルダでこのアイコンを使用できます。
AMC UIとAMCコレクタを個別に実行するように実行モードが設定されている場合、サーバーのパスワードの入力を求められます。
AMC UIを停止するには、Java Advanced Management Consoleウィンドウを閉じます。
AMCコレクタとAMC UIを同時に実行するように実行モードが設定されている場合、AMC UIを起動および停止すると、AMCコレクタも起動および停止されます。「AMC UIの起動と停止」を参照してください。
AMCコレクタとAMC UIを個別に実行するように実行モードが設定されている場合、runCollector
コマンドを使用してAMCコレクタを起動します。AMCコレクタを実行するマシン上でコマンドを実行します。このコマンドは、次の場所で使用できます。
Windows: %PROGRAMFILES%\JavaAMC\app\bin\runCollector.cmd
OS X: /Applications/JavaAMC.app/Contents/Java/bin/runCollector.sh
コレクタを停止するには、JavaAMCプロセスを停止します。
Advanced Management Consoleでは、AMC UIをAMCコレクタに接続する様々な方法、AMCコレクタを構成するオプション、およびネットワーク接続用のプロキシを使用する機能が提供されます。Advanced Management Consoleは、エクスポート時にルール・セットに署名するように設定することもできます。
「ファイル」メニューの「設定」オプションを使用して、現在の環境に合ったAdvanced Management Consoleを設定します。
注意: Advanced Management Consoleは、ローカルで構成する必要があります。複数のマシン上でAdvanced Management Consoleのインスタンスを実行する場合、各マシン上でAMC UIを実行してツールを構成する必要があります。 |
実行モードによって、AMC UIとAMCコレクタ間の関係が決定されます。
実行モードを設定するには、次の手順を実行します。
「ファイル」メニューで、「設定」→「システム設定」を選択します。
「システム設定」ウィンドウが表示されます。
「システム設定」ウィンドウで、「実行モード」タブを選択します(まだ表示されていない場合)。
実行中のマシンにおけるAMC UIのモードを選択します。
使用可能なオプションは次のとおりです。
AMCコンソールとサーバーを同時に実行
このモードでは、AMC UIとAMCコレクタは、同じプロセスでローカルに実行され、同時に起動および停止されます。これは「基本」モードで、デフォルト・モードです。
AMCサーバーとは別にコンソールを実行
このモードでは、AMC UIとAMCコレクタは、ローカルで実行されますが、個別に起動および停止されます。このモードでは、AMC UIをアクティブにすることなく、AMCコレクタを実行できます。
このモードを選択する場合、このマシンで実行されるAMCコレクタのパスワードを定義する必要があります。次回AMC UIがこのマシンで起動されると、パスワードの入力を求められます。別のマシンでAMC UIを起動してこのマシンのAMCコレクタに接続するユーザーも、このパスワードの入力を求められます。
リモートAMCサーバーにコンソールを接続
このモードでは、AMC UIとAMCコレクタは、異なるマシンで実行されます。このモードでは、セントラル・サーバーでAMCコレクタを実行し、異なるマシンでUIを実行できます。たとえば、管理者は、ローカル・マシンでUIを実行し、セントラル・サーバーのAMCコレクタに接続できます。
このモードを選択する場合、リモート・データベースURLフィールドにリモート・サーバーのホスト名とポート番号を、リモート・データベース・パス・フィールドにデータベースへのパスを指定する必要があります。ポート番号には1527を使用します。次回UIがローカル・マシンで起動されると、リモート・サーバーで実行されているAMCコレクタのパスワードの入力を求められます。
ヒント: 選択を希望するオプションが無効になっている場合、「AMCコンソールとサーバーを同時に実行」を選択して「適用」をクリックします。この操作によってすべてのオプションが有効になります。 |
AMCコレクタをセントラル・サーバーで実行し、異なるマシンからそのサーバーにAMC UIで接続する予定の場合、最初にセントラル・サーバーでAdvanced Management Consoleのインスタンスを構成します。AMCサーバーとは別にコンソールを実行するように実行モードを設定し、パスワードを設定します。リモート・ユーザーは、AMCコレクタがAMC UIとともに実行されている場合、それに接続できません。
サーバー・インスタンスを構成したら、UIが実行されるマシンのインスタンスを構成します。コンソールをリモートAMCサーバーに接続するように実行モードを設定し、セントラル・サーバーのホスト名、ポート番号(1527)およびパスを指定します。
「OK」をクリックして変更を保存し、「システム設定」ウィンドウを閉じます。
変更を保存して「システム設定」ウィンドウを開いたままにする場合、「適用」をクリックします。
変更を反映するためにAMC UIを再起動します。
AMCコレクタは、Java Usage Trackerから情報を収集し、それをAMCデータベースに格納します。Usage Trackerから情報を収集するためにAMCコレクタによって使用されるポート番号と、データで使用される記号は、構成可能です。
AMCコレクタを構成するには、次の手順を実行します。
「ファイル」メニューで、「設定」→「システム設定」を選択します。
「システム設定」ウィンドウが表示されます。
「システム設定」ウィンドウで、AMCコレクタ・タブを選択します。
データを収集するために使用するポート番号を設定します。
デフォルトは19870です。このポート番号は、Java Usage Trackerの構成ファイルに設定されているポート番号に一致する必要があります。「Java Usage Trackerの設定」を参照してください。
Java Usage Trackerデータに使用する特殊文字を定義します。
デフォルト・セパレータはカンマ(,)、デフォルト引用符は二重引用符(")、デフォルト内部引用符は一重引用符(')です。指定する文字列は、Java Usage Trackerの構成ファイルに設定されている文字列に一致する必要があります。文字列には、2文字以上の長さを指定できます。「Java Usage Trackerの設定」を参照してください。
注意: 引用符および内部引用符の文字列を定義できるのは、JDK 8u20リリース以上です。 |
「OK」をクリックして変更を保存し、「システム設定」ウィンドウを閉じます。
変更を保存して「システム設定」ウィンドウを開いたままにする場合、「適用」をクリックします。
変更を反映するためにコレクタを再起動します。
AMCコレクタが実行されるマシンで実行中のAdvanced Management ConsoleのインスタンスでAMCコレクタを構成します。
エンタープライズでプロキシ・サーバーを使用している場合、ネットワークにアクセスするたびにAdvanced Management Consoleでそのプロキシ・サーバーを使用するように構成できます。
ネットワーク・アクセスを構成するには、次の手順を実行します。
「ファイル」メニューで、「設定」→「システム設定」を選択します。
「システム設定」ウィンドウが表示されます。
「システム設定」ウィンドウで、「ネットワーク」タブを選択します。
「プロキシ・ホスト」および「プロキシ・ポート」フィールドにプロキシ情報を入力します。
「OK」をクリックして変更を保存し、「システム設定」ウィンドウを閉じます。
変更を保存して「システム設定」ウィンドウを開いたままにする場合、「適用」をクリックします。
変更を反映するためにUIを再起動します。
実行中の各マシンでAdvanced Management Consoleのプロキシ設定を設定します。
ユーザーに配布されるルール・セットは、署名済JARファイルである必要があります。JARファイルを作成してルール・セットのエクスポート時にそれに署名をするようにAdvanced Management Consoleを設定できます。JAR署名を構成しない場合、ルール・セットをXMLファイルとしてエクスポートし、ルール・セットJARファイルに手動で署名することができます。
JAR署名を構成するには、次の手順を実行します。
「ファイル」メニューで、「設定」→「JAR署名設定」を選択します。
「JAR署名設定」ウィンドウが表示されます。
次の情報を指定します。
キーストアの場所
ルール・セットに署名するための証明書が含まれるキーストアの場所を入力するか、参照して指定します。
キーストア・パスワード
キーストアのパスワードを入力します。
秘密鍵の別名
ルール・セットに署名するために使用する証明書の別名を入力します。
秘密鍵のパスワード
証明書にアクセスするためのパスワードを入力します。
注意: パスワードは、Advanced Management Consoleでは格納されません。それらは、キーストアおよび秘密鍵が有効であることを確認するためにのみ使用されます。ルール・セットのエクスポート時にルール・セットに署名するオプションが選択されている場合、パスワードの入力を求められます。 |
「OK」をクリックして変更を保存し、「JAR署名設定」ウィンドウを閉じます。
ルール・セットのエクスポートに使用される各マシンでAdvanced Management ConsoleのJAR署名を構成します。
Java Usage Trackerは、Java Runtime Environment (JRE)で使用できるツールです。このツールは、Usage Trackerが有効化されているマシン上で実行されているアプリケーションおよび使用されているJREの情報を記録します。
Usage Trackerを有効化するには、usagetracker.properties
というファイルを作成します。次のプロパティをこのファイルに追加します。
com.oracle.usagetracker.logToUDP = hostname:port
AMCコレクタが実行されているマシンのホスト名とAMCコレクタがリスニングしているポート番号を、com.oracle.usagetracker.logToUDP
プロパティの値に設定します。ポート番号は、AMC UIでAMCコレクタに設定したポート番号(デフォルトは19870)に一致する必要があります。「AMCコレクタの構成」を参照してください。
追加のプロパティをファイルに追加できます。Java Usage Trackerの概要を参照してください。セパレータ(com.oracle.usagetracker.separator
)、引用符(com.oracle.usagetracker.quote
)または内部引用符(com.oracle.usagetracker.innerquote
)のプロパティに設定する文字は、AMC UIでAMCコレクタに設定した文字に一致する必要があります。「AMCコレクタの構成」を参照してください。
注意: 引用符および内部引用符の文字列を定義できるのは、JDK 8u20リリース以上です。 |
データを収集する各マシンで、現在のプラットフォームに応じて次の場所にusagetracker.properties
ファイルを配置します。
Windowsでは、システムの各JREの<JRE directory>/lib/management
ディレクトリにファイルを配置します。
OS Xでは、Javaプラグインで使用されるディレクトリ内のlib/management
ディレクトリにファイルを配置します(/Library/Internet Plug-Ins/JavaAppletPlugin.plugin/Contents/Home/lib/management
など)。