1 MSI Enterprise JREインストーラを使用したJREのインストール

Microsoft Windowsインストーラ(MSI) Enterprise JREインストーラを使用して、Java Runtime Environment (JRE) for Windowsをインストールおよびアンインストールできます。

ノート:

MSI Enterprise JREインストーラは、Oracle Java SEサブスクリプションおよび他のレガシー製品(Oracle Java SE Advanced、Oracle Java SE Suiteなど)の一部として使用でき、My Oracle Support (MOS)を介したダウンロードでのみ利用できます。

Microsoft Windowsインストーラ(MSI) Enterprise JREインストーラによって、ユーザーは企業全体にJREをインストールできます。これはWindowsインストーラ3.0を完全にサポートしているため、システム管理ソフトウェア(Systems Management Server (SMS)およびSystems Center Configuration Manager (SCCM)など)と完全に互換性があります。これらのソフトウェア管理スイートによって、企業全体にソフトウェアを安全にデプロイできます。MSI Enterprise JREインストーラで指定できる機能およびオプションに加えて、Java Usage Trackerの構成ファイルおよびデプロイメント・ルール・セットを指定できます。

この項には次のトピックが含まれます:

システム要件

JREをインストールする前に、最小限のシステム要件を満たしていることを確認します。

最低限のプロセッサ、ディスク領域およびメモリーの要件は、『Java Platform, Standard Editionインストレーション・ガイド』JDKおよびJREのWindowsシステム要件に関する項を参照してください。

問題がある場合は、Java Platform, Standard Editionトラブルシューティング・ガイドJavaの一般的なトラブルシューティングに関する項を参照するか、http://bugreport.java.com/bugreport/でバグ・レポートを送信してください。

MSI Enterpriseインストーラを使用したJREのインストール

JRE 8をインストールするには、ご使用のシステムに適したOracle JRE 8 MSI Enterpriseインストーラをダウンロードして実行します。JRE 8 MSI Enterpriseインストーラは純粋な.msiインストーラとしてパッケージ化され、最小限のダイアログで実行されます。JREのサイレント・インストールをサポートし、コマンド行パラメータ、パラメータ・ファイル、またはサード・パーティのMSIカスタマイズ・ツールを使用してカスタマイズできます。

JRE 8をインストールするには、管理権限が必要です。

  1. 必要なバージョンのMSI Enterprise JREインストーラを、My Oracle SupportのMOSでサポートされているJava SEのダウンロード(ドキュメントID 1439822.1)からダウンロードします。
    1. 必要なMSIインストーラ更新のパッチ番号をクリックします。たとえば、32991008は、Oracle JRE 8 Update 291 b35 Enterpriseインストーラのパッチ番号です。
      「詳細」表では、更新はメジャー・バージョン(8や11など)でグループ化され、最新の更新がリストの最上部に表示されます。
    2. 「パッチと更新版」タブが開き、パッチ番号、製品名およびパッチのその他の詳細が表示されます。パッチをダウンロードする前に、これがMSI Enterprise JREインストーラの必要なバージョンであることを確認します。
    3. 「プラットフォーム」ドロップダウン・リストで、オペレーティング・システムを選択し、「ダウンロード」ボタンをクリックします。
    4. .zipファイルのダウンロード・リンクを含む新しいダイアログ・ボックスが表示されます。リンクをクリックし、ポップアップ・メニューから「名前を付けて保存」を選択して、選択したディレクトリにファイルをダウンロードします。
  2. .zipファイルの内容を抽出し、.msiファイルをダブルクリックしてインストーラを実行します。
    • サポートされているWindowsインストーラ環境下で、管理用の権限でインストーラを実行します。
    • インストーラは、JavaコンテンツがWebブラウザで無効化されているかどうかを通知し、それを有効化する手順を提供します。以前にアプレットおよびJava Web Startアプリケーションの一部のセキュリティ・プロンプトを非表示にした場合、インストーラによりプロンプトを復元するオプションが提供されます。
    • JREがシステムにインストールされている場合、Java Access Bridgeはデフォルトで無効になっています。Java Access Bridgeの有効化に必要な手順は、『Javaアクセシビリティ・ガイド』Microsoft WindowsでのJava Access Bridgeの有効化とテストに関する項を参照してください。
  3. JREのインストールが完了したら、MSIインストーラ・ファイルを削除して、ディスク領域を回復できます。
インストールの完了後、Windowsの「スタート」メニューの「Java」項目を使用して、Javaの重要な情報や機能、ヘルプ、Javaコントロール・パネルにアクセスしたり、更新を確認したりできます。

コマンド行からのJREのインストール

JREをインストールするには、ご使用のシステムに適したOracle JRE MSI Enterpriseインストーラをダウンロードして、コマンド行から実行します。

  1. 必要なバージョンのMSI Enterprise JREインストーラを、My Oracle SupportのMOSでサポートされているJava SEのダウンロード(ドキュメントID 1439822.1)からダウンロードします。
    1. 必要なMSIインストーラ更新のパッチ番号をクリックします。たとえば、32991008は、Oracle JRE 8 Update 291 b35 Enterpriseインストーラのパッチ番号です。
      「詳細」表では、更新はメジャー・バージョン(8や11など)でグループ化され、最新の更新がリストの最上部に表示されます。
    2. 「パッチと更新版」タブが開き、パッチ番号、製品名およびパッチのその他の詳細が表示されます。パッチをダウンロードする前に、これがMSI Enterprise JREインストーラの必要なバージョンであることを確認します。
    3. 「プラットフォーム」ドロップダウン・リストで、オペレーティング・システムを選択し、「ダウンロード」ボタンをクリックします。
    4. .zipファイルのダウンロード・リンクを含む新しいダイアログ・ボックスが表示されます。リンクをクリックし、ポップアップ・メニューから「名前を付けて保存」を選択して、選択したディレクトリにファイルをダウンロードします。
  2. .zipファイルの内容を抽出し、管理者権限でMS-DOSプロンプトを開きます。
  3. 実行するインストールの種類に応じて、次のコマンドのいずれかを実行します。
    • 基本UIモード:
      msiexec.exe /i installer.msi [INSTALLCFG=configuration_file_path] [options] /qb
    • サイレントまたは無人モード:
      msiexec.exe /i installer.msi [INSTALLCFG=configuration_file_path] [options] /qn 

    次に、これらのコマンドで使用される変数について説明します。

ログ・ファイルの作成

ログ・ファイルを使用して、インストールが成功したことを確認できます。

インストールを記述するログ・ファイルを作成するには、インストール・コマンドに/L C:\path\setup.logを追加し、ログ・ファイルの末尾までスクロールして確認します。

ログ・ファイルの作成の例を次に示します。

msiexec.exe /i installer.msi /qn /L C:\path\setup.log 

この例では、ログはC:\path\setup.logファイルに書き込まれます。

JREの静的なインストールの実行

Java Updateの実行中にJREをインストールしたままにするには、JREの静的なインストールを実行します。

JREの静的なインストールを実行するには、コマンド行オプションまたは構成ファイル・オプションとしてSTATIC=1を指定します。

同じJREファミリの新しいバージョンは、別々のディレクトリにインストールされます。このモードでは、製品の特定のバージョンのJREを必要とするベンダーが、確実にJREが新しいバージョンで上書きされないようにすることを保証します。

静的なJREのデフォルトのインストール・ディレクトリは、C:\Program Files (x86)\Java\jren (32ビット・バージョン)またはC:\Program Files\Java\jren (64ビット・バージョン)で、nは、Java SEの完全なリリースおよび更新番号です(たとえば、JREリリース8 update 20の場合はn = 18.0_20)。

Java削除ツールとJavaアンインストール・ツールを使用したJREのアンインストール

JREをアンインストールするには、Java削除ツールまたはJavaアンインストール・ツールを使用します。

  • Java削除ツールを使用してJREをアンインストールするには、Microsoft Windowsの「コントロール パネル」にある「プログラムの追加と削除」ユーティリティを使用します。Java削除ツールは、アンインストール・プロセスと統合され、古いJREを削除する手順を示します。
  • オンラインのJavaアンインストール・ツールを使用してJREをアンインストールするには、https://www.java.com/en/download/uninstallapplet.jspにアクセスします

    Javaアンインストール・ツールは、Javaの旧バージョンを検出してアンインストールすることで、コンピュータのセキュリティの向上を支援します。アンインストール・ツールはコンピュータ上のJavaバージョンのリストを表示し、古くなったバージョンを削除します。

ノート:

システム管理者が組織のデプロイメント・ルール・セットを指定した場合、Javaアンインストール・ツールは実行されません。

デプロイメント・ルール・セットによって、企業は、Javaデスクトップ環境を直接管理し、JavaアプレットやJava Web Startアプリケーションのセキュリティ・ポリシーがかつてないほど厳しくなっている環境の下で、レガシー・ビジネス・アプリケーションを使用し続けることができます。デプロイメント・ルール・セットを使用して、管理者はアプレットおよびJava Web Startアプリケーションのルールを指定できます。このようなルールで、特定のJREバージョンを使用する必要があることを指定できます。したがって、必要なJREがアンインストールされないようにするデプロイメント・ルール・セットが検出された場合、Javaアンインストール・ツールは実行されません。

Java Platform, Standard Editionデプロイメント・ガイドデプロイメント・ルール・セットを参照してください。

コマンド行を使用したJREのアンインストール

コマンド行からJREをアンインストールできます。

JREをアンインストールするには、次のコマンドを実行します。

msiexec /x {MSI product code of JRE} 

コマンドでは、アンインストールするJREバージョンのMSI製品コードを使用します。次の例では、中カッコ内の値がアンインストールするJREのMSI製品コードです。太字のテキストはアンインストールするJREバージョンです。

JDK 8の例:
  • 次のコマンドでは、32ビットのJREバージョン1.8.0_25がアンインストールされます。

    msiexec /x {26A24AE4-039D-4CA4-87B4-2F83218025F0} 
  • 次のコマンドでは、64ビットのJREバージョン1.8.0_25がアンインストールされます。

    msiexec /x {26A24AE4-039D-4CA4-87B4-2F86418025F0}