3 LinuxプラットフォームでのJDKのインストール

このトピックでは、LinuxプラットフォームでのJDKのインストール手順とシステム要件について説明します。

LinuxプラットフォームでのJDKのインストールに関する一般的なノート

ルート・アクセス権

このトピックでは、LinuxプラットフォームにJDK 12をインストールする場合の一般的な情報を提供します。

JDKをインストールすると、jdk–12.interim.update.patchと呼ばれるディレクトリが自動的に作成されます。

ノート:

Java SE Runtime Environmentを特定の場所(JDKの場合は/usr/jdkなど)にインストールした場合は、ルート資格証明でログインして必要な権限を取得する必要があります。ルート・アクセス権がない場合、ホーム・ディレクトリまたは書込み権限のあるサブディレクトリに、Java SE Runtime Environmentをインストールします。

ファイルの上書き

jdk–12.interim.update.patchという名前のサブディレクトリを含むディレクトリにソフトウェアをインストールした場合、新しいソフトウェアによって、そのディレクトリにある同じ名前のファイルが上書きされます。保持しておきたいファイルがある場合は、古いディレクトリの名前を変更します。

システム・プリファレンス

デフォルトでは、インストール・スクリプトは、システム・プリファレンスのバッキング・ストアがJDKのインストール・ディレクトリ内に作成されるように、システムを構成します。JDKをネットワーク・マウントされたドライブにインストールした場合、他のマシン上のJava Runtime Environmentと共有するために、システム・プリファレンスをエクスポートできます。

LinuxプラットフォームにJDKをインストールする場合のシステム要件

サポートされているプラットフォーム、オペレーティング・システムおよびブラウザの詳細は、Oracle JDKの動作保証済システム構成を参照してください。

LinuxプラットフォームでのJDKのインストール手順の表記

JDKのインストール手順にはバージョンの表記が含まれています。この表記により、機能、一時および更新のバージョン情報を表します。

たとえば、JDK 12、一時0、更新0、パッチ0をインストールする場合、このバンドルの名前は次の文字列で表現されます。

jdk-12.interim.update.patch-linux-x64_bin.tar.gz

この文字列は次のようになります。
jdk-12-linux-x64_bin.tar.gz

アーカイブ・バイナリおよびRPMパッケージを使用したLinuxでのJDKのインストール

アーカイブ・バイナリ・ファイルまたはRed Hat Package Manager (RPM)パッケージからLinuxプラットフォームにJava Development Kit (JDK)をインストールできます。

次のいずれかの手順を使用してインストールを実行できます。

  • アーカイブ・バイナリから(.tar.gz): この方法では、他のJDKインストールに影響を与えることなく、現在のユーザーのJDKのプライベート・バージョンを任意の場所にインストールできます。ただし、一部の機能を使用できるようにするため手動のステップが必要になることがあります。アーカイブ・バイナリを使用してJDKのダウンロードとインストールを実施する場合に使用できるオプションについては、次の表を参照してください。

  • RPMパッケージから (.rpm): この方法では、すべてのユーザーのJDKのシステム全体のインストールを実行でき、ルート・アクセス権が必要になります。RPMベースのOracle Linuxプラットフォームは、Red HatおよびSuSEに基づいています。RPMパッケージを使用してJDKのダウンロードとインストールを実施する場合に使用できるオプションについては、次の表を参照してください。

ノート:

アプリケーションのテストにはJDKを使用できるので、JREは別途必要ありません。

次の表は、LinuxプラットフォームでのJDK 12リリースのダウンロードおよびインストールのオプションおよび手順を示しています。

ダウンロード・ファイル 手順 アーキテクチャ インストールを実行できるユーザー
jdk-12.interim.update.patch-linux-x64.tar.gz Linuxプラットフォームでの64ビットJDK 12のインストール 64ビット すべてのユーザー
jdk-12.interim.update.patch-linux-x64.rpm RPMベースのLinuxプラットフォームでの64ビットJDKのインストール 64ビットのRPMベースのLinux Root

Linuxプラットフォームでの64ビットJDK 12のインストール

64ビットLinux用のJDKをアーカーブ・バイナリ・ファイル(.tar.gz)からインストールできます。

Linuxプラットフォームに64ビットJDKをインストールするには:
  1. ファイルjdk-12.interim.update.patch_linux-x64_bin.tar.gzをダウンロードします。

    ファイルをダウンロードする前に、ライセンス契約に同意する必要があります。アーカイブ・バイナリは、(rootユーザーだけでなく)誰もが、書込みアクセス権を持つ任意の場所にインストールできます。

    .tar.gzアーカイブ・ファイル(tarボールとも呼ばれる)は、1ステップで解凍し展開できるファイルです。

  2. JDKをインストールする場所にディレクトリを変更し、.tar.gzアーカイブ・バイナリを現在のディレクトリに移動します。
  3. tarボールを解凍し、JDKをインストールします。

    $ tar zxvf jdk-12.interim.update.patch_linux-x64_bin.tar.gz

    Java Development Kitファイルは、jdk-12.interim.update.patchと呼ばれるディレクトリにインストールされます。

  4. ディスク領域を節約する場合は、.tar.gzファイルを削除します。

RPMベースのLinuxプラットフォームでの64ビットJDKのインストール

システムの場所にあるRPMバイナリ・ファイル(.rpm)を使用して、Red HatやSuSEなどの64ビットRPMベースのLinuxプラットフォームにJDKをインストールできます。

sudoコマンドを使用して、RPMベースのインストールをrootユーザーとして実行します。
RPMベースのLinuxプラットフォームに64ビットJDKをインストールするには:
  1. ファイルjdk-12.interim.update.patch_linux-x64_bin.rpmをダウンロードします。

    ファイルをダウンロードする前に、ライセンス契約に同意する必要があります。

  2. rootユーザー・アクセス権を得るため、コマンドsuとスーパーユーザー・パスワードを入力します。
  3. 次のコマンドを使用して、パッケージをインストールします。

    $ rpm -ivh jdk-12.interim.update.patch_linux-x64_bin.rpm

    ノート:

    JDK 12は以前のバージョンのJDK.と共存できます。バージョンごとに新しいディレクトリが作成され、/usr/java/jdk-12.interim.update.patchがデフォルト・ディレクトリになります。

    次のコマンドを使用して、パッケージをアップグレードします。

    $ rpm -Uvh jdk-12.interim.update.patch_linux-x64_bin.rpm

  4. ディスク領域を節約する場合は、.rpmファイルを削除します。
  5. rootシェルを終了します。
    再起動は不要です。

JDKインストールはalternativesフレームワークに統合されます。インストール後、alternativesフレームワークが更新され、最近インストールしたJDKのバイナリが反映されます。javajavacjavadocjavapなどのJavaコマンドをコマンド行から呼び出すことができます。

java -versionコマンドを使用して、デフォルトの(最近インストールされた)JDKバージョンを確認できます。

さらに、.javaファイルを提供する特定のRPMパッケージを確認することもできます。

$ rpm -q --whatprovides java