public interface DataInput
DataInput インタフェースは、バイナリストリームからバイトを読み込み、そこから Java プリミティブ型のいずれかでデータを再構築するために提供されています。また、修正 UTF-8 形式のデータから String を再作成する機能もあります。
必要なバイト数を読み込む前に end-of-file に到達した場合、IOException の一種である EOFException がスローされますが、このことはこのインタフェースのすべての読み込みルーチンに当てはまります。end-of-file 以外のなんらかの理由によりバイトを読み込むことができない場合、EOFException 以外の IOException がスローされます。特に、ストリームが閉じられた場合は、IOException がスローされる可能性があります。
DataInput インタフェースと DataOutput インタフェースの実装は、UTF-8 を若干修正した形式の Unicode で文字列を表現します。(標準の UTF-8 形式の詳細は、Unicode 標準、Version 4.0 のセクション 3.9 Unicode エンコード形式を参照。) 次の表では、左端の列が最上位ビットです。
'\u0001' から '\u007F' までの範囲の文字はすべて 1 バイトで表現されます。
ビット値 バイト 1
0 ビット 6-0
null 文字 '\u0000' と '\u0080' から '\u07FF' の範囲の文字は 2 バイトで表現されます。
ビット値 バイト 1
1 1 0 ビット 10-6 バイト 2
1 0 ビット 5-0
'\u0800' から '\uFFFF' の範囲の char 値は、3 バイトで表されます。
ビット値 バイト 1
1 1 1 0 ビット 15-12 バイト 2
1 0 ビット 11-6 バイト 3
1 0 ビット 5-0
標準 UTF-8 形式とこの形式とは、次の点で異なります。
'\u0000' は 1 バイトではなく、2 バイト形式にコード化されます。これにより、コード化された文字列がその中に埋め込まれた null を持つことはありません。
DataInputStream, DataOutput| 修飾子と型 | メソッドと説明 |
|---|---|
boolean |
readBoolean()
1 バイトの入力データを読み込んで、そのバイトがゼロ以外の場合は
true、そのバイトがゼロの場合は false を返します。 |
byte |
readByte()
1 バイトの入力データを読み込んで返します。
|
char |
readChar()
2 バイトの入力データを読み込んで、
char 値を返します。 |
double |
readDouble()
8 バイトの入力データを読み込んで、
double 値を返します。 |
float |
readFloat()
4 バイトの入力データを読み込んで、
float 値を返します。 |
void |
readFully(byte[] b)
入力ストリームからいくつかのバイトを読み込んで、バッファー配列
b に格納します。 |
void |
readFully(byte[] b, int off, int len)
入力ストリームから
len バイトを読み込みます。 |
int |
readInt()
4 バイトの入力データを読み込んで、
int 値を返します。 |
String |
readLine()
入力ストリームから、次の行のテキストを読み込みます。
|
long |
readLong()
8 バイトの入力データを読み込んで、
long 値を返します。 |
short |
readShort()
2 バイトの入力データを読み込んで、
short 値を返します。 |
int |
readUnsignedByte()
1 バイトの入力データを読み込み、
int 型にゼロ拡張して、結果を返します。結果はこのため、0 - 255 の範囲内になります。 |
int |
readUnsignedShort()
2 バイトの入力データを読み込んで、
0 - 65535 の範囲の int 値を返します。 |
String |
readUTF()
修正 UTF-8 形式でエンコードされた文字列を読み込みます。
|
int |
skipBytes(int n)
入力ストリームから
n バイトをスキップするようにして、スキップしたバイトを破棄します。 |
void readFully(byte[] b)
throws IOException
b に格納します。読み込まれるバイト数は b の長さに一致します。
このメソッドは、以下の条件の 1 つが発生するまでブロックします。
b.length バイトの入力データが読み込み可能。この場合、通常の値が返される。
EOFException がスローされる。
EOFException ではなく IOException がスローされる。
b が null の場合、NullPointerException がスローされます。b.length がゼロの場合、読み込まれるバイトはありません。それ以外の場合、最初に読み込まれたバイトは要素 b[0] に格納され、次のバイトは b[1] に格納され、それ以降も同様に続きます。このメソッドから例外がスローされると、b のすべてではないにしても一部のバイトが入力ストリームのデータで更新されています。
b - データの読み込み先のバッファー。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。void readFully(byte[] b,
int off,
int len)
throws IOException
len バイトを読み込みます。
このメソッドは、以下の条件の 1 つが発生するまでブロックします。
len バイトの入力データが読み込み可能。この場合、通常の値が返される。
EOFException がスローされる。
EOFException ではなく IOException がスローされる。
b が null の場合、NullPointerException がスローされます。off が負の場合、len が負の場合、または off+len が配列 b の長さよりも大きい場合は、IndexOutOfBoundsException がスローされます。len がゼロの場合、読み込まれるバイトはありません。それ以外の場合、最初に読み込まれたバイトは要素 b[off] に格納され、次のバイトは b[off+1] に格納され、それ以降も同様に続きます。読み込まれるバイト数の上限は len と同じです。
b - データの読み込み先のバッファー。off - データへのオフセットを指定する int。len - 読み込むバイト数を指定する int。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。int skipBytes(int n)
throws IOException
n バイトをスキップするようにして、スキップしたバイトを破棄します。ただし、一部の少数のバイト (0 バイトも可能) をスキップできます。このスキップは複数の条件に起因する可能性がありますが、考えられる唯一の場合は、n バイトがスキップされる前にファイルの終わりに達した場合です。このメソッドは、EOFException をスローすることはありません。スキップされた実際のバイト数が返されます。n - スキップされるバイト数。IOException - 入出力エラーが発生した場合。boolean readBoolean()
throws IOException
true、そのバイトがゼロの場合は false を返します。このメソッドは、DataOutput インタフェースの writeBoolean メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。boolean の値。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。byte readByte()
throws IOException
-128 から 127 の範囲 (上下限値を含む) の符号付きの値として処理されます。このメソッドは、DataOutput インタフェースの writeByte メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。int readUnsignedByte()
throws IOException
int 型にゼロ拡張して、結果を返します。結果はこのため、0 - 255 の範囲内になります。DataOutput インタフェースの writeByte メソッドの引数が 0 から 255 の範囲内の値になるように意図されている場合、このメソッドは writeByte メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。short readShort()
throws IOException
short 値を返します。a を読み込まれた 1 番目のバイト、b を 2 番目のバイトとします。戻り値は次のようになります。
(short)((a << 8) | (b & 0xff))
このメソッドは、DataOutput インタフェースの writeShort メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。int readUnsignedShort()
throws IOException
0 - 65535 の範囲の int 値を返します。a を読み込まれた 1 番目のバイト、b を 2 番目のバイトとします。戻り値は次のようになります。
(((a & 0xff) << 8) | (b & 0xff))
DataOutput インタフェースの writeShort メソッドの引数が 0 から 65535 の範囲内の値になるように意図されている場合、このメソッドは writeShort メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。char readChar()
throws IOException
char 値を返します。a を読み込まれた 1 番目のバイト、b を 2 番目のバイトとします。戻り値は次のようになります。
(char)((a << 8) | (b & 0xff))
このメソッドは、DataOutput インタフェースの writeChar メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。char の値。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。int readInt()
throws IOException
int 値を返します。a-d を読み込まれる 1 から 4 番目のバイトとします。戻り値は次のようになります。
(((a & 0xff) << 24) | ((b & 0xff) << 16) |
((c & 0xff) << 8) | (d & 0xff))
このメソッドは、DataOutput インタフェースの writeInt メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。int の値。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。long readLong()
throws IOException
long 値を返します。a-h を読み込まれる 1 から 8 番目のバイトとします。戻り値は次のようになります。
(((long)(a & 0xff) << 56) |
((long)(b & 0xff) << 48) |
((long)(c & 0xff) << 40) |
((long)(d & 0xff) << 32) |
((long)(e & 0xff) << 24) |
((long)(f & 0xff) << 16) |
((long)(g & 0xff) << 8) |
((long)(h & 0xff)))
このメソッドは、DataOutput インタフェースの writeLong メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。
long の値。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。float readFloat()
throws IOException
float 値を返します。これは、最初に readInt メソッドとまったく同じ方法で int 値を作成し、この int 値を Float.intBitsToFloat メソッドとまったく同じ方法で float に変換することによって行なわれます。このメソッドは、DataOutput インタフェースの writeFloat メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。float の値。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。double readDouble()
throws IOException
double 値を返します。これは、最初に readlong メソッドとまったく同じ方法で long 値を作成し、この long 値を Double.longBitsToDouble メソッドとまったく同じ方法で double に変換することによって行なわれます。このメソッドは、DataOutput インタフェースの writeDouble メソッドによって書き込まれたバイトを読み込むのに適しています。double の値。EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。String readLine() throws IOException
String として返されます。このメソッドはバイトを処理するものなので、Unicode 文字セットの入力を完全にはサポートしません。
ファイルの終わりが検出されるまでに 1 バイトも読み込めなかった場合には、null が返されます。それ以外の場合、読み込まれた各バイトはゼロ拡張によって char 型に変換されます。文字 '\n' が検出されると、この文字は破棄され、読み込みは中止されます。文字 '\r' が検出されると、この文字は破棄され、その次のバイトが文字 '\n' に変換されますが、この文字も破棄されて、読み込みが中止されます。文字 '\n' と文字 '\r' のどちらかより前にファイルの終わりが検出されると、読み込みが中止されます。読み込みが中止されると、読み込まれて破棄されていないすべての文字を取り込んだ順番で格納している String が返されます。この文字列のそれぞれの文字は \u0100、つまり (char)256 より小さい値を持ちます。
null。IOException - 入出力エラーが発生した場合。String readUTF() throws IOException
readUTF の汎用規約では、修正 UTF-8 形式でエンコードされた Unicode 文字列の表現を読み込みます。読み込まれた文字列は、String として返されます。
まず、2 バイトを読み込み、それを使って readUnsignedShort メソッドとまったく同じ方法で符号なし 16 ビット整数を作成します。この整数値は UTF 長と呼ばれ、読み込まれる追加のバイト数を表します。次に、このバイトがグループ単位で文字に変換されます。各グループの長さは、グループの先頭バイトの値から計算されます。グループに後続のバイトがあれば、それは次のグループの先頭バイトです。
グループの先頭バイトがビットパターンの 0xxxxxxx (ただし、x は 0 または 1 を意味する) に一致する場合、グループはそのバイトだけで構成されます。バイトはゼロ拡張されて単一の文字を表現します。
グループの先頭バイトがビットパターン 110xxxxx に一致する場合、そのグループはそのバイト a と 2 番目のバイト b から構成されます。バイト b が存在しない場合 (バイト a が読み込まれた最後のバイトだった場合) や、バイト b がビットパターン 10xxxxxx に一致しない場合には、UTFDataFormatException がスローされます。そうでない場合、グループは次の文字に変換されます。
(char)(((a& 0x1F) << 6) | (b & 0x3F))
グループの先頭バイトがビットパターン 1110xxxx に一致する場合、そのグループは先頭バイト a に加えて、2 つのバイト b と c から構成されます。バイト c が存在しない場合 (バイト a が読み込まれた一連のバイトの最後の 2 つに入っていた場合) や、バイト b または c がビットパターン 10xxxxxx に一致しない場合には、UTFDataFormatException がスローされます。そうでない場合、グループは次の文字に変換されます。
(char)(((a & 0x0F) << 12) | ((b & 0x3F) << 6) | (c & 0x3F))
グループの先頭バイトがパターン 1111xxxx かパターン 10xxxxxx に一致する場合、UTFDataFormatException がスローされます。
この処理全体のどこかでファイルの終わりが検出されると、EOFException がスローされます。
各グループがこの処理で 1 文字に変換されると、対応するグループが入力ストリームから読み込まれたのと同じ順序で各文字が収集され、String を表現します。そして、この String が返されます。
DataOutput インタフェースの writeUTF メソッドを使うと、このメソッドで読み込むのに適したデータを書き込むことができます。
EOFException - すべてのバイトを読み込む前に、このストリームの終わりに達した場合。IOException - 入出力エラーが発生した場合。UTFDataFormatException - 文字列中のバイトが、有効な修正 UTF-8 形式でエンコードされた文字列以外であった場合。 バグまたは機能を送信
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