servertoolコマンド行ツールは、永続サーバーを登録、登録解除、起動および停止する場合に使用します。
形式
servertool -ORBInitialPort nameserverport [ options ] [ commands ]
optionsコマンド行オプションです。「servertoolのオプション」を参照してください。
commandsコマンド行コマンドです。「servertoolコマンドの使用方法」を参照してください。
コマンドを入力しないでservertoolを起動すると、コマンド行ツールとしてservertool>プロンプトが表示されます。servertool >プロンプトにコマンドを入力します。
コマンドを入力してservertoolを起動すると、Java IDLサーバー・ツールが起動し、コマンドを実行して終了します。
-ORBInitialPort nameserverportオプションは必須です。nameserverportの値には、orbdが実行され、着信要求を待機しているポートを指定する必要があります。
注意:
Oracle Solarisの場合、1024より小さいポート上でプロセスを開始するには、rootユーザーになる必要があります。nameserverportの値として1024以上のポート番号を使用することをお薦めします。
説明
servertoolコマンドは、開発者が永続サーバーを登録、登録解除、起動およびシャットダウンするためのコマンド行インタフェースを提供します。コマンド行コマンドを使って、サーバーに関する様々な統計情報を取得できます。「servertoolコマンドの使用方法」を参照してください。
servertoolのオプション
-ORBInitialHost nameserverhostこのオプションは、ネーム・サーバーが稼働し、着信要求をリスニングするホスト・マシンを指定する場合に必要です。nameserverportの値には、orbが実行され、要求を待機しているポートを指定する必要があります。このオプションを指定しない場合のデフォルト値はlocalhostです。orbdとservertoolが異なるマシン上で実行されている場合は、orbdが実行されているホストの名前またはIPアドレスを指定する必要があります。
注意:
Oracle Solarisの場合、1024より小さいポート上でプロセスを開始するには、rootユーザーになる必要があります。nameserverportの値として1024以上のポート番号を使用することをお薦めします。
-JoptionJava仮想マシンにoptionを渡します(optionは、Javaアプリケーション起動ツールのリファレンス・ページに記載されているいずれかのオプション)。たとえば、-J-Xms48mと指定すると、スタートアップ・メモリーは48Mバイトに設定されます。「java」を参照してください。
servertoolコマンドの使用方法
servertoolコマンドは、コマンド行コマンドを指定して起動することも、指定せずに起動することもできます。
コマンドを指定せずにservertoolを起動した場合は、コマンド行ツールでコマンドを入力できるservertoolプロンプト(servertool >)が表示されます。
コマンドを指定してservertoolを起動した場合は、Java IDLサーバー・ツールが起動し、コマンドを実行して終了します。
register -server server-class-name -classpath classpath-to-server [ -applicationName application-name -args args-to-server -vmargs flags-for-JVM ]Object Request Broker Daemon (ORBD)に新規永続サーバーを登録します。サーバーが未登録の場合、登録されて起動されます。このコマンドによって、-serverオプションで識別されるサーバーのmainクラス内でインストール・メソッドが呼び出されます。このインストール・メソッドは、public static void install(org.omg.CORBA.ORB)になっている必要があります。インストール・メソッドはオプションであり、データベース・スキーマの作成などの独自のサーバー・インストール動作を開発者が指定できます。
unregister -serverid server-id | -applicationName application-name サーバーIDまたはアプリケーション名を使用してORBDからサーバーの登録を解除します。このコマンドによって、-serverオプションで識別されるサーバーのmainクラス内でアンインストール・メソッドが呼び出されます。このuninstallメソッドは、public static void uninstall(org.omg.CORBA.ORB)になっている必要があります。uninstallメソッドはオプションであり、installメソッドの動作を元に戻すなどの独自のサーバー・アンインストール動作を開発者が指定できます。
getserverid -applicationName application-nameapplication-nameの値に対応するサーバーIDを返します。
listORBDに登録されているすべての永続サーバーに関する情報を一覧表示します。
listappnames現在ORBDに登録されているすべてのサーバーのアプリケーション名を一覧表示します。
listactiveORBDによって起動され、現在実行されているすべての永続サーバーに関する情報を一覧表示します。
locate -serverid server-id | -applicationName application-name [ -endpointTypeendpointType ]登録されたサーバーで作成したすべてのORBの特定の型について端点(ポート)を検出します。サーバーが実行されていない場合、起動されます。endpointTypeの値を指定しなかった場合、サーバーのORBごとに関連付けられているplain型またはnon-protected型のエンドポイントが返されます。
locateperorb -serverid server-id | -applicationName application-name [ -orbidORB-name ]登録されたサーバーの特定のObject Request Broker (ORB)で登録されたすべてのエンドポイント(ポート)を検出します。サーバーが実行されていない場合、起動されます。orbidを指定しなかった場合は、デフォルト値の""がorbidに割り当てられます。ORBのいずれかが空文字列のorbidで作成されている場合、登録したポートがすべて返されます。
orblist -serverid server-id | -applicationName application-nameサーバー上に定義されたORBのORBIdを一覧表示します。ORBIdはサーバーで作成されたORBの文字列名です。サーバーが実行されていない場合、起動されます。
shutdown -serverid server-id | -applicationName application-nameORBDに登録されたアクティブなサーバーを停止します。このコマンドの実行中に、-serveridまたは-applicationNameパラメータで指定されたクラス内に定義されたshutdownメソッドも呼び出されてサーバー・プロセスをシャットダウンします。
startup -serverid server-id | -applicationName application-nameORBDに登録されたサーバーを起動します。サーバーが実行されていない場合は、このコマンドでサーバーが起動されます。サーバーがすでに実行されている場合は、エラー・メッセージが表示されます。
helpサーバーでservertoolコマンドで使用できるすべてのコマンドを一覧表示します。
quitservertoolコマンドを終了します。