7 Advanced Management Console エージェントのインストールと構成
Advanced Management Console エージェントは、クライアント・デスクトップでオペレーティング・システム(WindowsおよびmacOS)を使用するネイティブ・サービスとして動作します。エージェントは、インストールされたすべてのJava Runtime Environment (JRE)を探し、Java使用状況トラッカを有効にして自動的に構成します。企業ネットワークでは、エージェントによって、エージェント管理デスクトップでJava使用状況トラッカが有効になります。システム起動時、エージェントにより、Advanced Management Consoleクライアントでデータが報告されます。エージェントは、データ(オペレーティング・システムのファミリ、バージョンおよびインストールされたJRE)をAdvanced Management Consoleサーバーに定期的に報告します。エージェントは、インストールされたJREにデプロイメント・ルール・セットをダウンロードして適用します。これにより、WindowsおよびmacOSオペレーティング・システム上のインストールされたJREでJava使用状況トラッカが自動的に有効になります。
このトピックには、Advanced Management Consoleエージェント、エージェントのバンドル、エージェントのインストールおよびエージェントの配布について説明する、次の各項が含まれています。
Advanced Management Console エージェントについて
Advanced Management Console エージェントは、バックグラウンド・サービスです。
Advanced Management Console エージェントは、次のタスクを実行します。
-
インストールされたすべてのJREをデスクトップで特定し、結果のリストをAdvanced Management Consoleサーバーに報告します。
-
Java使用状況トラッカが使用可能なJREごとに、Java使用状況トラッカを有効化します。
-
Advanced Management Consoleサーバーからデプロイメント・ルール・セットをダウンロードして、各JREにインストールします。
Advanced Management Consoleでは、Windows、macOSおよび(systemd
またはupstart
サービス管理フレームワークを含む)Linuxディストリビューションをサポートしています。詳細は、「Advanced Management Consoleコンポーネントのソフトウェアの前提条件とシステム要件」を参照してください。サポートされていないプラットフォームの場合は、Java Usage Trackerを手動で構成できます。
Advanced Management Consoleサーバーおよびそのすべてのコンポーネントでは、様々なプロトコルを使用して通信します。
Advanced Management Console エージェントのバンドル
Advanced Management Console エージェントは、.zip
ファイルでバンドルされています。
バンドル・ファイルは、アプリケーション・サーバーのURLおよびアプリケーション・サーバーの証明書チェーンの詳細で構成されます。エージェントのバンドルは、Advanced Management Consoleユーザー・インタフェース(UI)を使用してAdvanced Management Consoleサーバーからダウンロードできます。バンドルにより、 Advanced Management Console サーバーによる管理が必要なデスクトップにエージェントがインストールされます。
Advanced Management Consoleエージェント・バンドルは、ダウンロード元のAdvanced Management Consoleサーバーに対し構成されます。
ノート:
異なるサーバーの複数のエージェントが同じマシン上にインストールされる場合、以前の構成は最新のエージェント・インストールによって上書きされます。システムは、最新のエージェント・バンドルのダウンロード元のサーバーと通信するように構成されます。Advanced Management Console エージェントのインストール
Advanced Management Console エージェントのインストールには、管理者権限が必要であり、システム管理者が実行する必要があります。
この節の内容は以下のとおりです。
エージェント・プロキシとエージェント間隔の構成
エージェント・プロキシ・サーバーはバンドルに含まれています。バンドルがすでにダウンロードされ、その後でプロキシが変更された場合には、バンドルにはそのプロキシ設定が含まれません。
WindowsでのAdvanced Management Console エージェントのインストール
Windows上にエージェントをインストールするには、次のようにします。
ノート:
Advanced Management Console は、32ビットおよび64ビットのWindowsオペレーティング・システムでのみエージェントをサポートします。agent-bundle-win32.zip
バンドルは、32ビットおよび64ビットのWindowsオペレーティング・システムに対して機能します。
LinuxでのAdvanced Management Consoleエージェントのインストール
Linuxオペレーティング・システムでAdvanced Management Consoleエージェントをインストールおよびアンインストールするには、bin/AMCAgent.sh
スクリプト・ファイルを使用できます。Advanced Management Consoleエージェントは、Linux端末から起動、停止、または再起動できるネイティブ・サービスです。
/usr/local/Oracle/Java_AMC
ディレクトリにコピーされ、デーモンが起動されます。また、systemd
またはupstart
フレームワークの登録ファイルを/etc/systemd/system/
または/etc/init/
ディレクトリにそれぞれ配置することにより、ネイティブ・サービスも登録されます。
macOSでのAdvanced Management Console エージェントのインストール
macOSオペレーティング・システムでAdvanced Management Consoleエージェントをインストールおよびアンインストールするには、bin/AMCAgent.sh
スクリプト・ファイルを使用できます。Advanced Management Consoleエージェントは、launchctl
コマンドを使用して起動、停止または再起動できる起動デーモンです。
/Library/Application Support/Oracle/Java_AMC
ディレクトリに、.plist
ファイルが /Library/LaunchDaemons/
にコピーされ、デーモンが起動されます。
Advanced Management Consoleエージェントのロギング
Advanced Management Console エージェントは、Javaロガーを利用して、エージェントによって実行されたタスクおよび発生したエラーに関する情報をログに出力します。
- Windows:
%PROGRAMDATA%\Oracle\Java_AMC
- macOS:
/Library/Application Support/Oracle/Java_AMC
- Linux:
/usr/local/Oracle/Java_AMC/
ログは、ポリシーに従ってローテーションされます。Advanced Management Console 2.7以降、ログ・ファイルの最大サイズおよびファイルの数は、AMCAgent.propertiesを使用して構成できます。デフォルトでは、ローテーションで最大サイズ64Kの3個のログ・ファイルを使用します。 つまり、最初のログ・ファイルのサイズが64Kに到達すると、ログは2番目のログ・ファイルに書き込まれるようになります。 3番目のログ・ファイルがいっぱいになると、ログはローテーションして最初のファイルに戻り、そこに出力されている既存の内容を上書きします。ロギングのパラメータを編集するために使用できる手順は、「エージェント・プロキシとエージェント間隔の構成」を参照してください。
Advanced Management Console エージェントのアンインストール
WindowsでのAdvanced Management Console エージェントのアンインストール
Windowsでは、remove
コマンドを実行して、Advanced Management Consoleエージェントをアンインストールし、Advanced Management Consoleサーバー上のすべてのJava Usage Trackerプロパティ・ファイルを削除できます。
LinuxでのAdvanced Management Consoleエージェントのアンインストール
Linuxでは、remove
コマンドを実行して、Advanced Management Consoleエージェントをアンインストールし、Advanced Management Consoleエージェント上のすべてのJava Usage Trackerプロパティ・ファイルを削除できます。
sudo bash ${AMC_DIR}/bin/AMCAgent.sh -remove
エージェントは、アンインストールの前に、Advanced Management Consoleサーバーで自身を登録解除しようとします。サーバー上でエージェントが登録解除されると、デスクトップ上のすべてのJava Usage Tracker構成ファイル(usagetracker.properties
)も削除されます。
Advanced Management Consoleサーバーにアクセスできない場合は、アンインストールが停止または失敗する可能性があります。この場合は、sudo bash ${AMC_DIR}/bin/AMCAgent.sh -forceremove
コマンドを使用し、最初に登録解除せずに、エージェントを強制的にアンインストールできます。ただし、AMCAgent.exe -forceremove
はusagetracker.properties
ファイルのクリーンアップを実行しません。
AMCAgent.sh -forceremove
コマンドを実行する必要があります。
-
AMCAgent.sh -remove
コマンドを使用してエージェント・サービスをアンインストールできなかった場合は、AMCAgent.sh -forceremove
コマンドを実行して強制的にエージェントをアンインストールします。 -
エージェントがサーバー上に正常に登録されなかった場合、
AMCAgent.sh -forceremove
コマンドを実行して、エージェントをアンインストールする必要があります。AMCAgent.sh -remove
コマンドはこのようなシナリオでは機能しません。
ノート:
エージェントをユーザー・インタフェースから登録解除するには、「Advanced Management Consoleユーザー・インタフェースでのデスクトップの登録解除」を参照してください。-
/etc/systemd/system/
-
/etc/init/
macOSでのAdvanced Management Console エージェントのアンインストール
macOSでは、remove
コマンドを実行して、Advanced Management Consoleエージェントをアンインストールし、Advanced Management Consoleサーバー上のすべてのJava Usage Trackerプロパティ・ファイルを削除できます。
sudo ${AMC_DIR}/bin/AMCAgent.sh -remove
エージェントは、アンインストールの前に、Advanced Management Consoleサーバーで自身を登録解除しようとします。サーバー上でエージェントが登録解除されると、デスクトップ上のすべてのJava Usage Tracker構成ファイル(usagetracker.properties
)も削除されます。
Advanced Management Consoleサーバーにアクセスできない場合は、アンインストールが停止または失敗する可能性があります。この場合は、${AMC_DIR}/bin/AMCAgent.sh -forceremove
コマンドを使用し、最初に登録解除せずに、エージェントを強制的にアンインストールできます。ただし、AMCAgent.exe -forceremove
はusagetracker.properties
ファイルのクリーンアップを実行しません。
AMCAgent.sh -forceremove
コマンドを実行する必要があります。
-
${AMC_DIR}/bin/AMCAgent.sh -remove
コマンドを使用してエージェント・サービスをアンインストールできなかった場合は、${AMC_DIR}/bin/AMCAgent.sh -forceremove
コマンドを実行して強制的にエージェントをアンインストールします。 -
エージェントがサーバー上に正常に登録されなかった場合、
AMCAgent.sh -forceremove
コマンドを実行して、エージェントをアンインストールする必要があります。AMCAgent.sh -remove
コマンドはこのようなシナリオでは機能しません。
ノート:
エージェントをユーザー・インタフェースから登録解除するには、「Advanced Management Consoleユーザー・インタフェースでのデスクトップの登録解除」を参照してください。.plist
ファイルを削除します:
-
/Library/LaunchDaemons/
-
/Library/Application Support/Oracle/Java_AMC
Advanced Management Console ユーザー・インタフェースでのデスクトップの登録解除
-remove
を実行してWindowsおよびmacOSでAdvanced Management Consoleエージェントをアンインストールした後、Advanced Management Consoleを使用して、Advanced Management Consoleサーバーに接続できないデスクトップを削除できます。
Advanced Management Console の配布
Advanced Management Consoleエージェントのバンドルの配布は、Advanced Management Consoleでは行われません。
Advanced Management Consoleエージェントのバンドルは、Advanced Management Console Web UIでダウンロードできます。Microsoft SCCMなどのSoftware Management Systemを使用して、企業内のデスクトップにエージェントのバンドルを配布できます。
使用するSoftware Management Systemでは、Advanced Management Console の安全なエージェントの配布に対応するために、カスタマイズされたオプションを提供する必要があります。このシステムは、管理者権限を使用して次の操作を行う必要があります。
-
「WindowsでのAdvanced Management Consoleエージェントのインストール」の説明に従った、エージェント・バンドルの展開。展開が正しく行われない場合、不適切なファイル・パーミッションが生じるため、エージェントは起動できません。
-
デスクトップ所有者のユーザー資格証明に基づくバンドルの構成。
-
インストール・コマンドを使用したエージェントのインストール。
エージェントが配布された後に、エージェントを受け取った各デスクトップは、デスクトップに構成されたユーザー資格証明を使用してAdvanced Management Console サーバーに登録されます。また、エージェントは自動的にJava使用状況トラッカを構成し、Java使用状況トラッカ・レコードをデスクトップに構成されたユーザー資格証明に関連付けます。その後、エージェントはオペレーティング・システム・ファミリ、バージョン、インストールされたJREなどのデータをAdvanced Management Console サーバーに定期的に報告します。
Advanced Management Consoleサーバーに登録されたデスクトップを表示するには、Advanced Management Console Web UIにログインして、「デスクトップ」タブをクリックします。