6 インストーラ構成

Advanced Management Console を使用すると、管理者はWindowsおよびmacOS用にJavaインストーラ・パッケージを追加できます。

ノート:

Linuxプラットフォーム用のJavaインストーラ・パッケージの追加は、現在サポートされていません。

AMCは、エンタープライズ用Java Runtime (JRE)インストーラ(MSI/PKG)および非エンタープライズ用JREインストーラ(EXE/DMG)をサポートします。カスタマイズされたインストーラ・パッケージには、企業のニーズに応じて設定されたインストール・オプションが含まれています。

このトピックには、次の項があります。

インストーラ構成について

Advanced Management Console の「インストーラ」タブは、「エンタープライズ」サブタブと「非エンタープライズ」サブタブに分かれています。これらの各サブタブは、「Windows」タブおよび「macOS」タブで構成され、それぞれWindowsとmacOSで作成されたインストーラ構成を表示します。最後に変更された日付やカスタマイズされているプロパティの数など、各インストーラに関する情報も表示されます。企業顧客は、JRE用のMSI (Windowsインストーラ)およびPKG (macOSインストーラ)にアクセスできます。これらのファイルには、JREのインストールをカスタマイズするために設定できるインストーラ・プロパティが含まれています。Advanced Management Console を使用すると、これらのオペレーティング・システム上で実行されるデスクトップにJREをデプロイする際に使用する、構成ファイルおよびカスタム・インストーラ・ファイルを作成できます。

必要に応じて、追加構成を作成できます。たとえば、企業の組織でJREをインストールするための要件が異なる場合、組織ごとにカスタム構成を作成できます。カスタム・インストーラ・ファイルを構成ごとに生成することも、構成をファイルにエクスポートし、インストーラの起動時にそのファイルをインストーラに渡すこともできます。

ノート:

どのような種類のインストーラ構成もエンタープライズ・インストーラにのみ適用されます。

初期構成は、JavaバージョンをAdvanced Management Console に追加すると作成されます。この構成は、インストーラ・プロパティのデフォルト設定を示しています。

Javaバージョンの追加

企業で使用するJava Runtime Environment (JRE)バージョンのインストーラ・ファイルがある場合は、このJavaバージョンをAdvanced Management Console に追加します。新しいバージョンのJavaがリリースされたら、各バージョンのインストーラ・ファイルを追加します。デフォルト構成がインストーラ・ファイルの設定に基づいてバージョンごとに作成されます。非エンタープライズJRE (EXE/DMG)をAdvanced Management Console に追加することもできますが、カスタマイズはサポートされていません。

Javaバージョンを追加するには、次のようにします。

  1. Advanced Management Console で、「インストーラ」タブをクリックします。
    「エンタープライズ」サブタブは、デフォルトで強調表示されています。

    Windowsタブがデフォルトで表示されます。ユーザー・インタフェースが実行されていない場合は、AMCユーザー・インタフェースの起動」の説明に従って、AMC UIを起動します。macOS環境でJavaバージョンを追加する場合は、「macOS」タブをクリックします。

  2. 「Javaバージョンの追加」をクリックします。

    Java Web Startアプリケーションがシステムにダウンロードされ起動されます。アプリケーションの実行を許可するよう要求されたら、「実行」をクリックします。

  3. 構成するインストーラの選択ウィンドウで、追加するJRE用のインストーラ・ファイルを選択し、開くをクリックします。

    インストーラ・ファイルをAdvanced Management Console にアップロードした後に、ブラウザ・ページをリフレッシュして、追加されたJavaバージョンおよびインストーラ・ファイルを表示します。

Javaバージョンの横に表示されたインストーラ・ファイルには、インストーラ・プロパティのデフォルト設定が含まれています。これは基本バージョンであり、Advanced Management Console では変更できません。

ノート:

「非エンタープライズ」サブタブをクリックし、このステップを繰り返して、Javaバージョンを非エンタープライズJREに追加します。

インストーラ構成の追加

JavaバージョンをAdvanced Management Console に追加した後に、必要に応じてそのバージョンの構成をさらに追加できます。様々な構成により、サポートする様々なグループ用にインストールをカスタマイズできます。

ノート:

構成関連のトピックは、エンタープライズJREにのみ適用されます。非エンタープライズJREは構成できません。構成せずに使用されます。

インストーラ構成を追加するには、次のようにします。

  1. Advanced Management Console で、「インストーラ」タブをクリックします。「エンタープライズ」サブタブは、デフォルトで強調表示されています。

    「Windows」タブに、Javaバージョンおよび既存の構成のリストが表示されます。「Javaバージョンの追加」を参照してください。macOS環境で構成を追加する場合は、「macOS」タブをクリックします。

  2. 構成を追加します。
    • デフォルト設定を使用して構成を追加するには、関心のあるJavaバージョンの表で「新規構成の追加」をクリックします。

      要求されたら、構成の名前を入力します。プロパティのページが表示されます。

    • 既存の構成の設定を使用して構成を追加するには、その構成の「アクション」列で「複製」をクリックします。

      プロパティのページが表示されます。構成の名前はデフォルトで、複製された構成の名前の後に-copyが付いたものに設定されます。「構成」フィールドを編集して名前を変更します。

  3. 必要に応じてプロパティを設定します。

    プロパティをデフォルト設定から変更すると、「デフォルトの設定」列に「リセット」オプションが表示されます。プロパティのデフォルト値をリストアするには、「リセット」をクリックします。既存の構成を複製してプロパティを変更した場合、リセットによってプロパティは、複製された構成の値ではなく、デフォルト値に設定されます。

  4. 構成を保存するには、「保存」をクリックします。

インストーラ構成の編集

Advanced Management Console では、既存のインストーラ構成を必要に応じて変更できます。

インストーラ構成を編集するには、次のようにします。

  1. Advanced Management Console で、「インストーラ」タブをクリックします。「エンタープライズ」サブタブは、デフォルトで強調表示されています。

    「Windows」タブに、Javaバージョンおよび既存の構成のリストが表示されます。

    macOS環境で構成を編集する場合は、「macOS」タブをクリックします。

  2. 編集する構成の「アクション」列で「編集」をクリックします。

    プロパティのページが表示されます。

  3. 必要に応じて設定を変更します。

    プロパティをデフォルト設定から変更すると、「デフォルトの設定」列に「リセット」オプションが表示されます。プロパティのデフォルト値をリストアするには、「リセット」をクリックします。

  4. 構成を保存するには、「保存」をクリックします。

構成を編集する前に作成したカスタマイズ済のMSIファイルおよびエクスポート済の構成ファイルは変更されません。

インストーラ構成の削除

構成が必要なくなった場合は、Advanced Management Console からこのインストーラ構成を削除できます。

インストーラ構成を削除するには、次のようにします。
  1. Advanced Management Console で、「インストーラ」タブをクリックします。「エンタープライズ」サブタブは、デフォルトで強調表示されています。

    「Windows」タブに、Javaバージョンおよび既存の構成のリストが表示されます。macOS環境から構成を削除する場合は、「macOS」タブをクリックします。

  2. 削除する構成の「アクション」列で「削除」をクリックします。
  3. 要求されたら、削除を確認します。

    ページが自動的にリフレッシュされ、インストーラ構成が削除されたことが表示されます。

  4. (オプション)削除された構成から作成したカスタマイズ済のMSIファイルおよびエクスポート済の構成ファイルを手動で削除します。

インストーラ・ファイルへの構成の適用

カスタム・インストーラ・ファイルを作成するには、Advanced Management Console でインストーラ構成をJavaバージョン用の基本インストーラ・ファイルに適用します。これで、企業でJava Runtime Environment (JRE)をインストールするために必要な設定がカスタム・インストーラ・ファイルに含まれるようになります。

インストーラ・ファイルに構成を適用するには、次のようにします。
  1. Advanced Management Console で、「インストーラ」タブをクリックします。「エンタープライズ」サブタブは、デフォルトで強調表示されています。

    「Windows」タブに、Javaバージョンおよび既存の構成のリストが表示されます。

    ノート:

    macOS環境では、インストーラ・ファイルに構成を適用することはできません。
  2. カスタムMSIファイルの作成に使用する構成の「アクション」列で「MSIへの適用」をクリックします。

    Java Web Startアプリケーションがシステムにダウンロードされ起動されます。アプリケーションの実行を許可するよう要求されたら、「実行」をクリックします。

  3. 「構成済MSIファイルに名前を付けて保存」ウィンドウで、カスタムMSIファイルを保存する場所に移動し、ファイルに名前を指定します。
  4. 「保存」をクリックして、基本MSIのダウンロードおよび構成の適用を開始します。

    カスタマイズ済のMSIファイルが正常に保存されると、「ファイル'file-name'のパッチ適用が正常に行われました」というメッセージが表示されます。

このインストーラ(MSI)ファイルをシステム管理ソフトウェアとともに使用してJREを配布し、企業で必要な設定でインストールされるようにします。必要に応じて、コマンドラインまたは構成ファイルから渡された設定でMSIファイルの設定をオーバーライドできます。

ファイルへのインストーラ構成のエクスポート

インストーラの構成ファイルは、「ファイルへのエクスポート」オプションを使用してエクスポートできます。この構成には、関連するJavaバージョン・インストーラに適用できるカスタマイズされた設定が含まれており、カスタマイズされたインストールを実行するために使用できます。

インストーラ構成をファイルにエクスポートするには、次のようにします。
  1. Advanced Management Console で、「インストーラ」タブをクリックします。「エンタープライズ」サブタブは、デフォルトで強調表示されています。

    「Windows」タブに、Javaバージョンおよび既存の構成のリストが表示されます。macOS環境のインストーラ構成をエクスポートする場合は、「macOS」タブをクリックします。

  2. エクスポートする構成の「アクション」列で「ファイルへのエクスポート」をクリックします。

    ファイルをテキスト・エディタで開くか、ファイルを保存するかのいずれかを要求されます。

    • ファイルを保存するには、ファイルに保存を選択します。

      ファイルを保存する場所にナビゲートし、好みの名前を入力します。「保存」をクリックします。

    • ファイルをエディタで表示するには、「次で開く」を選択し、使用するエディタを選択します。

      必要な変更を行った後、選択した場所にファイルを保存します。

JREをインストールする際には、MSIファイルのインストール時に作成したファイルを渡します。このステップは、MSIインストール時に作成されたファイルにカスタム設定を指定するために必要です。インストールするJREのバージョンは、必ず構成ファイルを作成したJREのバージョンと一致させます。構成ファイルの設定により、MSIファイルの設定がオーバーライドされたことを確認します。コマンドラインからの設定により、構成ファイルとMSIファイルの両方がオーバーライドされます。

この構成ファイルを使用すると、MSIファイルを複数作成しなくても構成をテストできます。また、すべての組織に対してほとんどの設定が同じである場合、大多数の設定用にカスタムMSIファイルを作成して、異なっている少数の設定用の構成ファイルを渡します。

インストーラ構成の属性

Advanced Management Console の「インストーラ」タブには、使用可能なインストーラ構成および属性に関する情報が表示されます。Advanced Management Console に追加された各Javaバージョンの構成がJavaバージョンごとにグループ化されます。

次の表に、各構成に表示される情報を示します。

属性 説明

構成

構成の名前

作成日

構成が作成された日時

最終変更日

直近の変更日時

カスタマイズされたプロパティの数

デフォルト値以外の値であるプロパティの数

アクション

構成に使用できるアクション

インストーラ構成のプロパティ

プロパティ設定は、Java Runtime Environment (JRE)のインストールを管理するために使用します。これらの設定は、デプロイメント・ルール・セットの場所、JREのインストール先、ブラウザでJavaアプリケーションの実行を許可するかどうかといったことを制御します。

使用可能なプロパティは、JREのバージョンによって異なります。『MSI Enterprise JREインストーラ・ガイド for Windows』インストーラ構成ファイルのオプションに関する項を参照してください。