Java(tm)仮想マシンの拡張機能
Java SE 1.4.2での拡張機能
- 実行時のパフォーマンス
1.4.2での実行時のパフォーマンスの拡張点は以下のとおりです。問題点については、仮想マシンのリリース・ノートを参照してください。
- 1.4.1のインタプリタ専用Itaniumバージョンが、サーバー・コンパイラを追加して拡張された。パフォーマンスが1.4.1の最大30倍に向上。
- Class.forNameおよび関連するメソッドを多用するアプリケーションのパフォーマンスが、大幅に向上。
- -Xcheck:jniスイッチによるJava Native Interface使用チェックが1.4.1よりも広範かつ堅牢になった。
- JVMPIおよびJVMDIの使用中にサード・パーティのメモリー・マネージャが正常に動作する。
- クライアントHotSpotコンパイラ
1.4.2でのクライアントHotSpotコンパイラの拡張点は以下のとおりです。問題点については、仮想マシンのリリース・ノートを参照してください。
- コンパイラの速度とフットプリントの向上。
- サーバーHotSpotコンパイラ
1.4.2でのサーバーHotSpotコンパイラの拡張点は以下のとおりです。問題点については、仮想マシンのリリース・ノートを参照してください。
- SSEおよびSSE2命令がプロセッサとオペレーティング・システムによりサポートされている場合は、IA32プラットフォームでそれらを使用。
- 整数の定数による除算の高速化。
- 2の累乗による浮動小数点除算の高速化。
- NullPointerException処理の高速化。
Java SE 1.4.1での拡張機能
- Java SE 1.4.1は、Linux Red Hat 7.2およびWindows XP 64ビット・エディション上で、64ビットIntel Itaniumプロセッサをサポートするバージョンで使用できます。Java SE 1.4.1のこれらのバージョン用のダウンロードについては、ダウンロード・ページを参照してください。
このリリースでは、これらの64ビット・バージョンに以下の制限があります。
- アプリケーションを実行できるのはインタプリタ・モードだけです。デフォルトでは、プラットフォームはインタプリタ・モードで動作するため、アプリケーションの起動時にコマンド行で-Xintフラグを指定する必要はありません。Java SE 1.4.1プラットフォームの64ビット・バージョンを使用する場合、java MyAppコマンドがバイトコードを解釈することにより、MyAppを起動および実行します。64ビット・サポート用のJava HotSpotテクノロジベース動的コンパイラは、Java SEプラットフォームの今後のリリースで計画されています。
- Java SE 1.4.1の64ビット・バージョンには、JavaプラグインおよびJava Web Start製品は含まれません。
- Java SE 1.4.1の64ビット・バージョンには、インストーラ・アプリケーションは含まれていません。これらのバージョンはtarバンドルとしてのみ入手できます。
- デッドロック検出ユーティリティがJava HotSpot VMに追加されました。このユーティリティは、アプリケーションの実行中にコマンド行でCtrl+\により呼び出されます。ユーティリティはJava Native Interface (JNI)、Java Virtual Machine Profiler Interface (JVMPI)、およびJava Virtual Machine Debug Interface (JVMDI)からのロックを含め、Javaプラットフォームレベル・デッドロックを検出します。
このユーティリティが呼び出されると、スレッド・ダンプを標準出力に表示して、検出するJavaプラットフォームレベル・デッドロックを示します。この出力例を参照してください。モニターを獲得するサイクルで2つ以上のスレッドが呼び出されたためにアプリケーションがデッドロックした場合は、そのスレッドのリストとデッドロックで呼び出されたモニターが表示されます。ただし、モニターで待機するスレッドに関係するデッドロック(そのシグナルが示されない)を見つけるわけではありません。
Java SE 1.4.0での拡張機能
- シグナル・チェーン
- エラー報告メカニズム
- 新しい-Xloggc:fileオプションは-verbose:gcと同様に各ガベージ・コレクション・イベントについて報告しますが、このデータのログをfileに記録します。-verbose:gcにより報告される情報のほかに、報告される各イベントの先頭に、最初のガベージ・コレクション・イベントからの経過時間(秒単位)が付け加えられます。
- J2SDK 1.4.0以降、Classic仮想マシンがJava 2 SDKの一部として出荷されなくなりました。(Solarisプラットフォームでは、Classic VMはJ2SDK 1.3.0で削除されました。)-classicコマンド行オプションを使ってClassic VMでアプリケーションを実行していた場合、Java HotSpot Client VM (デフォルトでまたは-clientオプションを使用して呼び出す)またはJava HotSpot Server VM (-serverオプションで呼び出す)のどちらかを使う必要があります。-classicオプションでアプリケーションを起動しようとすると、「Error: Classic VM no longer supported」(エラー: Classic VMはもうサポートされていません)というメッセージが表示されます。
- J2SDK 1.4.0のSolaris-SPARCプラットフォーム・エディションでは、Java HotSpot Server VMを使用するときに64ビットSparc-v9プラットフォームで64ビット・オペレーションがサポートされます。64ビット・アドレス空間では、4GB超のヒープ・メモリーが使用可能です。Java HotSpot Server VMは32ビットと64ビットの両方のオペレーションをサポートします。ユーザーはコマンド行フラグ-d32または-d64を使用して32ビットまたは64ビット・オペレーションを選択できます。
- Java Native Interfaceを使用するには、コードを再コンパイルして64ビットVMで実行できるようにする必要があります。
- Java HotSpot Client VMは64ビットをサポートしていません。Java HotSpot Server VMだけが、オプションの64ビット・オペレーションを提供します。
- 仮想マシンを64ビット・モードで実行するには、64ビットSolarisサポートをインストールする必要があります。
- 以前のSparcv9システムで、64ビット・プログラムを使用するには、/platform/sun4u/boot.confファイルを変更する必要があります。詳細は、boot.confファイルのテキストを参照してください。
- 新しいコマンド行オプション-Xcheck:jniは、Java Native Interface (JNI)機能の追加チェックを実行します。具体的には、Java仮想マシンはJNI要求を処理する前に、JNI関数に渡されるパラメータと、実行時環境データを検証します。無効なデータが見つかった場合は、ネイティブ・コードに問題があることを示しているため、Java仮想マシンは致命的エラーを発生して終了します。このオプションを使用すると、パフォーマンス低下が予想されます。
- Java SE 1.4.0プラットフォームでは、45.3から48.0のクラス・ファイル・バージョンを使用できます。