Java Platform, Standard Editionツール・リファレンス
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javapackager

JavaおよびJavaFXアプリケーションのパッケージ化と署名に関連するタスクを実行します。

形式

javapackager command [options]

command

実行するタスク。

options

空白で区切られた1つ以上のコマンド・オプション。

コマンド

次のいずれかのコマンドを指定できます。コマンドの後にオプションを指定します。

-createbss

CSSファイルをバイナリ形式に変換します。

-createjar

他のパラメータに従ってJARアーカイブを生成します。

-deploy

再配布用のアプリケーション・パッケージを構築します。デプロイ・タスクでは、デフォルトでベース・アプリケーション・パッケージが生成されますが、指定すれば自己完結型アプリケーション・パッケージも生成できます。

-makeall

1つの呼出しで、ほとんどの引数が事前定義されたコンパイル、createjarおよびdeployステップを実行し、すべての該当する自己完結型アプリケーション・パッケージの生成を試行します。ソース・ファイルはsrcというフォルダに配置する必要があり、生成されるファイル(JAR、JNLP、HTMLおよび自己完結型アプリケーション・パッケージ)はdistというフォルダに出力されます。このコマンドは、最小限の構成のみが可能で、可能なかぎり自動化されます。

-signjar

指定された証明書でJARファイルを署名します。

createbssコマンドのオプション

-outdir dir

生成された出力ファイルを受け取るディレクトリの名前。

-srcdir dir

パッケージ化するファイルのベース・ディレクトリ。

-srcfiles files

-srcdirオプションで指定されたディレクトリに含まれるファイルのリスト。省略すると、(その場合は必須の引数となる)ディレクトリ内のすべてのファイルが使用されます。リスト内のファイルは、空白で区切る必要があります。

createjarコマンドのオプション

-appclass app-class

実行するアプリケーション・クラスの修飾名。

-argument arg

JNLPファイルに<fx:argument>要素として挿入する名前なし引数。

-classpath files

依存するJARファイルの名前のリスト。

-manifestAttrs manifest-attributes

追加のマニフェスト属性の名前と値のリスト。構文:

"name1=value1,name2=value2,name3=value3"
-nocss2bin

パッケージャは、CSSファイルをバイナリ形式に変換せずにJARにコピーします。

-outdir dir

生成された出力ファイルを受け取るディレクトリの名前。

-outfile filename

生成されるファイルの(拡張子なしの)名前。

-paramfile file

デフォルトの名前付きアプリケーション・パラメータが含まれるプロパティ・ファイル。

-preloader preloader-class

実行するJavaFXプリローダー・クラスの修飾名。このオプションは、JavaFXアプリケーションにのみ使用します。ヘッドレス・アプリケーションを含むJavaアプリケーションには使用しないでください。

-srcdir dir

パッケージ化するファイルのベース・ディレクトリ。

-srcfiles files

-srcdirオプションで指定されたディレクトリに含まれるファイルのリスト。省略すると、(その場合は必須の引数となる)ディレクトリ内のすべてのファイルが使用されます。リスト内のファイルは、空白で区切る必要があります。

deployコマンドのオプション

-allpermissions

指定した場合、アプリケーションはJNLPファイル内のすべてのセキュリティ権限を必要とするようになります。

-appclass app-class

実行するアプリケーション・クラスの修飾名。

-argument arg

JNLPファイル内の<fx:argument>要素に挿入する名前なし引数。

-Bbundler-argument=value

自己完結型アプリケーションのパッケージ化に使用するバンドラへの情報を指定します。各バンドラの引数については、「自己完結型アプリケーション・バンドラの引数」を参照してください。

-callbacks

生成後のHTMLでのユーザー・コールバック方式を指定します。形式は次のとおりです。

"name1:value1,name2:value2,..."
-description description

アプリケーションの説明。

-embedCertificates

指定した場合、JNLPファイルに証明書が埋め込まれます。

-embedjnlp

指定した場合、HTMLドキュメントにJNLPファイルが埋め込まれます。

-height height

アプリケーションの高さ。

-htmlparamfile file

生成されるアプリケーションをブラウザ内で実行するときのパラメータが含まれるプロパティ・ファイル。

-isExtension

指定した場合、srcfilesは拡張ファイルとして処理されます。

-name name

アプリケーションの名前。

-native type

自己完結型アプリケーション・バンドルを生成します(可能な場合)。-Bオプションを使用して、使用されているバンドラへの引数を指定します。typeを指定した場合、このタイプのバンドルのみが作成されます。タイプを指定しない場合、allが使用されます。

typeには、次の値が有効です。

  • all: 実行されているプラットフォームのインストーラをすべて実行し、そのアプリケーションのディスク・イメージを作成します。typeが指定されていない場合、この値が使用されます。

  • installer: 実行されているプラットフォームのインストーラをすべて実行します。

  • image: アプリケーションのディスク・イメージを作成します。Windowsでは、イメージはインストールされるディレクトリです。

  • exe: Windows .exeパッケージを生成します。

  • msi: Windowsインストーラ・パッケージを生成します。

-outdir dir

生成された出力ファイルを受け取るディレクトリの名前。

-outfile filename

生成されるファイルの(拡張子なしの)名前。

-paramfile file

デフォルトの名前付きアプリケーション・パラメータが含まれるプロパティ・ファイル。

-preloader preloader-class

実行するJavaFXプリローダー・クラスの修飾名。このオプションは、JavaFXアプリケーションにのみ使用します。ヘッドレス・アプリケーションを含むJavaアプリケーションには使用しないでください。

-srcdir dir

パッケージ化するファイルのベース・ディレクトリ。

-srcfiles files

-srcdirオプションで指定されたディレクトリに含まれるファイルのリスト。省略すると、(その場合は必須の引数となる)ディレクトリ内のすべてのファイルが使用されます。リスト内のファイルは、空白で区切る必要があります。

-templateId

テンプレート処理を行うアプリケーションのアプリケーションID。

-templateInFilename

HTMLテンプレート・ファイルの名前。プレースホルダの形式は次のとおりです。

#XXXX.YYYY(APPID)#

ここで、APPIDはアプリケーションの識別子、XXXは次のいずれかです。

  • DT.SCRIPT.URL

    配備ツールキット内のdtjava.jsの場所。デフォルトの場所は次のとおりです

    http://java.com/js/dtjava.js

  • DT.SCRIPT.CODE

    配備ツールキットのdtjava.jsを組み込むスクリプト要素。

  • DT.EMBED.CODE.DYNAMIC

    アプリケーションを特定のプレースホルダに埋め込むコード。コードをfunction()メソッド内にラップすることが期待されます。

  • DT.EMBED.CODE.ONLOAD

    onloadフックを使用してアプリケーションをWebページに埋め込むために必要なすべてのコード(dtjava.jsの組込みを除く)。

  • DT.LAUNCH.CODE

    アプリケーションを起動するために必要なコード。コードをfunction()メソッド内にラップすることが期待されます。

-templateOutFilename

テンプレートから生成されるHTMLファイルの名前。

-title title

アプリケーションのタイトル。

-vendor vendor

アプリケーションのベンダー。

-width width

アプリケーションの幅。

-updatemode update-mode

JNLPファイルの更新モードを設定します。

makeallコマンドのオプション

-appclass app-class

実行するアプリケーション・クラスの修飾名。

-classpath files

依存するJARファイルの名前のリスト。

-height height

アプリケーションの高さ。

-name name

アプリケーションの名前。

-preloader preloader-class

実行するJavaFXプリローダー・クラスの修飾名。このオプションは、JavaFXアプリケーションにのみ使用します。ヘッドレス・アプリケーションを含むJavaアプリケーションには使用しないでください。

-width width

アプリケーションの幅。

signjarコマンドのオプション

-alias

キーの別名。

-keyPass

キーを復元するためのパスワード。

-keyStore file

キーストア・ファイルの名前。

-outdir dir

生成された出力ファイルを受け取るディレクトリの名前。

-srcdir dir

署名されるファイルのベース・ディレクトリ。

-srcfiles files

-srcdirオプションで指定されたディレクトリに含まれるファイルのリスト。省略すると、(その場合は必須の引数となる)ディレクトリ内のすべてのファイルが使用されます。リスト内のファイルは、空白で区切る必要があります。

-storePass

キーストアの整合性を確認したり、ロックを解除したりするためのパスワード

-storeType

キーストアのタイプ。デフォルト値は"jks"です。

自己完結型アプリケーション・バンドラの引数

自己完結型アプリケーションの作成に使用されるバンドラの引数を指定するには、-deployコマンドの-Bオプションを使用します。各バンドラ・タイプに、独自の引数セットがあります。

一般的なバンドラ引数

appVersion=version

アプリケーション・パッケージのバージョン。一部のバンドラでは、バージョン文字列の形式が制限されます。

classPath=path

アセンブルされたアプリケーション・ディレクトリへの相対的なクラス・パス。一般的に、パスはJARファイル・マニフェストから抽出され、他のjavapackagerコマンドを使用している場合は設定する必要はありません。

icon=path

起動ツールおよびその他の支援ツールに使用されるデフォルト・アイコンの場所。Windowsの場合、形式は.icoである必要があります。

identifier=value

mac.CFBundleIdentifierなど、他のプラットフォーム固有の値に使用されるデフォルト値。DNS順序の反転をお薦めします(例: com.example.application.my-application)。

jvmOptions=option

アプリケーションの実行時にJVMに渡されるオプション。javaコマンドに有効なオプションを使用できます。複数のオプションを渡すには、次の例に示すように-Bオプションの複数インスタンスを使用します。

-BjvmOptions=-Xmx128m -BjvmOptions=-Xms128m
jvmProperties=property=value

アプリケーションの実行時にVMに渡されるJavaシステム・プロパティ。javaコマンドの-Dオプションに有効なプロパティを使用できます。プロパティ名とそのプロパティの値の両方を指定します。複数のプロパティを渡すには、次の例に示すように-Bオプションの複数インスタンスを使用します。

-BjvmProperties=apiUserName=example -BjvmProperties=apiKey=abcdef1234567890
mainJar=filename

アプリケーションのメイン・クラスを含むJARファイルの名前。一般的に、ファイル名はJARファイル・マニフェストから抽出され、他のjavapackagerコマンドを使用している場合は設定する必要はありません。

preferencesID=node

ユーザーがオーバーライドできるJVMオプションを確認するために調べるプリファレンス・ノード。指定したノードは、オプション-Dapp.preferences.idとして実行時にアプリケーションに渡されます。この引数は、userJVMOptions引数とともに使用されます。

runtime=path

パッケージ・バンドルに含めるJREまたはJDKの場所。JDKまたはJREのルート・フォルダへのファイル・パスを指定します。システム・デフォルトJREを使用するには、次の例に示すようにパスを指定しないでください。

-Bruntime=
userJvmOptions=option=value

ユーザーがオーバーライドできるJVMオプション。javaコマンドに有効なオプションを使用できます。オプション名とそのオプションの値の両方を指定します。複数のオプションを渡すには、次の例に示すように-Bオプションの複数インスタンスを使用します。

-BuserJvmOptions=-Xmx=128m -BuserJvmOptions=-Xms=128m

Windows EXEバンドラ引数

copyright=string

アプリケーションのコピーライト文字列。文字列は、100文字未満の単一行である必要があります。この引数は、様々な実行ファイルおよびレジストリ・メタデータで使用されます。

licenseFile=path

バンドラによって表示または記録される使用許諾契約(EULA)の場所。パスは、パッケージ・アプリケーション・リソースに相対的です(例: -BlicenseFile=COPYING)。

menuHint=boolean

ショートカットがスタート・メニューまたはスタート画面にインストールされているかどうかを示すフラグ。ショートカットをインストールするには、trueに設定します。デフォルトはtrueです。

shortcutHint=boolean

ショートカットがデスクトップに配置されているかどうかを示すフラグ。ショートカットをデスクトップに追加するには、trueに設定します。デフォルトはfalseです。

systemWide=boolean

アプリケーションがプログラム・ファイルまたはユーザーのホーム・ディレクトリ内の標準の場所にインストールされているかどうかを示すフラグ。アプリケーションをプログラム・ファイルにインストールするには、trueに設定します。アプリケーションをユーザーのホーム・ディレクトリにインストールするには、falseに設定します。デフォルトはfalseです。

win.menuGroup=group

menuHinttrueの場合に、アプリケーションをインストールするメニュー・グループ。menuHintfalseの場合に、この引数は無視されます。

vendor=value

アプリケーションを提供する会社、組織または個人。この引数は、様々な実行ファイルおよびレジストリ・メタデータで使用されます。

Windows MSIバンドラ引数

menuHint=boolean

ショートカットがスタート・メニューまたはスタート画面にインストールされているかどうかを示すフラグ。ショートカットをインストールするには、trueに設定します。デフォルトはtrueです。

shortcutHint=boolean

ショートカットがデスクトップに配置されているかどうかを示すフラグ。ショートカットをデスクトップに追加するには、trueに設定します。デフォルトはfalseです。

systemWide=boolean

アプリケーションがプログラム・ファイルまたはユーザーのホーム・ディレクトリ内の標準の場所にインストールされているかどうかを示すフラグ。アプリケーションをプログラム・ファイルにインストールするには、trueに設定します。アプリケーションをユーザーのホーム・ディレクトリにインストールするには、falseに設定します。デフォルトはtrueです。

win.menuGroup=group

menuHinttrueの場合に、アプリケーションをインストールするメニュー・グループ。menuHintfalseの場合に、この引数は無視されます。

vendor=value

アプリケーションを提供する会社、組織または個人。この引数は、様々な実行ファイルおよびレジストリ・メタデータで使用されます。

非推奨のオプション

次のオプションは、パッケージ化ツールで使用されておらず、存在していても無視されます。

-runtimeversion version

JavaFXランタイムの必須バージョン。非推奨。

-noembedlauncher

指定した場合、パッケージャはJavaFX起動クラスをJARファイルに追加しません。非推奨。

  • -vオプションは、任意のタスク・コマンドで詳細出力を有効にするために使用できます。

  • コマンドに-srcdirオプションを指定できる場合は、このオプションを複数回使用できます。-srcfilesオプションを指定した場合は、その引数に指定したファイルが、先行するsrcdirオプションに指定した場所で検索されます。-srcdir-srcfilesの前に指定されていない場合は、javapackagerコマンドが実行されるディレクトリが使用されます。

例1 - -createjarコマンドの使用
javapackager -createjar -appclass package.ClassName
  -srcdir classes -outdir out -outfile outjar -v

classesディレクトリの内容をoutjar.jarにパッケージ化し、アプリケーション・クラスをpackage.ClassNameに設定します。

例2 - -deployコマンドの使用
javapackager -deploy -outdir outdir -outfile outfile -width 34 -height 43 
  -name AppName -appclass package.ClassName -v -srcdir compiled

package.ClassNameによって起動され、34 x 43ピクセルの寸法を持つアプリケーションAppNameのために、outfile.jnlpファイルおよび対応するoutfile.htmlファイルをoutdirに生成します。

例3 - -makeallコマンドの使用
javapackager -makeall -appclass brickbreaker.Main -name BrickBreaker -width 600
-height 600

コンパイル、createjarおよびdeployを含むすべてのパッケージ化作業を実行します。

例4 - -signjarコマンドの使用
javapackager -signJar --outdir dist -keyStore sampleKeystore.jks -storePass ****
-alias duke -keypass **** -srcdir dist

distディレクトリ内のすべてのJARファイルに署名し、指定された別名、keyStoreおよびstorePassを使って証明書を添付し、署名されたJARファイルをdistディレクトリに再び配置します。

例5 - バンドラ引数を伴う-deployコマンドの使用
javapackager -deploy -native exe -BsystemWide=true -BjvmOptions=-Xmx128m 
    -BjvmOptions=-Xms128m -outdir packages -outfile BrickBreaker -srcdir dist 
    -srcfiles BrickBreaker.jar -appclass brickbreaker.Main -name BrickBreaker 
    -title "BrickBreaker demo"

自己完結型アプリケーションとしてBrickBreakerアプリケーションを実行するためのネイティブWindows EXEパッケージを生成します。

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