この章では、JDKのディレクトリと、それらのディレクトリに含まれているファイルを紹介します。JREのファイル構造はJDKのjre
ディレクトリの構造と同一です。
この章では次のトピックについて説明します。
Javaプラットフォーム用のプログラミングの方法を示すデモおよびサンプルは、個別のダウンロードとして「Java SE Downloads」ページで入手可能です。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
これらは、.tar.z
に圧縮されたパッケージと.tar.gz
に圧縮されたバイナリとして個別に入手できます。Oracle Solarisのその他の64ビット・バンドルと同じように、Oracle Solaris上の64ビット・デモおよびサンプル・バンドルでは、32ビット・デモおよびサンプル・バンドルもインストールされている必要があります。
ここでは、Javaプラットフォーム用のアプリケーション開発に必要な、もっとも重要なファイルとディレクトリについて説明します。必要ないディレクトリには、Javaソース・コードおよびCヘッダー・ファイルが含まれている場合があります。「その他のファイルとディレクトリ」を参照してください。
jdk1.8.0 bin java* javac* javap* javah* javadoc* lib tools.jar dt.jar jre bin java* lib applet ext jfxrt.jar localdata.jar fonts security sparc server client rt.jar charsets.jar
JDKソフトウェアは/jdk1.8.0
にインストールされているものとし、いくつかの重要なディレクトリについて説明します。
JDKソフトウェアがインストールされるルート・ディレクトリです。著作権、ライセンス、READMEのファイルが入っています。また、Javaプラットフォームのソース・コードのアーカイブである src.zip
も入っています。
JDKに含まれるすべての開発ツールの実行ファイル用ディレクトリです。PATH
環境変数には、このディレクトリのエントリを含めるべきです。
開発ツールによって使用されるファイル用のディレクトリです。JDKのツールとユーティリティをサポートするためにコア以外のクラスが含まれる、 tools.jar
が含まれます。また、BeanInfo
ファイル(対話型開発環境(IDE)に対して、Javaコンポーネントを表示する方法や、開発者がそれらをアプリケーションに合わせてカスタマイズする方法を通知する)のDesignTime
アーカイブdt.jar
も入っています。
JDK開発ツールで使用されるJava Runtime Environment (JRE)のルート・ディレクトリです。Runtime EnvironmentはJavaプラットフォームの実装です。これは、java.home
システム・プロパティから参照されるディレクトリです。
Javaプラットフォームが使用するツールとライブラリ用の、実行ファイルのディレクトリです。実行ファイルは/jdk1.8.0/bin
内のファイルと同じです。javaランチャは、アプリケーションランチャとして機能します(JDKのリリース1.1に付属していた以前のjre
コマンドに置き換えられます)。このディレクトリは、PATH
環境変数に含める必要がありません。
JREで使用されるコード・ライブラリ、プロパティ設定およびリソース・ファイルのディレクトリです。たとえば、rt.jar
には、ブートストラップ・クラス(JavaプラットフォームのコアAPIを構成するランタイム・クラス)が含まれ、charsets.jar
には、文字変換クラスが含まれています。ext
サブディレクトリの他にも、ここでは説明しない追加のリソース・サブディレクトリがいくつかあります。
Javaプラットフォームに対する拡張機能のデフォルトのインストール先ディレクトリです。たとえば、JavaHelp
のJARファイルをインストールすると、このディレクトリに置かれます。このディレクトリには、JavaFXランタイム・ライブラリを含むjfxrt.jar
ファイルと、java.text
およびjava.util
パッケージのロケール・データを含むlocaledata.jar
ファイルが含まれています。「The Extension Mechanism」を参照してください。
http://docs.oracle.com/javase/jp/8/technotes/guides/extensions/index.html
セキュリティ管理に使用されるファイルが入っています。これらには、セキュリティ・ポリシーjava.policy
やセキュリティ・プロパティjava.security
のファイルが含まれます。
Oracle SolarisのJavaプラットフォーム・リリースで使用される.so
(共有オブジェクト)ファイルが含まれています。
Java HotSpot VMクライアントで使用される.so
ファイルが含まれています。これは、Java HotSpot VMテクノロジを使用して実装されます。これは、デフォルトのJava仮想マシン(JVM)です。
Java HotSpot VMサーバーで使用される.so
ファイルが含まれています。
アプレットのサポート・クラスが含まれるJARファイルは、lib/applet/
ディレクトリに配置できます。このようにすると、アプレットのクラスがアプレット・クラス・ローダーによってローカル・ファイル・システムから事前ロードされるため、大規模なアプレットの起動時間を短縮できます。また、インターネット経由でダウンロードした場合と同様の保護が提供されます。
プラットフォームで使用されるフォント・ファイルです。
ここでは、Javaソース・コード、Cヘッダー・ファイルおよびその他のディレクトリとファイルのディレクトリ構造について説明します。
jdk1.8.0 db include man src.zip
Javaプラットフォームのソース・コードを含むアーカイブです。
Java DBが含まれます。Java DBの技術ドキュメントを参照してください。
http://docs.oracle.com/javadb/
Java Native InterfaceおよびJava Virtual Machine (JVM) Debugger Interfaceを使用したネイティブ・コードのプログラミングをサポートするC言語ヘッダー・ファイルです。「Java Native Interface」を参照してください。
http://docs.oracle.com/javase/jp/8/technotes/guides/jni/index.html
「Java Platform Debugger Architecture (JPDA)」も参照してください。
http://docs.oracle.com/javase/jp/8/technotes/guides/jpda/index.html
JDKツールのマニュアル・ページが含まれています。