javah - C ヘッダとスタブファイルジェネレータ

javah は、JavaTM クラスから C ヘッダファイルと C ソースファイルを作成します。これらのファイルは、Java プログラミング言語で書かれたコードと、C などのその他の言語で書かれたコードを接続し、コードが相互に作用するようにします。

形式

javah [ options ] fully-qualified-classname. . .
javah_g [ options ] fully-qualified-classname. . .

解説

javah は、ネイティブメソッドを実装するために必要な C ヘッダとソースファイルを生成します。作成されたヘッダとソースファイルは、ネイティブソースコードからオブジェクトのインスタンス変数を参照するために C プログラムによって使用されます。.h ファイルは、対応するクラスと一致する配置を持つ構造体定義を含みます。構造体のフィールドは、クラスのインスタンス変数に対応します。

ヘッダファイルとその中で宣言される構造体の名前はクラスの名前から派生します。javah に渡されるクラスがパッケージの中にある場合、パッケージ名はヘッダファイル名と構造体名の両方に付加されます。下線 (_) が名前の区切り文字として使用されます。

デフォルトでは javah は、コマンド行にリストされる各クラスのヘッダファイルを作成し、現在のディレクトリにファイルを置きます。ソースファイルを作成するには、-stubs オプションを使用してください。1 つのファイルの中に、リストされたすべてのクラスの結果を連結するには、-o オプションを使用してください。

新しいネイティブメソッドインタフェースの Java Native Interface (JNI) は、ヘッダ情報またはスタブファイルを必要としません。現行では、javah は、JNI 形式のネイティブメソッドに必要なネイティブメソッド機能プロトタイプを生成します。デフォルトでは、javah は JNI 形式で出力され、その結果は .h ファイルに格納されます。

javah_g は、jdb のようなデバッガに適した、javah の最適化されていないバージョンです。

オプション

-o outputfile
コマンド行にリストされたすべてのクラスに対して、結果のヘッダまたはソースファイルを連結して outputfile に格納します。-o または -d のどちらか一方だけが使われます。

-d directory
javah がヘッダファイルまたはスタブファイルを保存する、ディレクトリを設定します。-d または -o のどちらか一方だけが使われます。

-stubs
javah が、Java オブジェクトファイルから C 宣言を生成します。

-verbose
詳細出力を指定し、作成ファイルの状態に関するメッセージを、javah が標準出力に出力します。

-help
javah の使用法についてのヘルプメッセージを出力します。

-version
javah のバージョン情報を出力します。

-jni
JNI 形式のネイティブファイル機能プロトタイプを含む出力ファイルを、javah が作成します。これは標準出力であるため、-jni の使用はオプションです。

-classpath path
クラスを探すために javah が使用するパスを指定します。デフォルトまたは CLASSPATH 環境変数の設定をオーバーライドします。ディレクトリは、セミコロンで分割します。したがって、path の一般形式は次のようになります。
   .;<your_path>
たとえば、パスの指定は次のとおりです。
   .;C:\users\dac\classes;C:\tools\java\classes
-bootclasspath path
ブートストラップクラスをロードするパスを指定します。ブートストラップクラスは、デフォルトでは jre\lib\rt.jar および jre\lib\i18n.jar にある、コア Java プラットフォームを実装するクラスです。

-old
古い JDK1.0 形式のヘッダファイルを生成するように指定します。

-force
出力ファイルが常に書き込まれるように指定します。

環境変数

CLASSPATH
ユーザ定義クラスへのパスをシステムに指定します。ディレクトリはセミコロンで分割します。次に例を示します。
   .;C:\users\dac\classes;C:\tools\java\classes

関連項目

javac, java, jdb, javap, javadoc