C トラブルシューティングのテクニック
このトピックには、Advanced Management Consoleに関するいくつかの既知の問題、およびそれらをトラブルシューティングする方法が含まれています。
この節の内容は以下のとおりです。
エージェント
Advanced Management Consoleエージェントが効率的に動作するようにするためのヒントとテクニック
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Advanced Management Consoleエージェントが実行されていることを確認します。
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Windowsの「コントロール パネル」から「サービス」を開き、
AMC Agent
を見つけ、それが実行されているかどうかを確認します。実行されていない場合は、「AMCエージェント」を右クリックし、「開始」を選択します。
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Advanced Management Consoleエージェントが通信していることを確認します。確認するには、次のことを実行します。
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C:\ProgramData\Oracle\Java_AMC\agent.log.0
を開きます。 -
このログ・ファイルを調べて、エージェントにサーバーとの通信エラーがないことを確認します。次に例を示します。
2016-06-14 14:54:19 Communication: sending com.oracle.amc.agent.client.GetCommandMessage@1c00735 2016-06-14 14:54:19 Communication: exception: java.net.UnknownHostException: <amc-server-host> 16-06-14 14:54:19 com.oracle.amc.agent.task.GetCommandTask: got communication error; rescheduling try #1
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このログ・ファイルを調べて、エージェントがJava Runtime Environment (JRE)インストールをサーバーにポストしており、そのサーバーがエージェントに更新を配信していることを確認します(たとえば、(DRS))。エージェントを起動してサーバーと通信するには、Windowsの「コントロール パネル」の「サービス」ダイアログ・ボックスで「AMCエージェント」を右クリックし、「再起動」を選択します。
ノート:
Advanced Management Console 2.7以降、更新されたネイティブ・ランチャでは、エージェントの再起動の回数および各再試行間の遅延が変更されました。たとえば、再試行を3回行う場合、4回目はリセットされ、1時間待機してから、再び3回再試行します。3回の再試行の間隔は30秒です。ただし、古いリリース・バージョンのAdvanced Management Consoleから更新されたエージェントでは、この動作は反映されません。
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エージェントをホストするデスクトップがAdvanced Management Consoleの「デスクトップ」タブに表示されることを確認します。
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Advanced Management Consoleサーバーがデプロイメント・ルール・セット(DRS)をプッシュしたことを確認します。次のことを実行して、Advanced Management Consoleで
DeploymentRuleSet.jar
を更新します。-
Advanced Management Consoleの「ステータス」タブで、デスクトップへのDRSプッシュ・コマンドのステータスを確認します。
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C:\ProgramData\Oracle\Java_AMC\agent.log.0
内のエージェント・ログで、DRSアップロードに関連するメッセージを確認します。 -
Javaコントロール・パネルから、セキュリティタブを開き、アクティブなデプロイメント・ルール・セットの表示をクリックして、ルールの最新バージョンが表示されていることを確認します。
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ルールが更新されていない場合は、
エージェントを再起動したら、C:\Windows\Sun\Java\Deployment
を調べてDeploymentRuleSet.tmp
ファイルを見つけます。この場所にDeploymentRuleSet.tmp
がある場合は、すべてのアプレットおよびJava Web Startアプリケーションが終了していることを確認します。Windowsの「コントロール パネル」の「サービス」ダイアログ・ボックスから、AMCエージェント・サービスを再起動します。DeploymentRuleSet.tmp
ファイルがすでに使用不可になっていることと、DeploymentRuleSet.jar
が最新バージョンに更新されていることを確認します。
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DRS処理を確認します。
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<USER_DIR>\AppData\LocalLow\Sun\Deployment\deployment.properties
で、次のようにデプロイメント・ロギング・プロパティを設定します。deployment.trace=true deployment.trace.level=ALL
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<USER_DIR>\AppData\LocalLow\Sun\Deployment\log
内のログ・ファイルを確認します。(plugin*
およびjavaws*
トレース・ファイルを両方とも確認)。通常は、2つの対をなすトレース・ファイルがアプリケーションのために生成されています。1つはメイン・プラグインのJavaバージョンのログ・メッセージであり、もう1つはデプロイメント・ルールから定義されたJavaバージョンのトレース・ファイルです。 -
ログ・ファイル内でrulesetという単語を見つけて、ルールセット処理をデバッグし、すべてのルールセット・ログを見つけます。
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デプロイメント・ルールをプラグインで読取り可能なことを確認します。証明書エラーがある場合は、
deployment.properties
ファイルがC:\Windows\Sun\Java\Deployment
にあることを確認します。また、deployment.properties
にdeployment.user.security.trusted.cacerts=C:\\Windows\\Sun\\Java\Deployment\\drscacerts
というプロパティが含まれていることを確認します。Advanced Management Consoleエージェントで自動的にこのファイルが更新される必要があります。 -
1つのトレース・ファイルしか生成されず、他のファイルが足りない場合は、インストールされているJavaバージョンと比べてブラウザのビットに問題があります。たとえば、ブラウザが32ビットであるのに対して、64ビットのJavaのみがインストールされています。ログ・ファイル内でExceptionという単語を探します。
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Internet Explorer (IE)およびJavaのビットを確認します: Windowsでは、IE 11 32ビットおよび64ビットは同じアプリケーションです。32ビットと64ビットとを切り替えるには、「インターネット オプション」ダイアログ・ボックスの「詳細設定」タブで、64ビットについての「拡張保護モードを有効にする*」を選択し、32ビットについてはそのチェック・ボックスが選択されていないことを確認します。
IE 11の「インターネット オプション」でそれを設定するには、次のようにします。
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「コントロール パネル」に移動し、「アクション センター」を開きます。「ユーザー アカウント制御設定の変更」をクリックし、スライダが「通知しない」に設定されていないことを確認します。ユーザー・アカウント制御が「通知しない」に設定されている場合は、拡張保護モードを有効にできません。
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「インターネット オプション」の「セキュリティ」タブで、「保護モードを有効にする」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。
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「インターネット オプション」の「詳細設定」タブで、「拡張保護モードを有効にする*」が有効になっていることを確認します。
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エージェントを再インストールします。Advanced Management Consoleエージェントを再インストールする場合は、その
\conf
フォルダをそのままにするか、AMCAgent -remove
を実行します。これにより、同じIPアドレスからのエージェント登録制限に該当しないようにすることもできます。
サーバー
Advanced Management Consoleサーバーが効率的に動作するようにするためのヒントとテクニック
- Advanced Management Consoleの初期化時には、
404
、HTTP_NOT_FOUND
などのエラー・メッセージが表示される場合があります。-
/amcwebui
をブラウザにロードしようとすると、「接続が拒否されました」
や「サーバーに接続できません」
などのエラー・メッセージが表示される場合は、Advanced Management Consoleのデプロイ先のWebLogic Serverが起動されていないか、到達不能です。 -
ページまたはサーバーがホストで信頼されていないという警告メッセージが表示される場合は、不明なSSL証明書がWebLogic Serverで使用されています。
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HTTP Page Not Found (404)エラーが表示される場合は、次のいずれかが問題である可能性があります。
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WebLogic Serverは起動されていますが、Advanced Management Consoleがインストールされていません。
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WebLogic Serverが起動され、Advanced Management Consoleがインストール(デプロイ)されていますが、Advanced Management Consoleが正しい管理対象サーバーにターゲットされていません。
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Advanced Management Consoleサーバーがすでに初期化されているのに、
/amcwebui
をロードすると引き続き初期化ウィザードが表示される場合は、データベース接続が破損している可能性があります。Advanced Management Consoleサーバーからデータベースに接続できること、およびデータ・ソースが正しく構成されていることを確認(ユーザー資格証明が有効であるかどうかを確認)してから、Advanced Management ConsoleまたはAdvanced Management Consoleのデプロイ先の管理対象サーバーを再起動します。 -
WebLogic Serverが起動され、Advanced Management Consoleがインストールされているが、データ・ソースやJAX-RS 2.0ライブラリなどの依存関係が管理対象サーバーにデプロイされていない場合は、
/amcwebui
のロードに失敗し、HTTP Page Not Found (404)エラーが表示されます。 -
サポート対象外のバージョンのOracle WebLogic ServerにAdvanced Management Consoleをデプロイする場合は、
/amcwebui
のロード時にページが初期化ページにリダイレクトされ、Advanced Management Consoleの初期化を手動で続行すると「データソースが見つかりません」
というエラー・メッセージが表示されます。
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次のことを確認します。エージェント・デスクトップがAdvanced Management Consoleに登録されている必要があります。また、Java使用状況トラッカのレコードがAdvanced Management Consoleに登録されている必要があります。登録されていない場合は、
<WebLogicHome>\user_projects\domains\base_domain\servers\AMCServer\logs\AMCServer.log
にあるWebLogic Serverログを確認します。 -
メモリー不足(OOM)例外がある場合は、Javaヒープ領域を増加させる必要があります。デフォルトでは、WebLogic Serverは512 Mを使用します。これを4 GB以上に設定します。
setDomainEnv.cmd
を呼び出す前に、USER_MEM_ARGS=-Xmx4g
を設定します。 -
システム・プロキシが定義されていない場合は、証明書の問題が発生する可能性があります。プロキシ・サーバーを定義するには、次のようにします。
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インターネットへの接続にプロキシ・サーバーが必要な場合は、
http.proxyHost
、http.proxyPort
、http.nonProxyHosts
、https.proxyHost
、https.proxyPort
というプロパティを設定します。「Javaヒープ・サイズおよびプロキシ・サーバーの設定」を参照してください。
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サーバーへのネットワーク接続が非常に低速であり、Oracle WebLogic ServerでいくつかのAdvanced Management Consoleスレッドがスタック状態としてマークされる可能性がある場合があります。たとえば、Advanced Management Console UIからエージェント・バンドルをダウンロードする場合に、10分以上かかる可能性があります。エージェントでインストールのためにJREがダウンロードされる場合も、長い時間がかかる可能性があります。
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この問題の回避策として、多数のスレッドがスタック状態としてマークされている場合は、600秒(デフォルト)より長いタイムアウトを使用するよう、WebLogic Serverを構成する必要があります。タイムアウトを構成するには、WebLogic管理コンソールで、「サーバー」に移動し、「構成」を展開してから、「オーバーロード」を選択し、「スタック・スレッド最大時間」をより大きい値に更新します。
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重要なディレクトリ位置(Windows環境内)
次に、重要なディレクトリ位置のリストを示します。
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C:\Windows\Sun\Java\Deployment\
: 自己署名証明書を使用する場合は、次のファイルがC:\Windows\Sun\Java\Deployment\
にあることを確認します。-
このファイルの内容は次のとおりです。deployment.properties
:#Updated by AMC #Fri Aug 19 08:15:55 EDT 2016 deployment.user.security.trusted.cacerts=C\:\\windows\\Sun\\Java\\Deployment\\drscacerts
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drscacerts
: 自己署名証明書を含むdeployment.properties
ファイル内を指すキーストア。 - 認証局からの署名用証明書がある場合は、
C:\Windows\Sun\Java\Deployment\DeploymentRuleSet.jar
などのWindowsディレクトリにDeploymentRuleSet.jar
ファイルがあれば十分です。
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C:\Users\user\AppData\LocalLow\Sun\Java\Deployment\
: クライアント・ログ・ファイルおよびdeployment.properties
ファイルがこのディレクトリにあります。次のプロパティをdeployment.properties
ファイルに追加することで、追加情報を取得できます。deployment.trace=true deployment.trace.level=all
$JRE_HOME%\lib\management\usagetracker.properties
: Java使用状況トラッカをトラブルシューティングするには、usagetracker.properties
ファイルに次の内容を追加します。
それでも問題が発生する場合は、それらのプロパティをcom.oracle.usagetracker.logToFile = ${user.home}/.java_usagetracker com.oracle.usagetracker.verbose = true
C:\Program Files\Java\conf
に追加します。%ProgramData%\Oracle\Java_AMC\
: Advanced Management ConsoleサーバーとのAdvanced Management Consoleログのやり取りがここにあります。このログ・ファイルの内容は、次のとおりです。%AMC_HOME%\Middleware\Oracle_Home\user_projects\domains\base_domain\servers\AdminServer\logs\{base_domain.log and AdminServer.log} %AMC_HOME%\Middleware\Oracle_Home\user_projects\domains\base_domain\servers\AMC-Server\logs\AMC-Server.log
重要なディレクトリ位置(macOS環境内)
次に、重要なディレクトリ位置のリストを示します。
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/Library/Application Support/Oracle/Java
: Java使用状況トラッカの構成ファイル(usagetracker.properties
)など、デスクトップ・レベルのJava設定がここに格納されます。デプロイメント・ルール・セットは、Deployment/<sub-folder>
にあります。 -
/Library/Application Support/Oracle/Java_AMC
: これは、Advanced Management Consoleエージェント・フォルダです。他のフォルダとは別に、ログ・ファイルも含まれます。 -
~/Library/Application Support/Oracle/Java/Deployment
: これはユーザー固有デプロイメントのホーム・ディレクトリです。Javaコントロール・パネルからの設定は、このフォルダ内にユーザーごとに格納されます。 -
/Library/Internet Plug-Ins/JavaAppletPlugin.plugin
: このフォルダには、ブラウザでJavaアプレットを実行するために使用される、システム全体のJREが含まれています。多くの場合、macOS環境では1つのJREしかインストールされていないことがあります。