3 Advanced Management Console に対するMySQLデータベースのインストールと構成

AMCのデータベースは、すべてのデータをホストするためのデータ・ストレージを備えています。データベースには、MSIファイル、およびアプリケーション、デプロイメント・ルール、デプロイメント・ルール・セットに関する情報が保存されます。また、エージェント、Java Runtime Environment (JRE)の統計情報およびJavaインストーラ構成に関する情報も格納されます。

AMCは、Oracle Databaseでもサポートされています。

このトピックには、AMCに対するソフトウェア要件とMySQLのインストールおよび構成について説明する、次の各項が含まれています:

MySQLデータベースのソフトウェア要件

Advanced Management ConsoleとともにMySQLデータベースを使用するには、Advanced Management Consoleコンポーネントのソフトウェアの前提条件とシステム要件」で示されているMySQL Serverのバージョンをダウンロードしてインストールします。

Advanced Management Console に対するMySQLデータベースのインストール

このトピックには、様々なプラットフォームでのAdvanced Management Console に対するMySQLインストールおよび構成設定手順について説明する、次の各項が含まれています。

WindowsでのMySQLデータベースのインストール

MySQLデータベースのインストールと構成:

  1. AMC用にMySQLデータベースをインストールするには、インストール・タイプに「Server only」を選択し、構成タイプに「Server Computer」を選択します。

  2. MySQL ServerをWindowsサービスとして構成します。

  3. 設定ウィザードの手順に従って、インストールと構成を完了します。

    AMC用のMySQLデータベースの設定:

  4. MySQLコマンドライン・クライアントを起動します。クライアントを起動するには、コマンド・プロンプト・ウィンドウにコマンドmysql -u root -p を入力します。

    rootパスワードがMySQLに定義されていない場合のみ-pオプションが必要です。必要な場合にはパスワードを入力します。

  5. ユーザー(amcなど)および強力なパスワードを作成します:

    mysql> create user 'amc' identified by 'amc';

    マシン(ユーザーのlocalhost)など,へのアクセスを制限するには、ユーザーを次のように作成します。

    mysql> create user 'amc'@'localhost' identified by 'amc';

  6. データベース(amcdbなど)を作成し、ユーザー(amcなど)にすべてのアクセス権を付与します:

    mysql> create database amcdb;

    mysql> grant all on amcdb.* to 'amc';

    ノート:

    このトピックで示したMySQLデータベース・ユーザーの資格証明は例です。Advanced Management Console はMySQLデータベース・ユーザーの資格証明を認識する必要はありません。MySQLデータベース・ユーザーの資格証明はアプリケーション・サーバーでデータ・ソース接続を構成する場合にのみ必要です。
  7. AMCエージェント・インストール・バンドルやMSIバイナリなど、大規模なBLOBエントリを処理するようにMySQLのインストールを構成します。BLOBエントリを処理するには、MySQLオプション・ファイルを編集します。

    my.ini MySQLオプション・ファイルへの更新は、管理者が行う必要があります。

    my.iniファイルを編集するには、次のようにします。

    1. my.iniファイルをエディタで開きます。管理者権限でファイルを編集する必要があります。

      デフォルトでは、オプション・ファイルは%PROGRAMDATA%\MySQL\MySQL Server <version no>\my.iniにあります。

    2. my.ini[mysqld]セクションにあるmax_allowed_packetオプションとinnodb_log_file_sizeオプションを次に示す値に設定します。

      [mysqld]
      max_allowed_packet=300M
      innodb_log_file_size=768M
      

      ノート:

      設定値をオーバーライドするmax_allowed_packetおよびinnodb_log_file_sizeの値が他にないことを確認してください。
    3. MySQLサービスを再起動して変更を適用します。MySQLはWindowsサービスであるため、Windowsサービスの管理者ページから起動または停止できます。

LinuxでのMySQLのインストールと構成

次に示すのは、Linuxオペレーティング・システムのOracle Linuxディストリビューションに対してMySQLデータベースをインストールして構成する手順の例です。

ノート:

MySQLコマンドはバージョンごとに変わる可能性があります。最新のコマンドは、『MySQL Reference Manual』を参照してください。

インストールを続行する前に、MySQL YUMリポジトリがシステムのリポジトリ・リストに追加されていることを確認します。これは、MySQLが提供するRPMをインストールすることで実行できる1回かぎりの操作です。

  1. MySQLデータベース・サーバーのパッケージをインストールします。

    YUMツールを使用して、MySQLをOracle Linuxにインストールできます: sudo yum install mysql-community-server

    ノート:

    rootユーザーのパスワードは自動生成されます。自動生成パスワードを抽出するには、次のコマンドを使用します:
    grep 'A temporary password is generated for root@localhost' /var/log/mysqld.log |tail -1
  2. MySQLサービスを開始します。

    sudo systemctl start mysqld

  3. MySQLコマンドライン・クライアントを起動します。

    mysql -u root -p

    rootパスワードがMySQLに定義されていない場合のみ-pオプションが必要です。必要な場合にはパスワードを入力します。

    ノート:

    必要に応じて、次のコマンドを使用してパスワードをリセットします:
    ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED BY '<strong password>';
  4. ユーザー(amcなど)および強力なパスワードを作成します:

    mysql> create user 'amc' identified by '<strong password>';

    マシン(ユーザーのlocalhostなど)へのアクセスを制限するには、ユーザーを次のように作成します。

    mysql> create user 'amc'@'localhost' identified by '<strong password>';

  5. 次のように、データベース(amcdbなど)を作成し、ユーザー(amc2など)にすべてのアクセス権を付与します:

    mysql> create database amcdb;

    mysql> grant all on amcdb.* to 'amc2';

    ノート:

    このトピックで示したMySQLデータベース・ユーザーの資格証明は例です。Advanced Management Console はMySQLデータベース・ユーザーの資格証明を認識する必要はありません。MySQLデータベース・ユーザーの資格証明はアプリケーション・サーバーでデータ・ソース接続を構成する場合にのみ必要です。
  6. AMCエージェント・インストール・バンドルやMSIバイナリなど、大規模なBLOBエントリを処理するようにMySQLのインストールを構成します。BLOBエントリを処理するには、my.cnfファイルを編集します。詳細は、MySQLオプション・ファイルを参照してください。

    my.cnfファイルを編集するには:

    1. my.cnfファイルをエディタで開きます。my.cnfファイルは次の場所にあります。

      • /etc/my.cnf

      • /etc/mysql/my.cnf

      • $MYSQL_HOME/my.cnf

      • [datadir]/my.cnf

    2. [mysqld]セクションにあるmax_allowed_packetおよびinnodb_log_file_sizeオプションを次に示す値に設定します:
      [mysqld]
      max_allowed_packet=300M
      innodb_log_file_size=768M
      

      ノート:

      設定値をオーバーライドするmax_allowed_packetおよびinnodb_log_file_sizeの値が他にないことを確認してください。
    3. MySQLサービスを再起動して変更を適用します。

      sudo systemctl mysqld restart